『トップガン』続編で新鮮な魅力を放つ若手キャストたち トム・クルーズとのオーディション秘話
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ついに日米同時公開を迎えた『トップガン マーヴェリック』。公開前より映画を見た批評家の間で良い評判を集めていたが、それも納得。本作は36年前に公開されたオリジナルの精神をしっかり引き継ぎつつ、新しいものをしっかり持っているのだ。その核となっているのが、作品を観たら必ずや魅力を分かってもらえる、若手キャストたちだ。
【写真】『トップガン マーヴェリック』トム・クルーズの熱意を継いだ若手キャストを紹介
海軍のパイロットを30年以上務め、今はテストパイロットとしてあいかわらずやりがいのある毎日を送っているマーヴェリック(トム・クルーズ)は、難しいミッションを背負うことになったトップガン卒業生の分隊を指導してほしいと依頼される。その分隊は、人種も性別も多様で、個性的な若者の集まり。彼らが映画に新鮮な魅力をプラスしているのである。
●マイルズ・テラー、久々のオーディションでルースター役をゲット
ルースター役のマイルズ・テラー(C)2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
中でも一番重要なキャラクターは、マイルズ・テラーが演じるルースター。ルースターは、1作目で事故死したグース(アンソニー・エドワーズ)の息子で、マーヴェリックに対して複雑な感情を持っている。この役にテラーが良いのではと思い付いたのは、『オンリー・ザ・ブレイブ』でテラーと組んだばかりだったジョセフ・コシンスキー監督。コシンスキーは、テラーにこの役の話をした後、プロデューサーを務めるクルーズとジェリー・ブラッカイマーに見せるため、彼の顔写真を撮影した。主役級俳優になって久しいテラーは、「ヘッドショット(オーディションのために用意する顔写真)を見せるなんていつ以来だろうと思ったよ」と笑う。
だが、実際、テラーはその後オーディションを受ける必要があったのである。クルーズを相手にしてセリフを読むというもので、かなり長いオーディションだった。後日、クルーズから電話があって再び呼び出され、しばらく会話をした後、「この役は君のものだ」と言われたと、テラーは振り返る。
●トム・クルーズが説得 ハングマン役のグレン・パウエルに注目!
ハングマン役のグレン・パウエル(C)2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.
テラーのライバルとして最後まで残りつつも落ちてしまったのが、ハングマンを演じるグレン・パウエル(『セットアップ:ウソつきは恋の始まり』『ガーンジー島の読書会の秘密』)だ。子どもの頃、父と一緒にビデオで『トップガン』を見たことがきっかけで俳優の道を選んだというパウエルは、グースの息子役を得られなかったことにがっかりし、ハングマン役のオファーを断った。その段階で、ハングマンの役がしっかり構築されていなかったのも大きな理由だ。そんなパウエルを、クルーズは、「この役はまだきちんと書かれていないんだ。ここから一緒に作り上げていこう」と説得したという。「僕にとってのヒーローであるトム・クルーズとジェリー・ブラッカイマーが、僕のための役を作り上げていきたいと言ってくれたんだよ。まさに夢のようだった」と、パウエルは語る。