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鞘師里保、ソロでの音楽活動再開で決意「自分の力で武道館に」

エンタメ

■抱えていたトラウマを克服 苦労した作詞にも手ごたえ

――昨年末にお話を伺ったときはちょうど本格的に作詞をはじめたばかりで、「本音を伝えきれていない」とか「なんかネコ被ってるなぁ」と感じて何度も書き直したりと苦労を語っていました。あれから半年…。作詞のコツはつかめましたか?


鞘師:まだまだ手探りです。はっきり「こうしたらいい」と言えるほどではないけど、気にし過ぎずに書こうとは思えるようになりました。心の内を「さらけ出しちゃえ!」みたいな(笑)。アルバム制作中は、言葉のプロの方からもアドバイスをいただきました。マネージャーさんに相談したら「じゃあ、この人に聞いてみたら?」と提案されて。小説など担当されている編集者の方に「この言葉選びはちょっと強烈過ぎますかね…」と伺ったり、ひとりよがりにならないようにいろいろな方の意見やアドバイスを聞きました。いい作品にしたい気持ちが強かったので。

――ソロアーティストデビューについて、事前にマスコミ向けに寄せられていた直筆のコメントでは、準備期間中に「大きな課題にぶつかった」と振り返っていましたが何が一番の課題だったんですか?

鞘師:大きかったのは、人前で高いキーの音を出せないことでした。以前テレビの生放送で失敗したことがトラウマになっていたんです。一人っきりでは歌えるのに、人前に立つと、のどをしめてしまい声が出づらくなってしまって。レコーディングでは、それを察してくれたスタッフの方が、私の声が出るまで待ってくださったんです。信じてくださったので、緊張もほぐれて気持ちよく高音を出せたんですよ。嫌な思い出を突破できた瞬間でしたし、自分なりに一つの山を越えた感じがしました。


――そんなトラウマがあったとはまったく感じませんでしたが、初ソロライブで気持ちよく高音を歌う鞘師さんが楽しみです。

鞘師:出せるかな…(笑)。でも、レコーディングでトラウマを乗り越えたことで、ライブに向けた練習でも高音をバンバン出せるようになりました。ライブでも緊張せず、気持ちよく歌いたいですね。

■目標は「自分の力で日本武道館に立つ」 海外での活動も視野に

――初EPリリースや初ソロライブも経て、ソロアーティストとしてその次にどんな目標を掲げていますか?

鞘師:ファンのみなさんへ会いに行ける場所を、たくさん作っていきたいと思います。今回のライブは5月に延期したのですが、現在、開催できる範囲では収容人数も半分になり、「チケットが取れなかった」という声も多く本当に申し訳なくて…。近い将来、状況が良くなれば、たくさんの方に今の私のパフォーマンスを見ていただきたいです。目標の場所となると、やっぱり日本武道館。アーティストの憧れの場所だし、グループ時代にも立たせていただきましたが、支えてくださるみなさんへ感謝をしながら、今度は自分の力で日本武道館に立ちたいです。


――留学経験もありますし、インスタグラムでも英語で更新していたり、海外への意識があるように感じますが、アーティストとして海外で挑戦したいという夢はありますか?

鞘師:願いとしてはあります。英語で発信をして、コメントや反応をいただけるのがうれしくて。そうしたやりとりは、実際に住んでいる場所や距離よりもすごく近く感じられますよね。コロナ禍で海外はもちろん日本国内でも行動が制限されているなかで、インターネットのおかげで世界中の方とコミュニケーションを取れる状況に感動しながらも、やっぱり直接会えるっていうのが、一番うれしいことだなと思えるので、いつか直接自分の音楽や言葉を届けたいです。以前グループで海外ライブをした時には、本当に英語がダメで、スピーチで用意していたあいさつの言葉も忘れてしまって悔しい思いをしたのでリベンジしたいです。

 ソロアーティストでの再デビューも「1人の力ではない」と語る鞘師。芸能活動再開からまもなく1年、頼もしさを増す彼女の活躍から目が離せそうにない。(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:ヨシダヤスシ)

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