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綾瀬はるか&妻夫木聡、初対面から20年超 夫婦役での共演で改めて気づいたお互いの魅力

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◆役者として、人として――語り合った「40代の過ごし方」


妻夫木聡
――ナズナと良一の娘、舞を演じた西川愛莉さんのお芝居や輝くような存在感も、この映画は希望を描いた作品だと感じさせてくれます。現場で西川さんの奮闘を目にされて、10代のご自身を思い出したことや、刺激を受けたことはありますか?

妻夫木:西川さんのお芝居が、僕が一番「やりたい」と思っているお芝居なんだと思います。知識を得ていく中ではテクニックも生まれていくものですが、そうすると「カメラのアングルがこうだから、こう見せよう」など余計な欲が出てきたりもします。西川さんにはまったくそういったものがなく、純粋な想いから生まれたお芝居を見せてくれました。子どもを持つ身として思ったことでもあるんですが、理屈では親が子どもを育てるものですが、実際は子どもが親にしてくれるんだなと感じるんです。今回は西川さんが演じる舞を通して、僕自身も良一にしてもらったような気もしています。

綾瀬:西川さんのお芝居が、本当に素晴らしいんですよね。舞の視点を感じられることで、この映画がさらに美しいものになっていると思います。西川さんは、石井監督からの言葉もしっかりと受け止めたり、ドシっとしている感じがあって。私は今でもそんなにドシっとできないので…(苦笑)。

――綾瀬さんが10代の頃は、お芝居に対してどのように向き合っていましたか?

綾瀬:今よりも、10代の頃の方が緊張しなかったような気がします。ある先輩に「泣くシーンの前って、緊張するんですよね」と話したところ、「大人になっちゃったんだね」と言われたことがあって。大人になると「できるかな」「ここまで表現したいな」という欲が出てくるからこそ、緊張してしまう部分もあるのかなと思います。

――40代、俳優というお仕事にどのように臨んでいきたいと感じていますか。

妻夫木:10代、20代は無知であり、無敵。だから緊張せずに、なんでもできるんですよね。大人になるにつれて「うまくなりたい」「強くなりたい」と思うと同時に怖さも知っていくので、それに立ち向かうためには自信をつけるしかないけれど、その自信が過信に変わってしまう恐れもある。そんな中、今は弱い自分も認められるほうがいいのかなと思っていて。思えば完璧な人間なんていないし、弱い自分を認め、それが滲み出ることで表現の幅も膨らんでいくような気がしています。石井監督作品のように一層、深い心情、深い表現と向き合っていきたいです。

綾瀬:演技に対しては固定概念を持たずに、いろいろなことに対して新鮮に臨めるよう、どんどん削ぎ落としていくことが大事だなと感じています。またこれからは、もっと人を幸せにできるように成長していきたいなと思っていて。お仕事でもそれ以外でも、アドバイスを求められることも増えました。そういった時に、その人の背中をそっと押してあげられるような人になりたいなと感じています。

(左から)綾瀬はるか、妻夫木聡
――まさに本作は、誰かのくれた強さや優しさが、未来へと繋がっていく物語です。そういった作品で夫婦役として共演を果たし、お互いに宛てたラブレターを書くとしたらどのような言葉を綴りたいですか?

綾瀬:妻夫木さんと一緒だったからこそナズナを演じられて、一緒だったからこそできたシーンばかりです。最初はぶつかるところの多いナズナと良一ですが、本当にいい家族で、いい夫婦だなと思いました。妻夫木さんには「ありがとう」という感謝の言葉を伝えたいです。

妻夫木:僕も「ありがとう」という言葉に尽きます。綾瀬さんの演じるナズナがいたからこそ、いろいろな感情を引き出されました。「ありがとう」、そしてずっと思っているのは「そのままでいてください」ということ。その2つの言葉を送りたいです。

(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)

 映画『人はなぜラブレターを書くのか』は、4月17日公開。

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