恋人に会うため自分自身がアート作品に 『皮膚を売った男』ポスター解禁
第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた映画『皮膚を売った男』が、11月12日より公開されることが決定。ティザーポスターが解禁された。
【写真】「モニカ・ベルッチ」フォトギャラリー
本作は、恋人に会うために自分自身がアート作品となった難民男性の数奇な運命を描く話題作。移民問題での偽善や、現代アートを巡る知的欺瞞を鮮やかに風刺する人間ドラマだ。第93回アカデミー賞国際長編映画賞のチュニジア代表に選出され見事ノミネートされたほか、第77回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門男優賞、第26回リュミエール賞合作賞、第31回ストックホルム国際映画祭脚本賞を受賞するなど世界中の賞レースを席巻した。
シリアから脱出した難民の主人公サムは、当局の監視下にあり国外へ出られなくなってしまう。海外で離れ離れになってしまった恋人に会うためなんとかして出国したいと考えていた彼は、偶然出会った芸術家からある提案を受ける。それは、背中にタトゥーをし彼自身が“アート作品”となることだった。芸術品となれば大金を得ることができ、展覧会の度に海外にも行ける。オファーを受けたサムだったが、次第に精神的に追い詰められてゆく。高額で取引されるサムを待ち受ける運命とは…。
主人公サム役をヤヤ・マヘイニが演じ、『007 スペクター』『オン・ザ・ミルキー・ロード』のモニカ・ベルッチ、『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』のケーン・デ・ボーウなど豪華キャストが脇を固める。監督を務めるのは、過去にも『Beauty and the Dogs』(2017)でカンヌ国際映画祭「ある視点」音響賞を受賞し、アカデミー国際長編映画賞のチュニジア代表に選ばれたことがある実力派カウテール・ベン・ハニア。
ティザーポスターは、背中に「VISA」という文字が彫られたサムの後ろ姿を切り取ったもの。サムの哀愁漂う背中とは対照的に、彼の目の前で拍手をする無数の観客とネオンの光を放つタイトルも配置され、「アートとなった男」の数奇な運命を示唆する仕上がりとなっている。
映画『皮膚を売った男』は11月12日より全国公開。