春ドラマはどれを見る? 期待の3作品を紹介
また新たなドラマの季節がやってきた。「心機一転、心も晴れやかに!」と行きたいところだが、気になるドラマを3つ絞ってみると、“隻眼” の教官のエピソードゼロ(『風間公親-教場0-』)、“じゃない方”の2人の物語(『だが、情熱はある』)、荒廃した未来でのサバイブ(『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』)と、春めいた陽光とはまるで違った引っかかりで、人の心を捉えるドラマがそろった。
【写真】読者が選ぶ「春ドラマ」期待度ランキング第10位〜第1位
■『風間公親-教場0-』こんなキムタクが見たかった!
2020年の新春にSPドラマとして『教場』が最初に登場した際、「そう、こんな木村氏が見たかったんです!」と思った視聴者は多かったはず。舞台は神奈川県警の警察学校。さまざまに巻き起こる事件のなか、生徒たちが抱える秘密と葛藤を通して、木村拓哉演じる“最恐”の教官・風間公親が、適性のない人間を冷徹にふるい落としていくさまを描いていった。そして同時に、風間が人として最も向き合う人物としての予感を匂わせ、生徒たちの成長物語としても見ごたえある作品に仕上がっていた。
笑顔を封印して風間を演じた木村は、新境地というより、これぞトップを走り続けてきた木村が今見せる真の力であると思わせるに十分だった。続く2021年のSP『教場Ⅱ』も好評。いよいよ、待望の連続ドラマ版が月9枠でスタートする。
教場の風間といえば、“隻眼” の教官のイメージだが、今作では、タイトルに0(ゼロ)とある通り、風間が教官として警察学校に赴任する以前の、刑事指導官を務めていた現役時代が描かれ、右目が義眼になる前の姿で立つ。脚本は君塚良一(『踊る大捜査線』)、メイン演出に中江功(『ひとつ屋根の下』『Dr.コトー診療所』)と、当然SP版を手掛けてきた布陣がそろう。そして風間とバディを組み、スキルを学び、事件捜査の基礎を叩きこまされていくことになる後輩刑事たちには、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太。いやもう、期待するなと言うほうが無理!