舞台『飛び立つ前に』日本初上演 橋爪功、若村麻由美、岡本圭人、前田敦子ら集結
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■橋爪功
今回の出演を決めたのは、『Le Pere 父』で一緒に仕事をした演出家ラッドとの再タッグに魅力を感じたからです。『父』では、作品に強く引き込まれ、「またラッドの演出であればぜひ出演してみたい」と思いました。また、認知症の家族を持つ観客が「まさにあんな感じだった」と語ってくださり、作品の力を実感しました。今回の作品も、登場人物の存在すら曖昧に描かれており、観る人によって解釈が大きく異なります。その曖昧さが芝居として成立している点に、作家ゼレールの力を感じます。ある種、「自分が演じているこの芝居を、観客として観てみたい」と思わせてくれる舞台なのです。
■若村麻由美
作家フロリアンと演出家ラッドに出逢えたこと、家族3部作全てのアンヌ役を務めさせていただけたこと、またやろう!と言っていただいたことは俳優冥利に尽きこの上なく幸せでした。しかしこの4作目の参加には大変躊躇いました。第1作目『Le Pere 父』で父娘役を演じた橋爪功さんと50年も連れ添った夫婦役! 私に務まるとは思えなかったからです。紆余曲折の末、プロデューサーやラッドの想いを受け、橋爪さんの胸をお借りして「飛び立つ」ことに決めました。大いなるチャレンジです! 『La Mere 母』とは全く違う母になりそうです。
■奥貫薫
昨年の春に『La Mere 母』『Le Fils 息子』を観た時の胸の高鳴りを、今でも憶えています。幾つもの場面が、まるで1枚の写真や絵画のように鮮やかに心に残りますが、人生というのはそんなふうに美しい一瞬一瞬の積み重ねなのだということを、2つの作品は示してくれました。今回、その続編とも言える『飛び立つ前に』に参加できることとなり、奇跡のような出会いに感謝するばかりです。スタッフキャストの方々、そして劇場にお運びくださるみなさまと、濃密な演劇の時間をご一緒できることを、今から楽しみにしています。
■前田敦子
もう一度ご一緒したいと夢見ていた橋爪さんと、また同じ空間でお芝居できること、本当に嬉しく思います。そして素晴らしい戯曲で尊敬する橋爪さんの娘役を務めさせていただくことに、静かに気持ちが引き締まる思いです。共演者の皆さん、スタッフの皆さんとご一緒できる時間を大切に、丁寧に作品と向き合っていきたいです。
■岡本圭人
『飛び立つ前に』どのような舞台になるのか全く想像がつきません。普段はそのようなことは思わないのですが、演出家ラッドの魔法のような演出を受けると、自分の想像を超える世界が広がるからです。「愛情」「喪失」「幸福」「悲哀」様々な感情が渦巻いて嵐のように吹き荒れていきます。劇場で感情の嵐を起こせるよう、ラッドの魔法に身を委ねて、新たな世界に飛び立ちたいと思います。素晴らしいキャストの皆様とご一緒できることをとても名誉に思います。心を込めて稽古に励みます!
■剣幸
不思議な魅力を持つ作品と出会いました! 誰にとっての現実なのか、それとも回想? 夢…? 何が正解か、はっきりしたことを知りたくなる。これが現実だと信じたい結末はホッとします。翻弄される心地よさ、きっと作者の思うツボに、ハマっています。
共演させていただくのは、皆さん初めましての方ばかり。楽しみでなりません。そして何より橋爪功さんと同じ舞台に立てることは、光栄であり、幸せです!