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ミムラ、「お芝居が人生の助けに」 プライベートと役柄に不思議な縁

映画

『彼らが本気で編むときは、』ミムラインタビュー
『彼らが本気で編むときは、』ミムラインタビュー クランクイン!

 『かもめ食堂』や『めがね』の荻上直子監督が5年ぶりにメガホンをとった映画『彼らが本気で編むときは、』が公開を迎える。本作で、娘トモを置いて出ていってしまうシングルマザーのヒロミを演じたのが女優ミムラだ。「素敵な関係がいっぱいに描かれているなか、重さをもたらす役柄」と課題を持って臨んだという彼女に、作品の魅力や自身の女優人生を振り返ってもらった。

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 ミムラ演じるヒロミは、物語序盤、刹那的に娘トモを家に置き去りにして失踪してしまう。その後は、終盤のクライマックスのシーンまで登場することがない。「序盤に登場したときに『何なんだろう、この母親は』って興味を引く必要があるんです。この物語は、トモちゃんが母親のことを考え続ける2時間なので、その部分はとても慎重に考えました」と役へのアプローチ方法を語る。そこでミムラは「ある意味“素敵”がインフレを起こしてしまうぐらい良い関係や時間が描かれているなか、何でこの人がいるんだろうという違和感を大事に演じたかったんです」と自身の役割を位置づける。

 素敵がインフレを起こしている――。ミムラの言葉通り、トランスジェンダーのリンコと、大きな心でリンコを包み込むマキオ、そして幼少期からトランスジェンダーである息子を受け入れ温かく見守るリンコの母……本作で描かれている人物関係は“素敵な優しさ”でいっぱいだ。

 そんななか、ヒロミの背景に想像力を巡らし、描かれていない余白の部分をきっちりとイメージしつつ、全部を表現することなく出し入れしながら、“意味不明”な人物を作りだしたミムラ。「ヒロミを理解しようとして、それに対して答えを出したのですが、いったん全部捨ててしまったんです。緻密に計算してキャラクターを演じると、荻上監督の世界観の良さが薄れちゃうと思ったんです」。

 デビュー後しばらくは、明るく元気で一生懸命、笑顔が似合うキャラクターを演じることが多かったミムラだが、近年では、本作のようなネグレクトする母親や、DVに苦しむ妻など負を背負うイメージの役柄も多くなってきた。「一方に偏ってしまうより、明と暗をバランスよくやるとギャップがあっていいのかなと考えています。ある程度明るい役をやって来た20代があったので、後半に入って暗い役を面白いと思っていただけるのかなって。マイナスの役柄って抱えているものが多いので、表現者としては面白いんですよね」。

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