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パク・ソンフン「僕の表現が偏見をなくす手助けになれば」 『イカゲーム』トランスジェンダー役への思い

海外ドラマ

■「ごはんの時間が楽しみ」ほっこり撮影裏

ソンフン:2人で話し合ったというよりかは、監督から事前にいただいたディレクション通りに撮影をしました。今回は他の映画やドラマと違って、シーズン2とシーズン3を連続して撮影したので、特段キャラクターの表現方法に変化をもたらす必要がなく、感情ラインを生かしたまま撮影を続けることができました。ブレずに撮影できたことが、こうした表現方法につながったんだと思います。

(中央から)ソン・ギフン(イ・ジョンジェ)、ヒョンジュ(パク・ソンフン) 『イカゲーム』シーズン3場面写真 Netflixシリーズ『イカゲーム』シーズン1~2:独占配信中、シーズン3: 6月27日(金)世界独占配信
――ファン監督は、早撮りされるタイプですか? それとも一つひとつのシーンをじっくり作り上げていく方ですか?

ソンフン:2つあるとしたら後者で、ディテールを1個1個、時間をかけて撮影するタイプだったと思います。布に糸を1本1本丁寧に差していく刺しゅうのように、一つひとつの作業を細かく丁寧に仕上げていく方でした。例えば、キャラクターが怒るシーンや泣くシーンは、監督も一緒に怒るし泣いてくださるんです。俳優と感情を共有しながら撮影するような、本当に細かい作業をされる方です。

――韓国では撮影中にケータリングが出て、温かいごはんを食べられると聞きますが、『イカゲーム』の場合はどうなのでしょうか? 極限状態を作るために、キャストの皆さんはごはんを抜いたりするのでしょうか?

ソンフン:本当はこういった役柄なので自制しなければいけないのですが、韓国で避けられないのがパプチャ(ケータリングカー)で、今回は本当に最高のものを用意していただきました。クオリティーが本当に高くて、毎回毎回ごはんの時間が楽しみで、みんなで「今日なんだろうね」って期待をする雰囲気ができていました。実際に食事をする時間になったら、「これからケータリングが始まります」といったアナウンスが流れるのですが、その後はみんなが休憩時間の高校生みたいに、わーっと押し寄せていくんです(笑)。

――個人的にはヒョンジュとジュニとクムジャの絆が好きなのですが、演じたチョ・ユリさんとカン・エシムさんとの印象的な思い出はありますか?

ソンフン:3人でパプチャ(ケータリングカー)に行ったこともありますし、撮影が終わって外で軽くご飯を食べたり、一緒にお酒を飲んだこともあります。その時は撮影の思い出が次々と湧き上がってきました。やっぱり撮影を通して、自然と関係が深くなっていったんでしょうね。戦友と言いますか、仲が深まったのは自然な流れだったと思います。

――ありがとうございます。いよいよ『イカゲーム』が完結しますが、現在の率直なお気持ちは?

ソンフン:シーズン3は、命の貴重さや高貴さについて、もう一度考えられる作品に仕上がったと思います。世界中の視聴者の方々へ影響力があるKコンテンツの『イカゲーム』は、たくさんの方々の記憶に残る作品です。そして、僕がこの作品に参加できたということは、光栄の一言に尽きます。パク・ソンフンという俳優が『イカゲーム』に参加し、全世界にいる視聴者の方に届けられる作品の一員になれたのは、本当にありがたいことですし、素晴らしいことだと思っています。

――本当に楽しみです。最後にシーズン3のヒョンジュの見どころを改めて教えてください。

ソンフン:ヒョンジュを通して、世界中にいらっしゃるLGBTQ(性的少数者)の皆さまへの偏見をなくす手助けができるのではないかと思います。僕の表現が皆さまの手助けの一部になったらうれしいです。

(取材・文:阿部桜子)

 Netflixシリーズ『イカゲーム』シーズン1~2は独占配信中、シーズン3は6月27日世界独占配信。

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