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唯一無二の空気感をまとい存在感を放つ女優・モトーラ世理奈に注目

映画

映画『風の電話』場面写真
映画『風の電話』場面写真(C)2020映画「風の電話」製作委員会

 現在公開中の映画『風の電話』は、2011年に岩手県大槌町在住のガーデンデザイナー・佐々木格氏が、死別した従兄弟ともう一度話したいという思いから自宅の庭に設置した<風の電話>をモチーフとした初の映像作品。即興演出の手法を持つ諏訪敦彦監督のもと、西島秀俊、三浦友和、西田敏行という日本を代表する俳優陣が物語を紡いでいるが、彼らがこぞって絶賛の声を寄せるのが、本作で広島から故郷・大槌町へとさすらいの旅に出る主人公を演じた新人女優・モトーラ世理奈だ。

【写真】舞台あいさつでの屈託のない笑顔も「モトーラ世理奈」フォトギャラリー

 モトーラは1998年生まれの21歳。2015年、雑誌『装苑』でモデルデビューして以降、数々のアパレルブランドやファッション雑誌を飾り、2018年には映画『少女邂逅』で女優デビューを果たした。同年のドラマ『透明なゆりかご』(NHK)での演技が視聴者に大きなインパクトを与え、2019年は映画『おいしい家族』、映画・ドラマ『ブラック校則』(日本テレビ)に出演。今年は『風の電話』に続き、主演映画『恋恋豆花』(2月22日公開)が立て続けに公開される。

 本作では震災で家族を失い、心に傷を負った少女・ハルという難しい役どころに挑んだモトーラ。劇中では言葉少なだが、その繊細な魅力と稀有な存在感で出ずっぱりの139分を魅せ続ける。モトーラについて、共演した三浦は「彼女のすごいところは、言葉がないところでも受けてくれているところ。ちゃんと発しているものがいっぱいあるんですよね」と語る。

 ハルと行動を共にすることになる森尾役を演じた西島は、劇中、実際のクルド人のコミュニティに入っていくシーンで、役者としてどう居るべきか葛藤したというが、その時のモトーラの立ち居振る舞いを「素晴らしかった。もともと嘘をつかない人なので」と評価。福島のシーンで共演した西田は、「50年以上芝居をやってきましたが、こんなに若い女優さんで、どこか遠望しているというか、真実だけをじっと見つめているような、そんな目力を持った表現者に出会ったのは初めて」と絶賛している。

 舞台あいさつでは、質問に対して数分考えこんでしまうこともしばしば。しかし、キャストをはじめ、会場全体が彼女が何を発言するのか思わず見守ってしまう一体感が生まれ、不思議な空気に包まれるのだ。その姿は、劇中のハルそのままのようにも映る。

 直感で主演にモトーラを選んだという諏訪監督は、「どこかにハルという役があって、モトーラさんがそれを演じた、という感じではないんですよね。モトーラさんが存在しなかったら、ハルも存在しない。だから、彼女自身は漂っていたというよりも、ハルの中にしっかりいたと思うんです」とコメントしている。

 ラストの電話ボックスのシーンでは、10分以上の長回しに挑戦。その際、ハルとして家族へ向けた言葉は台本にはなく、モトーラ自身が考えたものだ。事前に練習したり、セリフを考えてみたが、しっくりこなかったというモトーラは、「実際に現場に入ってみないと見えてこないと思ったので、結局、本番まで電話ボックスには一度も入らず、ハルとしてそこに立ったときにどんな言葉が出てくるかに懸けてみることにしました」と後に明かしている。結果、誰にもまねすることのできない、唯一無二のシーンが完成した。

 公開後、SNSには「上映中、泣きすぎた」「こういう映画が見たかった、多くの人に見てもらいたい」「豊かな映画だった、もう一度観に行く」といった感動の声や、「モトーラ世理奈さんの演技が素晴らしい!!」「モトーラさんを中心に豪華な俳優人が脇を固めていたけど、そんな中でもモトーラさんは遜色なく演じきれていたので今後に期待したい」「モトーラ世里奈の表情と佇まいも素晴らしく唯一無二の空気感」「演じ上げた彼女を讃えたい」など感想コメントが投稿されている。

 映画『風の電話』は公開中。

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