洋画の多国籍化は、業界活性化の起爆剤となるか
では、そういった作品の場合、劇場の反応はどうなのだろうか。再び、『メトロ42』の関係者に聞いてみた。
「公開作品本数が増加するなか、『メトロ42』はビジュアルひとつで作品内容が伝わる、ひとことで作品のストーリーがわかると、劇場関係者の反応は良かったです。また、特にロシア作品だからということで苦労もありませんでした。ただ、ほかの作品でも言えることなのですが、国というよりも、キャストがノーネームだと、スターが出ている作品に比べて苦労は多いですね」。
さらに、宣伝に関しても、「ロシア映画は、アメリカ映画に比べて代表作が少ないため、逆に興味を持って頂けるという点では、やりやすいと思います」とのこと。「特に今回は、“ハリウッド上等!!”というキャッチコピーで、ハリウッド映画にも負けない大作感を打ち出していたり、ジャンルものという概念にこだわらず、間口を広げてアプローチしていくことで、劇場公開規模にかかわらず、興味を持っていただける媒体さんや、エンドユーザーも増えたと思います」と、付け加える。
このように、色々な要因から増えてきている外国映画。「様々な国の作品をできるだけ日本のお客さんに届けて、映画人口そのものを増やせるようにしていきたいと思っています」と、『メトロ42』の関係者の言葉にあるように、映画業界の新風は業界活性化の起爆剤となるか。注目だ。