中川晃教「ミュージカルとミュージシャンとしての活動は繋がっているもの」 3つの異なるコンサートで25年の歩みを披露

――まずは、このアニバーサリーイヤーだと思いますが、シンガーソングライターとしてはどのような夢や目標がありますか?
中川:今は、有名になるとか、メジャーになるとか、スターになるといった時代ではないように思います。誰もがスターになれる時代なので。そうした今だからこそ、これまでやってきたこと、自分が思っていることを、これからも丁寧にやっていくのだろうと思います。僕は、ミュージカルをはじめとしたさまざまなものと出会い、誰も歩いていないまっさらな道を、一歩一歩踏み締めて、歩んでいきたいと思ってきました。ただ、自分が何をどうやってきたのかというのを自分ではうまく説明できないんですよ。自分がミュージカルをやっていると音楽から離れているように感じていましたが、実はそうではないということを、『THE SHOW INFECTED “CONNECTION”』を開催したことや、ミュージカルに出会ったことで感じましたし、自分の目標をより高く持てるようになったと思います。
――中川さんにとって、ミュージカルとミュージシャンとしての活動は繋がっているものなのですね。
中川:そうなんです。本当は分けて考える方が良いんでしょうが、少なくとも僕が通ってきたミュージカルという世界はつながっていると感じました。僕は、ミュージカルとの出会いが早かったんですよ。当時は、インタビューで「二足の草鞋ですが、自分ではどちらだと思っていますか?」と聞かれたら、「僕はシンガーソングライターです。ミュージカル俳優ではないです」と答えていました。そう断言することが美学だと思っていたんです。自分の中でミュージカルはこういうものだ、音楽はこういうものだと言えるようになるにはどうしたらいいんだろうと本当に悩みながらやっていました。
――華々しいミュージカルデビューだっただけに、そうした葛藤があったというのは意外でした。
中川:本来は、なだらかに坂道を登っていくというのが良いんでしょうね。いきなりバーンと上がると、あとは下り坂しかない。やっぱり、一つひとつにしっかりと向き合って、吟味して、咀嚼して、飲み込んで、味わって。ときには味もわからないことがあるかもしれないけれども、他のものを食べた後に、もう1回思い出してみると、「あれってこういう味だったんだな。もう一回、食べに行ってみようかな」と思えることもある。そうやって、1秒1秒の時間が大事なんだなと、歳を重ねていけばいくほど思うようになりました。なので、先ほどの目標ではないですが、この先も緩やかな右肩上がりでやっていきたいと思います。
――最後に読者にメッセージをお願いします。
中川:デビュー曲はもちろん、ミュージカルデビュー作の『モーツァルト!』の楽曲もお届けします。11月の東京オペラシティでは洋楽のカバーもさせていただいたり、邦楽も歌ったりと、僕の25年を彩ってくれたさまざまな楽曲を、パズルのピースのようにお見せしていきたいと思っています。皆さんもぜひ僕の25年を感じていただいて、一緒に盛り上がって楽しんでいただけたらと思います。
(取材・文:嶋田真己)
「中川晃教25th Anniversary Concert at Tokyo Opera City」は11月21日に東京・東京オペラシティ、「中川晃教 25th Anniversary Acoustic Special in Osaka」は2027年2月7日に大阪・サンケイホールブリーゼ、「中川晃教 25th Anniversary Concert『I Sing』」は3月6日に東京・東京国際フォーラム ホールCで開催。
