「これは僕にとっての運命」――ビッケブランカが『ドラゴンボール超 ビルス』エンディングテーマ「完璧のペキ」に注いだ、10年目の覚悟と人生哲学
アニメ『ドラゴンボール超 ビルス』エンディングカット (C)バード・スタジオ/集英社・東映アニメーション
楽曲の構築には約1ヶ月もの時間を費やした。勇ましいバトルの一幕だけでなく、理不尽な死や別れの痛みまで、作中から授かった万象の機微を余すところなく注ぎ込むため、思考を巡らせた。
「単に強さを求める姿だけではなく、仲間を失った悲哀や不条理さも含めて、すべてをひとつの音に込めるべきだと考えました。しかし、1曲の中で複数の感情を表現するには、核となる強いフレーズが必要になります。そのバランスを見極めながら、作品の本質を体現できる言葉をひたすら模索していました」
苦心の末に紡ぎ出されたのが、逆境を糧にして前進するタフな意志を示したBメロと、楽曲の結びを飾る象徴的なフレーズだった。スタイリッシュな響きを試行錯誤していたサビの終着点に、決定的な光をもたらしたのは、幼い頃から親しんできた家庭内の温かな記憶だった。
「最後のフレーズがなかなか決まらず、さまざまな言葉を試していました。そんな中、ふと思い出したのが我が家で昔から使われていた口癖だったんです。母が僕を褒めるときによく『完璧のペキだよ!』と言ってくれていた記憶が蘇り、メロディーに乗せてみたらこれ以上ないほどしっくりきました。タイトルに関しても、周囲の助言を受けて迷うことなくこの言葉に決めました」
アニメ『ドラゴンボール超 ビルス』第1話 場面カット (C)バード・スタジオ/集英社・東映アニメーション
