藤井道人×上田慎一郎×三島有紀子『DIVOC‐12』、一般公募で監督3名選出

映画

公開日：2021/1/19 12:00

【写真】上田慎一郎＆三島有紀子が登場『DIVOC‐12』発表会見の様子

　『DIVOC‐12』は、新型コロナウイルス感染症（COVID‐19）の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めるようにと発足した、12人の映像監督による12本の短編映画製作プロジェクト。“DIVOC”は“COVID”を逆から並べた言葉で、「12人のクリエイターとともに、COVID‐19をひっくり返したい」という思いが込められている。

　藤井道人監督、上田慎一郎監督、三島有紀子監督を中心に、“成長への気づき”というテーマを掲げる藤井監督チームには志自岐希生監督、林田浩川監督、“感触”というテーマでメガホンを取る上田監督チームにはふくだみゆき監督、中元雄監督、そして“共有”というテーマで制作する三島監督チームには、山嵜晋平監督、齋藤栄美監督が参加する。そしてこの度、一般公募167名の中から3人の監督が選出された。

　藤井監督チームに加わるのは、長編映画2作目『あの群青の向こうへ』で第15回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭の国内コンペティション長編部門出品の他、数々のMVやCMなども手掛けている廣賢一郎監督。藤井監督は「今生きている社会への疑問や、愛についての考察に無二の個性を感じました」と、今現在も歯学部に在籍している異色の経歴を持つ廣監督を高く評価している。

　上田監督チームに参加するのは、早稲田大学映画研究会に所属する現役大学生のエバンズ未夜子監督。「どんな映画になるのか想像がつかない。それが彼女を選んだ一番の理由でした」と上田監督も底しれぬ魅力を感じている様子。

　三島監督チームへの参加が決まったのは、卒業制作『それからの子供』がぴあフィルムフェスティバル等に入選し、根岸吉太郎監督、沖田修一監督、西川美和監督等の作品に演出部として参加した経歴を持つ加藤拓人監督。三島監督は「加藤さんがコロナ禍の社会をどう見ているのかという視点が明確でした」と本プロジェクトとのリンクを高く評価。

　廣監督は、「今回、田村隆一『帰途』という詩から着想を得た物語を紡ぐ予定です」、エバンズ監督は、「変わりゆく時代に動揺する私たちの、閉ざしてしまった心を換気する様な映画をお届けしたいです」、加藤監督は、「いま作られるべき映画とは何か、そして共有できる事は何か。この機会を与えてくれた全ての人に感謝し、その答えを見つけていきたいと思います」とそれぞれコメントしている。

　映画プロジェクト『DIVOC‐12』の作品は2021年全国公開。