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染谷将太「嫌悪感を持つ人もいるかもしれない」 『廃用身』で危うい領域に踏み込む医師役を怪演

映画

■本作を見たあなたの感想は?

 漆原が提唱する「Aケア」は、動かない手脚であれば切ってしまえば良いという治療法だ。その方が当人や家族、介護人にとっても、コスパの良い介護になるのでは…という驚くべき発想だった。しかし彼が「Aケア」について誠実に語る姿を目にしていると、見る者も「これは残酷なのか? むしろ理にかなっているのか?」と価値観を揺さぶられる。その危うさこそが恐ろしくもあり、本作の大きな醍醐味と言える。

『廃用身』場面写真 (C)2025 N.R.E.
 観客にとって忘れ難いキャラクターを演じきった染谷は、「『これが誠実だ』と思って、突き進んでいる」と漆原について分析。「猟奇性やサイコパスじみているということではなく、本当に社会のために尽くしたいという気持ちを持っている」とキャラクターの思いを推しはかる。

 だからこそ演じる上では、「善意を持って、『Aケア』という手法を社会に布教したい。そういった気持ちをブレずに、表現すれば良いと思っていました」と漆原の真っすぐな気持ちに注目したという。「本作における漆原のセリフは、大半が『Aケア』について語るものです。僕は現場にお芝居をしに行っているというよりは、もはや目の前にいる人たちに『Aケア』を布教しに行っているようでした。そこには説得力が必要で、隙があってはいけない。監督からは『これは良い治療法なんだと思わせてほしい』とお話があり、相手に有無を言わせないような姿勢を意識していました」と役作りを振り返る。


 染谷が「監督の切り口がとても鋭い。漆原に関しても、良い人なのか、悪い人なのか、曖昧に見えるような切り取り方をしていて、そういった映画表現もステキです。カット割や撮り方も、キレキレなんですよ」とほれ込んでいるように、エンタメとして秀逸。さらに介護や医療という社会的テーマが浮き彫りとなる本作を通して、染谷は映画の力を実感することもあったという。

 「見ていただけたら、いろいろな感想が飛び交うと思います。『面白い』という人もいれば、『自分には合わない』と嫌悪感を持つ人もいるかもしれない。そうやって意見や感想が飛び交うことに意味があり、僕は映画ってそうあるべきだと思っています。日本では、高齢化社会についてフィクションとして究極に描き切っている映画も、そんなに多くはないと思います。こういった映画が生まれ、この先に見てもらえるものとして残り続けていくことは、とても大事なこと」としみじみと語り、染谷自身も「2055年の日本では、75歳以上の高齢者が人口の25%を超えるそうです。『これからどうなるんだろう』という漠然とした不安が、『その時代がすぐに来る』という実感に変わりました」と価値観に変化があった様子だ。

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■俳優・染谷将太が生まれた原点

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