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『エブエブ』旋風巻き起こるも、大どんでん返しはある? 間もなく開催<第95回アカデミー賞>

映画

■アジア系が大活躍! 演技部門

 演技部門といえば、ここでは今年はかなり画期的なことが起こるかもしれない。主演男優・女優、助演男優・女優合わせて4人の受賞者のうち、半分にあたるふたりをアジア系が占める可能性があるのだ。これまた『エブエブ』のミシェル・ヨーとキー・ホイ・クァンである。クァンはここまで助演男優部門をほぼ総なめしてきており、オスカーでもこの部門の完全なるフロントランナーだ。しかし、ここでもまた「絶対」はない。過去にはこの部門でやはりダントツのリードだったエディ・マーフィ(『ドリームガールズ』)がアラン・アーキン(『リトルミス・サンシャイン』)に負けたし、シルヴェスター・スタローン(『クリード』)がマーク・ライランス(『ブリッジ・オブ・スパイ』)に負けた。今年も、BAFTAはクァンではなく『イニシェリン島の精霊』のバリー・コーガンに賞を与えている。

(左から)ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァン、ステファニー・スー (C)AFLO
 主演女優部門にノミネートされたヨーの最大のライバルは、『TAR/ター』のケイト・ブランシェット。ここまでの結果は、SAG、インディペンデント・スピリットがヨー、CCA、BAFTAはブランシェットで、実に接戦だ。また、受賞の可能性は低いと思われるものの、今年は助演女優部門にもふたりアジア系が候補入りしている。『エブエブ』のステファニー・スー、『ザ・ホエール』のホン・チャウだ。2015年と2016年には2年連続で演技部門の候補者20人全員が白人で「#OscarsSoWhite」バッシングが起こり、そこから多様化への努力が始まったわけだが、黒人以上に存在感が薄かったアジア系が今年ここまで大活躍したことは特筆すべきである。

ミシェル・ヨー VS ケイト・ブランシェット オスカーの行方は? (C)AFLO
 一方で、主演男優部門の候補者は全員白人。ただし、今回は全員が初めてのノミネーションとあり、そこは新鮮だ。しかも候補者の顔ぶれは大ベテランのビル・ナイや、やはり長く幅広いキャリアを築いてきたコリン・ファレル、27歳のポール・メスカル、初めてメジャースタジオ映画の主演を務めた31歳のオースティン・バトラー、しばらく姿を潜めていてカムバックしたブレンダン・フレイザーと、実にバラエティ豊か。これらの中ではSAG、CCAを受賞したフレイザー(『ザ・ホエール』)がややリードしていると言えるが、バトラーもBAFTAを獲っているし、ファレルもまたニューヨークをはじめ各都市の批評家賞をかなり押さえるなど、評価が高い。この3人のうち、最も多くのアカデミー会員から愛を受けるのは誰なのか、興味が持たれる。

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■その他部門の注目作

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