早乙女太一&友貴、憧れの舞台最後の上演で担う大役に感謝と喜び 互いに感じる表現者としての進化とは
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早乙女友貴
――お二人の殺陣はドラマ性と迫力にあふれ、熱気と美しさを兼ね備えています。これまでどのように技術を磨いてこられたのでしょうか?
太一:殺陣はすべて、新感線に教えていただきました。17歳の時に初めて新感線に出させていただき、そこで見たものや教えてもらったものを、自分の劇団に持ち帰っては、我が物顔で友貴や劇団員のみんなに「こうやってやるんだぜ」「これカッコいいだろ」とやっていたんですね。どんどん取り入れながら、今度はどうやって自分たちの色を出したらいいのかと劇団で試してみたり。そうやって学んでいったというところが大きいです。新感線の殺陣は、僕がそれまでやってきたものとはまったく違い、見ているだけでは真似しようと思っても真似できない。教わって初めて、「こういうトリックだったんだ」とマジックの種明かしをされているような感覚でした。
友貴:兄貴から聞いたり、教えてもらったりしながら、僕も17歳の時に新感線に初めて出させていただいて。実際に中に入ったことで、いろいろなことを学ぶことができました。僕たちの今の殺陣があるのは、すべて新感線のおかげです。
――これまで兄弟として一緒に過ごしてきたお二人だからこそ、こんな捨之介と天魔王を見せられるのではないかと感じているところがあれば教えてください。
太一:僕が天魔王を演じた時もそうなんですが、捨之介と天魔王の戦いは、クライマックスのドラマ性はもちろん、ギミックや仕掛けもたくさんあって、決してシンプルなものではないんですね。お芝居のドラマ性とアクション、そしてギミック。そのすべてが必要になるからこそ、僕たち2人ならこれまでにないレベルまで到達することができるかもしれない。アクションにおいても、ただカッコいいとか速いということではなく、刀と刀がぶつかる瞬間に、それぞれの思いが見えるようなものを作り上げることになるので、捨之介と天魔王の攻防、殺陣のドラマをもう一段引き上げるようなものができたらと思っています。
友貴:クライマックスでは、捨之介と天魔王ががっつりと戦うことになります。稽古が進んでみないとどのようになるかは分かりませんが、おそらくこれまでとはまた違う展開もあったりするので、僕自身もとても楽しみにしています。僕ら2人だからこそ、変に気を遣わずにやることができる。そのぶつかり合いを見せられたらと思っています。
――自分たちの原点であり目標だというほどに憧れていた『髑髏城の七人』。その“LAST STAND”に、兄弟揃って捨之介と天魔王として出演するところまで辿り着きました。どのように歩んできたからこそ、今の自分があると感じていますか。
太一:周囲を見渡したり、いろいろな人の思いを受け取ったりできるようになってきたのかなと思います。若い頃は、どうしてもまずは「自分がどうするべきか」という、自分自身との戦いがものすごく大きかった。今もその戦いがなくなったわけではありませんが、以前よりも少し余裕が生まれて、作品全体のために何ができるかを考えられるようになってきました。
友貴:自分たちがやることに対して、常に追求する姿勢を忘れずに歩んできたように思います。そのきっかけをくれたのも、新感線です。殺陣やお芝居、舞台の作り方など、ただカッコいいものを見せるだけではなく、一つ一つに理由がある。その奥深さに気づかせてくれた場所です。
――表現者として、お互いの魅力をどのように感じていますか。
友貴:最近は、うちの劇団朱雀で、兄貴が演出も手掛けています。そういった意味では、お芝居をしている中でも、やり方が変わったというか、作品全体を見ながら演じている印象がすごくあります。今年の朱雀では3年ぶりに一緒に舞台に立ちましたが、自分にフォーカスするというよりも、全体像を見ながら挑んでいる。表現者として、視野がすごく広がっているなと感じています。
太一:友貴は、自分がどこに身を置くべきか、何が足りていないのかを考えるバランス感覚が、どんどん磨かれてきていて。朱雀でも、攻めるところは攻め、引くところは引き、支えるところはしっかりと支えてくれる。新感線でも他の人たちのお芝居を見ながら、教えてもらいながら、刺激を受けて高め合ってきたのかなと思います。朱雀ではどこか演出家としての目線で見ているところもありますが、新感線では、一役者として友貴と向き合える。そういった場所で戦えるのは、とてもうれしいことです。役者同士として、ぶつかり合えるような戦いができたらと思っています。
(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)
2026年劇団☆新感線46周年興行・冬公演 いのうえ歌舞伎『髑髏城の七人 LAST STAND』は、11月14日~12月25日東京・新橋演舞場、2027年1月21日~24日長野・ホクト文化ホール、同年2月8日~14日石川・金沢歌劇座、同年2月25日~3月11日大阪・フェスティバルホールにて上演。
【公演概要】
2026年劇団☆新感線46周年興行・冬公演 いのうえ歌舞伎『髑髏城の七人 LAST STAND』
■演出 いのうえひでのり
■出演
早乙女太一 塩野瑛久・藤岡真威人(Wキャスト)早乙女友貴
柚香 光 片岡千之助 桜井日奈子 近藤頌利 河野まさと
木村 了 浜中文一 粟根まこと 山口馬木也
右近健一 逆木圭一郎 村木よし子 インディ高橋 山本カナコ
礒野慎吾 吉田メタル 中谷さとみ 保坂エマ
川原正嗣 武田浩二 横山一敏
藤家 剛 川島弘之 菊地雄人 あきつ来野良 藤田修平
北川裕貴 寺田遥平 竹之内景樹 石倉和樹 永易大空 古見時夢
山崎朱菜 奥津陽子 乾 ライム 大内美里沙 岡山玲奈 高野 渚 日比野愛柚
■公演日程・会場
【東京公演】2026年11月14日(土)~12月25日(金) 新橋演舞場
【長野公演】2027年1月21日(木)~24日(日) ホクト文化ホール
【金沢公演】2027年2月8日(月)~14日(日) 金沢歌劇座
【大阪公演】2027年2月25日(木)~3月11日(木) フェスティバルホール
■企画・製作 ヴィレッヂ 劇団☆新感線
<公式サイト>https://www.vi-shinkansen.co.jp/dokuro2026/