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政治難民の少年がチェスチャンピオンを目指す『ファヒム パリが見た奇跡』予告解禁

映画

 政治難民の少年がチェスチャンピオンを目指すというフランスでの実話をもとにした映画『ファヒム パリが見た奇跡』より、本予告映像とポスタービジュアルが解禁された。

【写真】『ファヒム パリが見た奇跡』場面写真

 本作は、フランスで起きた感動の実話をもとにしたヒューマンドラマ。チェスの天才少年ファヒムを演じたのは、これが演技初挑戦であり、自身も撮影が始まる約3ヵ月前にバングラデシュから政治亡命者の息子として逃れてきたアサド・アーメッド。ファヒムの才能をいち早く見抜き、彼をフランス王者にするために厳しくも愛情あふれた熱心な指導に没頭するファヒムのチェスコーチ・シルヴァンを、フランスの誇る名優ジェラール・ドパルデューが演じる。

 予告編は、バングラデシュから大好きな母の元を離れ、難民として命がけでパリへやってきたファヒム(アサド)と父親が、チェスのトップコーチ、シルヴァン(ジェラール)が教えるチェススクールを訪れる場面から始まる。母国バングラデシュで既に天才チェス少年として有名だったファヒムだが、世界の壁は厚く、シルヴァン相手に思うように勝利を収められない日々が続いてしまう。

 「チェスはゲームじゃない」「命がけの頭脳戦だ」。彼の才能を確信していたシルヴァンは、ふて腐れるファヒムを、厳しくも根気強く導いていく。そして、フランス語も分からず「難民申請も困難」と国から告げられながらも必死にシルヴァンにくらいついていくファヒムを見て「言葉がわからなければ僕らが教える」と温かい手を差し伸べる同じ教室の子どもたち。

 時は過ぎ、目を見張るような成長を遂げていくファヒムの実力を確信したシルヴァンは、フランス全国大会への参戦を決意する。しかし待ち受けていたのはフランスの厳しい“難民”への対応だった。「俺のチームに勝ちたくて、薄汚い移民をスカウトか?」「国に強制送還されれば、引き離されこの子の命が危ない」「不法滞在者が勝ってもチャンピオンとして認められない」。突きつけられるいくつもの現実。しかしファヒムは、さまざまな社会や国の事情に翻弄(ほんろう)されながらも「ママに約束したんだ、僕が迎えにいくって」と、自分が勝利すればまた家族が一緒に暮らせると真っすぐに信じ、夢のため、生きるために必死でチェス盤と向かい合う。

 ポスターは、ファヒムが真剣にチェスの勝負をする姿を捉えたもの。彼を包む暖かなオレンジカラーが、「その一手に希望をのせて」というキャッチコピーとともに、ファヒムを信じて支える周囲の人々の愛情を表現するかのような、あたたかで優しい未来を感じさせるものとなっている。

 映画『ファヒム パリが見た奇跡』は8月14日より全国公開。

映画『ファヒム パリが見た奇跡』予告編

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