没後40年、ランディ・ローズがスクリーンに 監督来日「稀代のギタリストを多くの人に知ってもらいたい」
1982年3月19日、一人のロックギタリストがセスナ機の墜落事故によって25歳という若さで亡くなった。彼の名はランディ・ローズ。ブラック・サバスを脱退し、ソロシンガーとして活動をスタートさせたオジー・オズボーンの最初のパートナーとなるギタリストだ。あれから40年の歳月が流れた2022年、ランディのドキュメンタリー映画『ランディ・ローズ』が公開された。監督を務めたアンドレ・レリスが緊急来日し、本作の制作経緯や作品に込めた思いを語った。
【写真】ランディ・ローズの貴重な未公開写真
■ランディ・ローズという稀代のギタリストを多くの人に知ってもらいたい
――監督は1975年生まれということなので、ランディが亡くなられたとき7歳と、リアルタイムの記憶はほとんどないと思いますが、どんなきっかけでランディのプレイと出会ったのでしょうか?
レリス監督:9~10歳ぐらいのときからメタル音楽には興味があったんです。学校に行く途中のスクールバスでよくメタル系の雑誌を読んでいて、そこでかなり奇抜な行動をしているオジー・オズボーンのことを知り興味を持ちました。そのときすでにランディは亡くなっていたのですが、音楽を聴いて彼のギタープレイに対してすごく親近感というか「好きだな」という気持ちを強く抱くようになりました。
――ランディのどんな曲に惹(ひ)かれたのですか?
レリス監督:どの曲も心奪われましたが、「Revelation (Mother Earth) 」や「Crazy Train」は特に好きですね。
――そこからドキュメンタリーを作ろうという思いに至った最大のモチベーションは?
レリス監督:一番はランディ・ローズという稀代のギタリストを多くの人に知ってもらいたいという思いです。メタル好きのファンの間ではランディというのは広く知れ渡っている名ギタリストですが、もっと多くの人に彼の偉大さを知ってもらいたかったんです。
――具体的にどんな部分が偉大だと感じたのですか?
レリス監督:何よりも言及すべきは、オジーがソロキャリアをあそこまで成功させた功労者はランディだと言うこと。ブラック・サバスを脱退したとき、オジーがランディに出会わなければ、いまのような伝説的な人物にはなっていなかったなと思っています。さらにプレイの面でも、ランディがメタル界に与えた影響はものすごく大きいと思います。そういった部分をぜひ映画という形にして伝えたいと思いました。