クランクイン!

  • クランクイン!ビデオ
  • クラインイン!コミック
  • クラインイン!トレンド

  • ウェブ全体を検索
  • このサイト内を検索
no image

石原裕次郎
出身地:兵庫県
生年月日:1934/12/28

石原裕次郎 出演映画作品

  • 幕末太陽傳〈デジタル修復版〉

    幕末太陽傳〈デジタル修復版〉

    制作年:2011年12月23日(金)公開

    『洲崎パラダイス 赤信号』『女は二度生まれる』など数々の名作を世に送り出した川島雄三監督の代表作を、日活が創立100周年を記念してデジタル修復。今から50年以上前に撮影された日本映画史に残る名作を最高の映像で上映する。川島監督の軽妙洒脱な演出と、お調子者だがどこか陰のある主人公の佐平次に扮すフランキー堺の名演が印象深い。

  • 嵐来たり去る

    制作年:

    石原裕次郎、浅丘ルリ子が共演した舛田利雄の人情アクション。時は明治37年、日露戦争たけなわの頃。出征していった親友との約束を守り、その弟と妹の相談役になった板前・富坂の英五郎。彼は、親友の弟、妹、そして将来を誓い合った芸者・小春を守るため、悪どい小松川一家に戦いを挑んでいく。

  • 乳母車

    制作年:

    石坂洋次郎の原作を田坂具隆監督、石原裕次郎主演で映画化した青春映画の佳編。利発な娘・ゆみ子は父が囲っている愛人を訪ねるが、突然の来訪にもかかわらず彼女は明るく娘を迎え入れる。娘は父と愛人の間に赤ん坊が生まれているのに驚いたものの、愛人の弟の屈託ない言動に次第に心がなごんでいく。石坂洋次郎の一種のユートピア的な人間関係を田坂具隆監督は決して力むことなく淡々とした演出で描き、作品に不思議なリアリティーを持たせることに成功した。愛人の弟という複雑な役どころを与えられた石原裕次郎が、“太陽族”映画とはまた違った素直な演技を披露し、好感が持てる。

  • 青年の椅子

    制作年:

    源氏鶏太原作による石原裕次郎主演のサラリーマンもの。日東電機の高坂虎彦は、湯浅営業部長を失脚させて社を食いものにしようとする陰謀があることを知る。高坂と取引先の畑田商会社長は湯浅を守ることを誓い合う。一方、取り引き先の社長令嬢、美沙子とタイピストの十三子は互いに高坂に好意を寄せていた。

  • 男なら夢を見ろ

    制作年:

    幼なじみの夏雄と健太郎。10年後、健太郎は法学部の学生に、夏雄はヤクザの兄貴分になっていた。そんなとき、健太郎の育ての親、小野寺刑事が夏雄の親分のからみで殺される。さらに時がたち、夏雄は組の幹部に出世、一方の健太郎は検察官になっていた。二人の男の生き様を対比させた、石原裕次郎主演のアクション・ドラマ。

  • 清水の暴れん坊

    制作年:

    石原裕次郎と赤木圭一郎の記念すべき初共演作。裕次郎扮する敏腕ラジオ・プロデューサーと、赤木扮する麻薬組織のチンピラの心の交流が、痛快なアクションを交えて描かれる。裕次郎があまりに立派すぎるキャラクターで、二人のギャプも見どころ。

  • 堂堂たる人生

    制作年:

    『週刊明星』に掲載された源氏鶏太の同名の小説を牛原陽一が監督。主演は石原裕次郎。オモチャの製作会社に勤める中部周平(裕次郎)と紺屋小助(長門)は新製品のテスト中に石岡いさみ(芦川)と知り合う。オモチャ会社は倒産寸前だったが、3人は知恵を絞り孤軍奮闘して会社を救う、というハッピーな作品。

  • 黒い海峡

    制作年:

    自分の窮状を救ってくれた船場のために人を殺し、自首した槙が3年ぶりに横浜に帰ってきた。船場組は横浜一の組にのし上がっていたが、槙の同僚・啓次は突然姿を消し、槙は彼を追って神戸へ飛んだ。そこで槙は、船場がずっと自分をだましていたことを知るのだった……。日活ムードアクションに属する佳作。ロングショットを生かした演出が印象的で、江崎実生監督の名を初めてファンに知らしめた。

  • 明日は明日の風が吹く

    制作年:

    石原裕次郎が、今は亡きヤクザの組長の次男に扮し、ふとしたことからヤクザの世界に足を踏み入れていくさまを描くアクション映画。1958年といえば、裕次郎がデビューして3年で、乗りに乗っている時期。北原三枝を相手役に迎え、きっぷのいい青年を好演。

  • 今日に生きる

    制作年:

    裕次郎が演じる城俊次が、北関東の鉱山町にふらりとやって来て、山一運輸に嫌がらせをする三国運輸の連中をやっつけて去っていく。これはのちの小林旭“渡り鳥”シリーズの原型を思わせる作品。悪玉・金子信雄の子分として宍戸錠が登場し、すご味を見せる。

  • 黒部の太陽

    制作年:

    黒部川上流に第4発電所を建設するべく、関西電力は社運をかけてダム建設に取り組むことになった。現場責任者の北川の熱意に負けて、父親に代わってトンネル掘りの指揮をとることになった設計技師の岩岡だったが、増える一方の犠牲者と度重なる事故に頭を抱える毎日。それでも北川共々、難所を突破すべく、技術と努力の限りを尽くすのだった……。石原裕次郎が設計技師に扮した骨太な人間ドラマ。黒四ダムの完成に尽力した人々の姿を、社会派の熊井啓が見事に描ききった。現場責任者を演じた三船敏郎の存在感も素晴らしい秀作だが、石原の遺志により現在までビデオ化に至っていない。

  • 銀座の恋の物語

    制作年:

    石原裕次郎、浅丘ルリ子主演、蔵原惟繕監督によるメロドラマの秀作。新進の画家、伴次郎は恋人、秋山久子との結婚を決意するが、久子は交通事故に遭って記憶を喪失してしまい、伴次郎の前から姿を消す。数年後ようやく久子を探し当てた伴次郎は、久子の記憶を取り戻そうと必死に努力を続けるが……。山田信夫と熊井啓の脚本は、久子の記憶を取り戻すまでの過程に二重、三重のひねりをきかせてあり、脚本構成の巧みさは心憎いばかり。この作品は「赤いハンカチ」で花開く裕次郎とルリ子のコンビによる一連のムード・アクションの前哨戦的な作品としても、興味深いものがある。

  • 紅の翼

    制作年:

    この作品で出演24作目を数え、押しも押されもしない大スターになった石原裕次郎が主演した航空アクション。劇中の6割以上が空の上、しかも狭いセスナ機の中という設定にもかかわらず、少しも飽きさせることなくドラマが進む。二谷英明演じる冷血な殺人犯に銃を突きつけられながらも、持ち前の明るさと度胸で危機を切り抜ける熱血漢の主人公を裕次郎が好演している。民間航空のパイロット・石田に、八丈島の子供が破傷風にかかり至急血清を送れという知らせが来た。セスナ機には紳士と女性記者が同乗。途中で男が殺人犯とわかり、セスナ機はやむなく不時着するが、子供へのヒューマニズムに燃える石田は殺人犯を倒し、傷つきながらも八丈島へ……。少年が生きるか死ぬかというタイムリミットをうまく生かし、その後多くの亜流の作品を生んだ航空サスペンスの傑作。

  • 人斬り

    制作年:

    幕末の刺客・岡田以蔵の半生を、五社英雄監督が、エネルギッシュに活写した力作である。勝新太郎が岡田以蔵を豪快に演じるが、いささかワンパターンの感はぬぐえない。むしろ田中新兵衛役で出演した三島由紀夫の堂々たる剣客ぶりの方が印象に残る。

  • わが青春のアルカディア

    制作年:

    TVアニメ・シリーズ『宇宙海賊キャプテン・ハーロック』の劇場版。宇宙侵略者に捕らえられたハーロックは、トチローという名の男と出会い、奇縁で結ばれていることを知り……。のちに宇宙海賊として名を馳せる、ハーロックの若かりし頃を描いている。石原裕次郎が主人公の先祖役で声優に挑戦したのも話題となった。

  • 俺は待ってるぜ

    制作年:

    蔵原惟繕監督・石原慎太郎脚本そしてタフガイ・石原裕次郎主演による日活アクション初期の代表作。兄のあとを追ってブラジルへ行くことを夢みている主人公が、ふとしたことから兄はブラジル行きの船に乗るどころか、波止場で顔役に金のために殺されたことを知る。そして、単身、事務所に乗り込み顔役を壮絶な殴り合いの末ぶちのめす。ラストの裕次郎と二谷英明のファイト・シーンは、重量級の二人だけに迫力十分。この作品は蔵原惟繕の監督デビュー作であり、裕次郎にとっても次回作「嵐を呼ぶ男」でブレイクする前の大きなステップとなった作品。

  • 待ち伏せ

    制作年:

    冬、寒風吹きすさぶ峠の茶屋に、得体の知れない5人の男女が現れる。それぞれの素性が明らかにされるにつれて、老中・水野越前の外様大名つぶしの陰謀が浮かび上がってくる。サスペンスたっぷりのアクション巨編。戦後映画界を代表する大スターが揃って出演。

  • 夜霧のブルース

    制作年:

    菊田一夫の原作を石原裕次郎と浅丘ルリ子主演、野村孝の監督で映画化したムード・アクションの代表作。横浜港、船の荷役を牛耳る野上組は商売仇の岡部組を叩きつぶして得意の絶頂にあった。そんな時、西脇と名乗る男が野上に会見を申し込んでくる。殺気立つ子分たちの前で西脇は話を始める……。主人公の長い回想のあとにクライマックスがくるという大胆な構成のなかに、主役の男女のひたむきな愛を盛り込んだ一編。叙情派・野村孝の演出が冴えわたり、日活アクション史上に残る秀作に仕上がった。菊田一夫の原作は、1947年に松竹で大曽根辰夫監督、水島道太郎と月丘夢路主演により、「地獄の顔」という題でも映画化されている。

  • 天と地を駈ける男

    制作年:

    舛田利雄監督と石原裕次郎のコンビによる航空映画の快作。大型航空機の訓練を受ける主人公のパイロットは、科学一辺倒で高圧的な講師ヘンリーと対立する。「紅の翼」で見事な航空シーンを見せた日活特撮陣が、ここでもいい仕事を見せている。

  • 風速40米

    制作年:

    雑誌『平凡』に連載されていた松浦健郎の原作を、石原裕次郎と北原三枝のコンビで映画化したアクション大作。北大建築学科の学生・滝颯夫は小さな建設会社の工事部長の任にある父親が、競争相手の大会社に買収され、ビル工事を遅らせていることを知る。しかし父親は、自分が単に利用されているだけだと悟り、颯夫とともに突貫工事でビルを完成させる。蔵原惟繕監督の才気がまったく感じられない凡庸な作品だが、クライマックスの工事中のビルに、風速40米の台風が襲ってくるシーンは迫力十分で「鷹と鷲」(1957)の暴風雨シーンに続き日活特撮陣が再び技術の冴えをみせる。

  • 富士山頂

    制作年:

    標高3774mの富士山頂へ、レーダーを取り付けることに情熱を燃やす、三菱電気技術部員の梅原と、気象庁測器課長・葛木を中心とした男たちの姿を描く超大作。石原プロとしては、1968年の「黒部の太陽」と同様に、大自然の猛威と闘う、建設現場の人間にスポットをあてたもの。勝新太郎が、荷馬車隊の親分役で特別出演。

  • 夜霧よ今夜も有難う

    制作年:

    ボギーとバーグマンの「カサブランカ」を日活が翻案して、石原裕次郎と浅丘ルリ子で映画化した。横浜でナイトクラブを経営している相良の前に、かつての恋人が突然姿を現し、彼女の夫である東南アジア出身革命指導者・グエンの密出国に力を貸してくれという。最初は冷たく断わっていた相良だが、やがて……。そろそろ青年期から離れるところにさしかかっていた裕次郎(当時33歳)をうまく使ったムード・アクション。構成は「カサブランカ」そのままだが、情感たっぷりの名セリフが裕次郎にふさわしく散りばめられていた。同名の主題歌は映画に先行して大ヒット。

  • 殺人者を消せ

    制作年:

    石原裕次郎と舛田利雄監督のコンビによるコメディ・アクション。裕次郎扮する平凡なサラリーマンが、大倉庫会社の二代目に顔が生き写しのためその身代わりとなって、会社を乗っ取ろうと画策する悪玉と闘う。ギャグに新味がなく凡打に終わった。

  • 錆びたナイフ

    制作年:

    石原慎太郎の原作を舛田利雄監督と石原裕次郎の黄金コンビによって映画化した、日活アクションの古典的名作。地方都市の市長選挙にからむ殺人事件を3人のチンピラが目撃する。錠は金に困って組織をゆするが逆に殺されてしまう。裕次郎と旭はカタギになって小さな酒場を経営しているが、組織に嗅ぎつけられて旭が殺され、怒りに燃えた裕次郎は組織と対決する。裕次郎がダンプカーで逃げる悪玉のボスを、同じくダンプカーで追うクライマックスは、アクション派・舛田利雄のダイナミックな演出が冴え、悪玉ボス役の杉浦直樹も熱演。また、石原裕次郎と小林旭が初めて本格的な共演をした点でも、歴史的な価値がある作品。

  • 素晴しき男性

    制作年:

    ミュージカル・ショーの演出家志望の青年と仲間で劇場の下積みの連中が、苦難の末、自分たちの力でミュージカル・ショーの公演を実現する。日本映画では難しいミュージカルに挑戦した井上梅次の意欲作だが、スタッフに恵まれず失敗に終わった。

  • 嵐を呼ぶ男〈1957年〉

    制作年:

    石原裕次郎を一躍国民的スターにした大ヒット作。この1作のヒットにより、それまで赤字経営だった日活は再建を果たした。この年の興行ベスト5のうち、2本が裕次郎の主演作品。このほかにも配収が2億円以上あったものが3本あったことを見ると、当時の裕次郎人気がうかがわれる。国分正一は銀座で評判の暴れん坊。そこで弟の英次は兄を売り出そうと、女流マネージャー・美弥子に頼み込んだ。ジャズドラマーを目指した激しい猛練習の中で、正一と美弥子はお互いに惹かれるものを感じ始める。いよいよライバル・チャーリー桜田とのドラム合戦の前日、正一はトラブルに巻き込まれ、右手をケガする。当日、右手の痛みから苦境に立った正一は、マイクを握り歌を歌い、満場の拍手を浴びる。屈辱を受けたチャーリーは、美弥子に横恋慕する芸能界の黒幕・左京とともに正一の右手を完全に潰す。

  • 風林火山

    風林火山

    制作年:

    武田軍の名参謀・山本勘助の波乱の半生を描いた井上靖の同名小説を、時代劇の巨匠・稲垣浩が映画化した超大作。三船敏郎、中村錦之助、石原裕次郎とトップスターが勢ぞろいして大ヒットを記録した。三船プロの製作ということも話題を呼んだ。武田と上杉の川中島の戦いが一大クライマックスに。

  • 太平洋ひとりぼっち

    制作年:

    1962年の夏、弱冠22歳の一人の青年が、小型ヨットを駆って94日間の太平洋横断を成功させた。その青年・堀江謙一の、日記風の同名の手記を原作にして、市川崑が演出した青春冒険映画。無風状態の大阪湾内を1日半も迷走した“マーメイド号”は一転してシケで大荒れの海原で悪戦苦闘する。やっと太平洋に出たと思えば今度は台風。やがて水は腐り、食料も不足気味になり、体力も消耗し尽くす。しかし目指すサンフランシスコは目前に迫っていた。一人の青年が壮挙を成し遂げる様子を、スリルとユーモアで描く感動的作品。遠くに金門橋を見つけた時の狂わんばかりの歓喜が、観る者に深い感動を呼び起こさずにはおかない。

  • あいつと私

    制作年:

    やり手の女美容師は、出世をエサに弟子の美容師を、不倫で生んだ息子のセックスのはけ口に。その息子は大学で授業中、突然“夜の女を買った”と叫び、そこからひと騒動が起こる。石坂洋次郎の青春小説に材を取って、恋愛とセックスをあっけらかんと描く。

  • あした晴れるか

    制作年:

    フィルム会社の宣伝部長から“東京探検”というテーマで仕事を依頼されたカメラマン三杉耕平。彼のいっさいの面倒を見る担当として宣伝部員の矢巻みはるがつくが、これが大変な才女で、耕平の苦手なタイプだった。やがて耕平の本格的な仕事が始まる。深川の不動尊や佃島の渡船場など、登場する東京の名所も見もの。

  • 太陽の季節

    制作年:

    石原慎太郎が前年に芥川賞を受賞した同名小説を長門裕之と南田洋子のコンビで映画化した話題作。主人公の虚無的な高校生は、銀座で拾った娘と肉体関係を結ぶ。色恋ざたになりそうになり兄へ売り渡すが、娘は妊娠中絶に失敗して死んでしまう。石原慎太郎の原作は大胆なセックスと暴力描写で話題を呼び、小説の舞台となった湘南海岸に群がる青少年たちは“太陽族”と呼ばれた。映画化された作品は平凡な風俗映画であったが、興行的に大ヒットを記録し、再開したばかりの日活の明るい話題となった。原作者の実弟・石原裕次郎が主人公の友人であるボクシング部員の役というチョイ役でデビューし、そのずば抜けたスター性が注目された。

  • 闘牛に賭ける男

    制作年:

    大々的なスペイン・ロケによる石原裕次郎・北原三枝主演のメロドラマ。闘牛興行を日本で開催することに命を賭ける男の物語。舛田利雄のメリハリのきいた演出にスペイン・ロケが効果的に生かされている。裕次郎と北原三枝の共演は、二人の結婚により、これが最後となった。

  • 喧嘩太郎

    制作年:

    源氏鶏太の原作を得て石原裕次郎が主演した、「天下を取る」に続く“サラリーマン”もの。大百商事なる商社に入社した、“喧嘩太郎”の異名をとる暴れん坊の宇野太郎が、持ち前の正義感で会社の中に巣食う悪を暴く。本編を含む、裕次郎の初期の4本の“サラリーマン”ものは、いずれも娯楽作品として及第点。

  • アラブの嵐

    制作年:

    祖父の遺言で海外行きを決意した宗方は、旅客機の中で、行方不明になった両親を探すためエジプトに向かうゆり子と知り合った……。エジプトにロケを敢行、石原裕次郎が、かの地で人民運動に巻きこまれる青年を好演した大作。

  • 嵐の勇者たち

    制作年:

    暗黒街のボスのシンジケート結成を祝うパーティーの席上でともにボスに恨みを持つ二つのグループ(石原裕次郎率いる元刑事組と渡哲也率いるボスにつぶされた組織の生き残り組)が彼の愛妾を狙う。渡のグループが妾の誘拐に成功し、隠れ場所に油壷のボスの別荘を選ぶが、シンジケートは渡一派も石原一派もひとまとめにして消してしまおうと攻撃を開始。二派は連合して敵を迎え撃つことに。石原一派に二谷英明、浜田光夫ら、渡一派に郷英治、藤竜也ら、そしてボスの愛妾・浜美枝の助手たちには吉永小百合、山本陽子らを配した賑やかなオールスター日活アクション。舛田利雄が登場人物を手際よくさばく。

  • 戦争と人間・第1部・運命の序曲

    戦争と人間・第1部・運命の序曲

    制作年:

    財閥総帥の弟・伍代喬介は満州・関東軍の強硬派と結託し、利権を求めて画策していた。次男・俊介は、親友の標耕平や画家の灰山の影響で伍代家には批判的になっていく。長女・由紀子は柘植中尉との愛にすべてを賭ける。やがて、満州事変から上海事変へと戦火は拡大していった……。五味川純平の小説の映画化で、日本財閥と関東軍の謀略を、オールスター・キャストで描き上げた力作。ビデオは前篇と後篇がある。

  • 陽のあたる坂道〈1958年〉

    制作年:

    石坂洋次郎の原作を田坂具隆監督と石原裕次郎のコンビで映画化した青春映画の大作。上流家庭・田代家の次男は妾の子で、常に自分を非難される立場に置こうとし、幼い頃、長男の不注意から妹に軽いケガをさせた罪をかぶっていた。この家庭に、妹の家庭教師として美しい女子大生が訪れたのを機に、家族は次第に真実の自分をさらけ出していく。「乳母車」で石坂洋次郎のユートピア的な人間関係を淡々と描いて、ある種のリアリティーを持たせた田坂具隆監督が、ここではさらに複雑な人物設定を得て、より深く3時間の長尺をじっくりと見せる。石原裕次郎が「乳母車」に続き巨匠のもとで、のびのびとした演技を披露。

  • 月蝕

    制作年:

    男への復讐に身をやきながら、自らも堕ちていく女の恋愛心理を井上梅次監督がモダン・タッチで描いた作品。ナイトクラブで殺された一人の女・綾子のことを、彼女に惹かれていたバンド・マスターの和馬が回想する。かつて婚約者に去られた綾子は、男への不信感と彼への復讐心だけを頼りに生きてきた……。

  • 夜の牙

    制作年:

    石原裕次郎と井上梅次監督のコンビによるアクション・スリラー。ガード下で診療所を営む医師・杉浦は、ふとしたことから自分の戸籍が抹消されていることを知る。彼が内幕を探っていくうちに、裏で遺産相続が絡んでいることが明らかになる。

  • 勝利者

    制作年:

    当時売り出し中の石原裕次郎が、若いボクサーに扮したボクシング映画。かつてチャンピオンを目指して失敗した男が、自分の夢を実現するために若いボクサーをスカウトして、見事にチャンピオンに仕上げる。小林旭が、北原三枝のバレエ・シーンに観客としてワン・カット出演。

  • 幕末太陽傳

    制作年:

    川島雄三の代表作。元ネタになるのは落語の『居残り佐平次』だが、これに『芝浜の革財布』『品川心中』のネタを取り入れている。あと5年で明治維新という、文久2年の11月、品川の遊廓街で、佐平次は仲間を連れて大尽遊び。ところが、金は一文も持っていない。かくして佐平次は居残りとなって、しばらくそこに腰を落ち着けることになる。宿にはもう一組居残り組がいる。高杉晋作を中心とする勤皇の志士たちである。佐平次は、この高杉と仲良くなったり、廓の仕事を要領よくこなし、たちまち廓の人気者となる。映画はこれらの人物を絡ませ、佐平次のバイタリティーをテンポよく活写していく。佐平次は胸を患っており、時折、咳き込みながら見せる暗い顔には死の匂いが漂っていて、そうしたニヒリズムがバイタリティーの裏に見え隠れし、川島の体質を体現した傑作となった。

  • 鷲と鷹〈1957年〉

    制作年:

    井上梅次が石原裕次郎と三國連太郎の初顔合わせで監督した海洋アクションの力作。貨物船“海洋丸”に、船長を父の仇と狙う若者と、保険金目当ての偽装沈没計画をかぎつけた刑事が、ともに水夫に化けて乗り込んでくる。二人は反目しあいながらも最後は協力して危機を乗り越える。井上梅次監督がボクシング映画の秀作「勝利者」に続いて演出した石原裕次郎主演作である。井上監督は裕次郎と二人の女の三角関係、三國連太郎との重量感あふれる殴り合い、そしてクライマックスのロケ、セットを巧みに併用した大暴風雨シーンと盛りだくさんの内容で、一級の娯楽作品に仕上げた。特に当時、東洋一の設備を誇った新設ステージにおける日活特撮陣入魂のスペクタクル・シーンは迫力十分で、この後、日活でこの種の大規模な海洋アクション映画が作られなかったのは惜しまれる。裕次郎は名優・三國を相手に堂々たる主演ぶりを見せ、「俺は待ってるぜ」を経て井上監督による「嵐を呼ぶ男」のドラマー役で国民的大スターに成長する。

  • 海の野郎ども

    制作年:

    アラブ人や中国人など多くの外国人下級船員が乗る老朽船モンロビア号。荷役会社の小頭・千鳥松は、船長の非行を罵って結束を固める彼らに殴りかかるが、食糧を水夫たちに支給することさえ拒む船長に千鳥松自身も怒りを覚えて……。デビュー1年で日活のドル箱スターとなった石原裕次郎の海洋アクション映画。

  • 零戦黒雲一家

    制作年:

    石原裕次郎としては珍しい戦争アクション。第二次大戦末期、ソロモン郡島の小島に孤立した航空分遺隊に中尉の裕次郎が着任し、二谷英明の下士官と対立しながら、無法者ぞろいの連隊を見事に統率する。舛田利雄の豪快な演出が光る一編。

  • 凍河

    制作年:

    五木寛之の同名小説をドラマティックに映画化。精神病院を舞台に、赴任してきた青年医師と、完治しているのに退院しようとしない女性患者との愛を中心に、戦時中、アル中患者がこの病院の院長と一緒に細菌戦略部隊にいたこと、病院経営の行きづまりなどが描かれる。テーマ曲は荒井(現・松任谷)由実の軽快なポップス。

  • 泣かせるぜ

    制作年:

    石原裕次郎と浅丘ルリ子のコンビに、新人時代の渡哲也が絡んだムードアクション。不運な事故で一等航海士の職を辞した響伸作は、若い二等航海士の白石浩とともに、計画的に船を爆破し保持金を搾取しようとたくらむ悪玉一味をやっつける。正統派ムードアクションに属する作品だが、ストーリー展開がまどろこしく佳作とはいいがたい。「夕陽の丘」以来1年半ぶりにコンビを復活した裕次郎とルリ子も今一つ精彩を欠く。しかし特筆すべきはデビュー間もない渡哲也。暴風雨の中、甲板で裕次郎と激しく殴り合うシーンでは、裕次郎と伍して一歩も引かず、大スターの片鱗を見せた。

  • 二人の世界〈1966年〉

    制作年:

    石原裕次郎主演の日活ムード・アクション。北条修一は身に覚えのない罪をきせられ、やむなく国外へ逃亡していたが、あと4日で時効という時になってフィリピン人・バルガスと名乗って帰国する。彼は帰国の船上で戸川玲子と知り合う。長崎に着くと、北条は玲子に置き手紙をし、汚名を晴らすために真犯人の捜査に乗り出す。玲子は北条の過去に強い興味を抱いて北条を追う。もう一人、スクープをものにせんとして、雑誌記者・川瀬も北条を追跡中。だが証人は次々と消されていた。主人公の過去を取り戻し、失われた自己の存在証明を得ようとする姿を、情感をたたえたムーディーな雰囲気で描いた佳作。

  • 男が命を賭ける時

    制作年:

    大型貨物船の船医をしていた小室丈太郎は、やっと小さな医院を建てる資金を貯め、東京に向かった。ところが、その途中立ち寄った伊豆で殺人事件に巻き込まれる。それが鉄道架設工事の落札に関したものと知った彼は、得意の射撃を生かし、悪に挑んでいく……。ムード・アクションに加え、ムード・サスペンス・モードもある。そんな職人芸に定評がある松尾昭典監督、初期の一編。

  • 敗れざるもの

    制作年:

    石原慎太郎の『小さき闘い』を山中垣が脚色し、石原裕次郎が主演した感動のドラマ。高村家の運転手・橋本と、脳腫瘍に冒された高村家の長男で中学2年の俊夫の心のふれあいを描く。死に大きな疑問を持ちながら、病魔と闘い大好きな天体観測を続ける少年をいじらしく演じているのは、子役時代の小倉一郎。

  • 今日のいのち

    制作年:

    病院の再建に奔走する理子と、彼女をいちずに慕う年下の男・岳二との恋愛を描いたメロドラマ。前年の「太陽の季節」でデビューした石原裕次郎が岳二の恋のライバルとして出演している。原作は「女中っ子」に続いて由起しげ子の作品が選ばれた。

  • 人間魚雷出撃す

    制作年:

    敗戦の色濃い昭和20年7月、瀬戸内海基地から、特攻兵器・回天を積んで出航した伊号五八潜水艦が、グアム=レイテ戦域で敵戦艦と遭遇。裕次郎と長門裕之の二人が回天に乗り、人間魚雷として特攻する。裕次郎のイメージとはミスマッチ。

  • 天下を取る

    制作年:

    源氏鶏太原作による石原裕次郎の一連のサラリーマンものの一編。裕次郎扮する商事会社の新入社員が、同期の社員を参謀役にして困難な契約を獲得するために奔走する。石原裕次郎の華やかなスター性は、サラリーマン役などにはとても収まるものではなかった。

  • 反逆の報酬

    制作年:

    日活がロマン・ポルノに転向し、ほとんど出番のなかった澤田幸弘が初めて他社で監督したアクション大作。欲と復讐にかられた二人の男が、巨大な麻薬組織に挑戦し見事に壊滅させるまでをムード・アクション調で描く。石原裕次郎と渡哲也の久々の顔合わせが見ものである。

  • 城取り

    制作年:

    石原裕次郎が製作した司馬遼太郎原作による時代劇の大作。戦国時代末期、上杉景勝の心意気に惚れて味方についた前田慶次郎が、敵の伊達政宗の領内に潜入して重要な軍事拠点である出城を奪取する。

  • 白銀城の対決

    制作年:

    伊庭俊介は、学生時代、スキー選手権に出場するために訪れたゲレンデに6年振りにやって来た。ロープウェイを建設するためだ。だが、そこにはかつてのライバル・達夫が、ロープウェイ反対派の馬方を引き連れ、待っていた……。白銀の世界を舞台に、石原裕次郎が活躍するアクション・ドラマ。

  • 青年の樹〈1977年〉

    制作年:

    石原慎太郎の原作をもとにした青春ドラマの2度目の映画化。前回は主人公に石原裕次郎が扮したが、今回は三浦友和が演じる。坂木武馬は東大に入学し、友人たちを取りまく複雑な環境に、正義感と行動力でかかわっていく。青年の熱い心を恋愛・スポーツ・友情を通して描く。

  • アゲイン AGAIN

    制作年:

    昭和30年代初頭から40年代にかけて映画ファンの胸をときめかせた“日活アクション“のアンソロジー。その熱烈な信奉者として知られるハードボイルド作家の矢作俊彦が構成・脚本・監督をこなす。彼の考え出したアイデアは殺し屋・ジョーがかつての良きライバルたちを訪ね歩くという設定だ。スクリーン上で繰り広げられる、電光石火の銃撃戦をはじめとして、荒々しい殴り合い、緊迫したギャンブル合戦、美しいヒロインとの出会いと別れ、そしてラブ・シーンの数々が37本の映画からピックアップされ、石原裕次郎、小林旭、浅丘ルリ子、吉永

  • 赤い谷間の決斗

    制作年:

    石原裕次郎と渡哲也共演による日活のお正月映画として公開された一作。北海道を舞台に、石切場を暴力に訴えて奪い取ろうとする地方ボスと闘う人夫頭と東京から流れて来た大学生との友情を描く。デビュー間もない渡哲也が裕次郎の胸を借りるといった感じになった。

  • 素晴らしきヒコーキ野郎

    制作年:

    人類が空を飛びたいと願い、その夢が実現した1900年初頭。世界中から愛機を駆ってやって来たヒコーキ野郎たちが、ロンドン~パリ間レースに参加する。各国の個性的な飛行機の登場が観る者を楽しませてくれる。フォックスほか、ホイットマン、日本から石原裕次郎が出演した娯楽作。

  • 金門島にかける橋

    制作年:

    日活と「恋恋風塵」などの製作会社として有名な台湾の中央電子影公司とが共同製作した、台湾ロケが見もののアクション。東京の病院でかつて楊麗春という台湾女性を治療した武井は、その3年後、船医として上陸した台湾で再び彼女と出会う。彼女は武井とともに日本へ行きたいと、彼の胸に飛び込んでくるのだが……。

  • 栄光への挑戦

    制作年:

    裕次郎が、元ボクサーを演じたアクション。ボクシングで稼いだ資本をもとに遊興娯楽の事業に乗り出した宗吾郎。彼は、事業発展を邪魔する暴力団・野沢会に片腕・長田を殺され、営業停止に追い込まれる。すっかり意気消沈する吾郎だったが、恋人・紀子に励まされ、彼は野沢会に復讐を遂げる。

  • 男の世界〈1971年〉

    制作年:

    恋人の復讐をするためにカナダから暗黒街に復帰した一匹狼が、組織に戦いを挑む姿を描く裕次郎主演のアクション。恋人を組織のボス・白石に殺された紺野が、白石の出所と時を同じくして5年ぶりに帰国。刑事・茂木は紺野をマークする。一方、紺野は自分の店を守ってくれた阿川に再会し……。

  • 夜霧の慕情

    制作年:

    石原裕次郎と桑野みゆきの顔合わせによるムード・アクション。ヤクザの大幹部・堀部は組長が入獄中にその情婦と深い仲になる。もう一人の大幹部は敵方のボスと通じて、出所した組長を殺害する。堀部は単身、敵陣に乗り込み、ボスと大幹部を倒すが、自分も銃弾に倒れる。

  • 忘れるものか

    制作年:

    不可解な死を遂げたとされる親友の謎に迫る男を石原裕次郎が演じたサスペンス・アクション。親友の津村が死んだと聞かされた岡部は、京都に戻り調査を開始する。津村と敵対関係にあった暴力団・尾形一派を怪しいとにらんでいた彼は、やがて昔なじみの新聞記者から容疑者を教えられるが……。

  • 夜のバラを消せ

    制作年:

    舛田利雄監督と石原裕次郎のコンビによるムード・アクション。政界の黒幕から指令を受けた徳川新六は、政治粛正の名のもとに、腐敗した政治家どもを自らの肉体を武器にして次々に失脚させていく。しかし、彼はやがて、自分が操り人形でしかないことに気がつく……。日活初出演の由美かおるがキュートな魅力を見せる。

  • 逃亡列車

    制作年:

    終戦直後の満州=朝鮮国境沿いの部隊に赴任してきた裕次郎扮する少尉が、終戦後に抗日ゲリラと戦いながら、避難民を輸送する鉄道を守る。最後の避難列車が爆破され、古い機関車を修理して決死の脱出行を試みる裕次郎の手に汗握るアクションが見どころ。

  • 昭和のいのち

    制作年:

    石原裕次郎をはじめ、当時の日活オールスター・キャストによる任侠ものの大作。昭和初期、主人公は右翼テロ組織の刺客だったが、首相暗殺に失敗。危ないところをテキ屋の親分に助けられ、その道に生きようとする。ラスト、大義名分のためではなく自分のために殴り込みに出かける主人公のクローズ・アップが印象的。

  • 鉄火場破り

    制作年:

    黄金の腕ゆえに苦悩する稀代の壷振り親子の半生を中心に、場面の大半を白熱する鉄火場シーンと息づまるアクションで埋めつくした娯楽大作。父の敵“カミソリの龍“を演じる山茶花究が好演。高品格も脇役ながら、シブ味のある演技を披露。

  • やくざ先生

    制作年:

    石原裕次郎主演による学園もの。戦災孤児を収容する学園に裕次郎扮する補導員が赴任して来る。彼自身もこの学園出身の不良少年であった。彼は少年たちに素っ裸でぶつかっていくが、学園はジェット機基地建設のために取り壊される運命にあった。青春学園ドラマの先駆け的な一作。

  • 帰らざる波止場

    制作年:

    石原裕次郎と浅丘ルリ子のコンビによるムード・アクションの後期代表作。麻薬組織のために臭い飯を食わされた世界的ジャズ・ピアニスト・津田史郎は、復讐を誓い出所後組織と接触するため横浜へやって来るが、そこで財閥の未亡人・冴子と出会い、恋に落ちてしまう。横浜というバタ臭い土地を背景に、石原裕次郎と浅丘ルリ子が息のあったところを見せる。特にラスト、傷を負った裕次郎とルリ子がタラップの上でひしと抱き合うシーンの甘美さはなかなかのもの。主人公をつけまわす刑事役で珍しく志村喬が出演。

  • 何か面白いことないか

    制作年:

    「憎いあンちくしょう」とほぼ同じスタッフとキャストによる青春ドラマの異色作。平凡な恋人との退屈な幸福に疑問を持ちはじめた倉橋典子は、父のセスナを売り払うことになるが、喫茶店で会った型破りの青年、早坂次郎に出会う。元パイロットだった彼は、何か突飛なことをやりたくて典子のセスナを手に入れる。典子は彼に協力するうちに次第に生きがいを感じ始め……。「憎いあンちくしょう」で明確に示された人間の真摯な生き方が、姉妹編的なこの作品では、結局不明瞭なままに終わってしまった感がある。しかし、商業映画の枠の中にあってテーマをしっかり見据える蔵原惟繕監督の前向きの姿勢は大いに評価される。

  • 地底の歌

    制作年:

    今は群衆を痛めつける都会のダニでもあるが、心の奥底には悲哀や情感もある東京の伝統ある侠客・伊豆一家を中心に、ヤクザと賭博の世界を描いた作品。新聞に連載されて話題を呼んだ平林たい子原作の映画化で、石原裕次郎が初々しい演技を披露。

  • 花と竜〈1962年〉

    制作年:

    1954年東映版(佐伯清監督・藤田進主演)に次ぐ再映画化で原作は火野葦平の小説。明治末に沖仲士から身を起こし九州一帯の港湾荷役を手中に収めた大親分、玉井金五郎の一代記。裕次郎は無鉄砲でロマンチストの金五郎を演じた。ラストの雪中の決闘が見どころ。

  • 世界を賭ける恋

    制作年:

    日活の製作再開5周年記念作品で、武者小路実篤の名作『愛と死』を石原裕次郎と浅丘ルリ子のコンビで映画化した純愛メロドラマ。新進建築家の村岡は、仕事で3ヵ月間ヨーロッパに滞在することになる。日本に残した恋人の夏子とはお互いに毎日手紙を書き愛をはぐくむが、村岡が帰国の途中に夏子は急死する。日本映画初の本格的ヨーロッパ・ロケーションが敢行されたが、この古臭いメロドラマを活性化させるには至らなかった。当時は主に小林旭と共演していた浅丘ルリ子が、石原裕次郎と初めて本格的な共演をした作品。

  • 若い川の流れ

    制作年:

    興行的にも批評的にも大成功した前作「陽のあたる坂道」に続いて、田坂が再び石坂洋次郎原作に取り組んだ作品。脚色も前作に引き続き池田一朗が担当している。石原裕次郎演じる豪快な青年社員をめぐって展開される二人の女性の恋のさやあて合戦が明るいタッチで描かれていく。田坂にとっては日活最後の作品となった。

  • 憎いあンちくしょう

    制作年:

    愛が形骸化した男女が、ふとしたきっかけで日本縦断の旅に出ることになり、愛を取り戻すという物語。マスコミに生きる男女を描く一方、無医村で働く医師と遠く東京に離れて暮らす恋人の純愛を設定し、2組の愛を互いに照射させながら物語は展開していく。蔵原惟繕監督のスピーディーで歯切れのいいカッティングやカメラワークも冴え、時にスクリーン・プロセスを使ったラブ・シーンの処理も鮮やか。人気スター、北大作にはマネージャー兼恋人の榊典子がいるが、このところ多忙から二人の仲は倦怠気味。そこへジープを九州まで運ぶという仕事が舞い込んでくる。九州の無医村で働く恋人のために、美子が新聞広告を出したのだった。大作はこの話に共感して、その運転手を買って出る。一方、マスコミもこのニュースを聞きつけ、ジープを運転する大作のあとを追いかけまわす。典子はあわてて大作を連れ戻そうとするが……。

  • 男と男の生きる街

    制作年:

    石原裕次郎が事件記者に扮したサスペンス・ミステリー。岩崎は、一人の画家が殺された事件に何か割り切れないものを感じ、彼の妹を訪問。そこで1枚の写真を見せられ、殉職した父が追っていた事件に今回の事件が関係していることを突き止める。そして真相究明に動き出すのだった……。

  • 青年の樹〈1960年〉

    制作年:

    弟・裕次郎を主人公に想定して石原慎太郎が書いた同名小説を映画化。ヤクザの後継ぎになるのを嫌った若者が、大学に入って同様に家業に反発する料亭の娘と知り合う。やがて、彼女の母がパトロンの政界汚職に絡んで自殺。主人公は、汚職を暴く……。様々な経験を経て人生の痛みを知り、成長していく若者を裕次郎が巧演。

  • 鉄火場の風

    制作年:

    「清水の暴れん坊」に続く石原裕次郎と赤木圭一郎の顔合わせによるアクション・ドラマ。ヤクザ・畑中英次は、敵対する組の代貸・高木に組長殺しの罪を着せられ服役するが、出所後、単身高木の賭場に乗り込み、親分衆の前でイカサマを暴く。すっかり男を下げた高木は、野球場襲撃を企てるが……。前半の単調な展開に比べて、後半のフィルム・ノワール調の野球場襲撃シーンは緊迫感が盛り上がる。このあたりは熊井啓の緻密なシナリオの功績である。「清水の暴れん坊」では裕次郎の前で、まだチンピラ然としていた赤木圭一郎だが、今回は裕次郎と堂々と渡り合えるだけのスター性を感じさせた。

  • 赤いハンカチ

    制作年:

    日活ムード・アクション最盛期の傑作。石原裕次郎=浅丘ルリ子の共演作には「夜霧よ今夜も有難う」「夕陽の丘」「帰らざる波止場」など佳作が多いが、本編はそれらのなかでも代表的な1本。横浜麻薬ルートを追っていた刑事の三上は、参考人の男を殺してしまう。彼は自分の過失を悔やんで辞職し、北海道へと流れるが、土屋警部補から、誤射事件は同僚の石塚刑事の罠だと聞かされる。三上が横浜に舞い戻ると石塚は大実業家に変貌していた。石塚は、三上が殺した男の娘と結婚したが、彼女は以前知り合った三上の面影をひきずっている。麻薬を扱う裏稼業を三上に詮索され、彼に妻の心も奪われそうになった石塚は、三上を殺そうとするが……。大ヒットした主題歌、三上のストイックな愛など、ホロ苦いトーンが全体に漂う。さらに、この映画が魅力的なのは、下町の娘として登場する浅丘ルリ子の陽から陰への変貌ぶり。特に三上に抱いてくれと迫り、ベッドに身を投げ出した時の彼女のアップは、女優の美しさのきわみともいえる。

  • 嵐の中を突っ走れ

    制作年:

    当初、アウトサイダーとしてデビューした裕次郎は、年輪を重ねるにつれて、体制内のヒーローに変貌していった。これはその先駆けの一本。女子高に赴任した熱血教師は、女子高生や芸者に大モテ。そんな男が水産研究所の悪事を暴き、自分のせいで職を失った恋人の父を復職させて街を去るまでを描く。

  • 影狩り ほえろ大砲

    制作年:

    “影狩り“ものの第2作。ある藩が幕府に内密に大砲を作るが、影一味が暗躍し始める。そこで影狩り3人衆が招かれ大砲をめぐって影一味との間に大攻防戦が行われる。太りすぎで動きのにぶい裕次郎を尻目に、ニヒルな成田三樹夫とコミカルな内田良平が場面をさらう。

  • 栄光への5,000キロ

    制作年:

    パリ~ダカール・ラリーと並ぶ過酷な自動車レース、サファリ・ラリーに挑む日本人ドライバーの勇気と栄光を描く石原プロ製作の超大作。世界に通用する国際映画を作ろうとする製作者・石原裕次郎の熱い思いがこの作品となって結実した。

  • 影狩り

    制作年:

    『週刊ポスト』に連載されていた、さいとうたかをの同名劇画の映画化。財政難の江戸幕府が、地方の弱小藩をとり潰そうと放った公義隠密“影“。かつてその犠牲となった3人の刺客は“影狩り“となって幕府の陰謀に立ち向かう。

  • 男が爆発する

    制作年:

    八ヶ岳のふもとの農場を継いだ若者・謙作は事故がもとで東京の病院に入院する。入院費に困り、父と離婚した母を訪ねるが、女社長の母にはほかに息子がいた。そして謙作は異父兄弟がたくらむ八ヶ岳の土地買収計画に巻きこまれていく……。地方を舞台にした、裕次郎=舛田利雄の名コンビで描くアクションもの。

  • 山と谷と雲

    制作年:

    雪山から救助された山岳カメラマンの次郎は、有馬家の一人娘・寿々子の看護を受けた。彼女は、次郎の兄・一朗からプロポーズされており、寿々子はそのことを次郎に相談した。次郎は、兄との結婚を勧めるが、彼もまた彼女を愛し始めていた……。裕次郎主演の三角関係ものメロドラマ。原作は、檀一雄の「女の山彦」。

  • 赤い波止場

    制作年:

    組織の保護の下、神戸に潜入している殺し屋は、彼に首ったけの情婦がありながら、兄を組織の手で殺されて食堂を女手一つで切り盛りするインテリ娘に惚れてしまう。組織に裏切られ、彼は情婦と国外脱出を企てるが、その娘がボスの手下に傷つけられたというデマに惑わされて、単身引き返してボスを射殺し警察に捕らえられ……。エキゾチックな神戸の港のムードと、ジャン・ギャバン主演の「望郷」を下敷きにしたセンチメンタルな物語がうまくはまった。裕次郎の魅力もさることながら、主人公に付きまとう刑事役の大坂志郎、脱出の手引きをするマダムの轟夕起子と脇役陣の充実ぶりも作品を魅力あるものにしている。

  • 波止場の鷹

    制作年:

    佳作「夜霧よ今夜も有難う」に続く裕次郎とルリ子のコンビによるムード・アクション。横浜を舞台に、主人公の経営する会社を悪玉が麻薬の密輸に利用しようとするが、主人公は真っ向から立ち向かう。ムード・アクションの事実上の最終作となった。

  • 太陽への脱出

    制作年:

    石原裕次郎が「何か面白いことないか」に続いて主演した激烈アクション映画。主人公の兵器メーカーの社員はバンコクで、会社側に脅迫されて死の商人の出先機関として活動している。しかし、相棒が殺されて怒った主人公は帰国して兵器工場を爆破し、自らも息絶える。

  • 黄金の野郎ども

    制作年:

    大山組と黒田組の抗争に巻き込まれた笹田組幹部の立原は、汚ない策略から自分の組に命を狙われる。非情な仕打ちに怒った立原は、組長の笹田を射殺、横浜から姿を消した。それから2年、横浜は黒田組が一帯を掌握し横暴の限りをつくしていた。石原裕次郎が友情のために命を懸けるムード・アクション。

  • 若い人〈1962年〉

    制作年:

    石坂洋次郎の原作を石原裕次郎・浅丘ルリ子・吉永小百合の三大スター競演で映画化した青春ドラマ。特殊な生活環境からひねくれた育ち方をした思春期の少女の多感な心理を描く。原作は今度が3度目の映画化で、前2作では原作通り北国を舞台にしているが、ここでは舞台が南国に移っている。

  • 青春とはなんだ

    制作年:

    主演の石原裕次郎のキャラクターがこれまでのものとはうって変わり、きわめて“指導者“的色彩の濃いものとなっている。そうした意味でターニング・ポイントとなった作品であろう。型破りの授業で生徒の信頼を得た高校教師が、自分が指導をしているラグビー部に、同校の不良グループを勧誘し入部させ、“更生“させる、というお話。翌年東宝は返答映画として「これが青春だ」を作った。

  • 狂った果実〈1956年〉

    制作年:

    裕次郎の主演第1作、石原慎太郎が脚本、中平康があふれんばかりの鬼才ぶりを発揮して演出した記念すべき映画だ。“太陽族”と呼ばれた、暇をもてあましたかのような金持ちの子供たち。その兄弟と、一人の魅惑的な女をめぐり破滅的な物語が展開する。遊び慣れした兄に比べて純真な弟が、ある女と恋に落ちた。兄は女が米軍将校のオンリーであることを嗅ぎ付け、弟を想う気持ち半分と嫉妬半分で女を無理矢理自分のモノにする。弟を愛しつつも、力強い兄の肉体に惹かれていく女。ついに真実を知った弟は、兄と女を乗せたヨットを捜し、復讐の一打を与えるべく、夜の海にモーターボートを疾走させる……。天才的なまでのカットつなぎのセンスとスピードが素晴らしく、それが批評家時代のフランソワ・トリュフォーを熱狂させ、彼の推薦によって、この作品はシネマテークに保管される日本映画の第1号となった。“いい映画ができるための必要条件は存分な時間とフィルムではない。「狂った果実」は17日間で撮影された”という意味の言葉を、トリュフォーは若い監督への戒めとして語っている。

最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る