大東駿介&渡部秀、特撮ヒーローとして異色共演 “正義とは何か”深く向き合った
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ヒーローものの出演経験はなかったが、出演希望を持っていたという大東は、30歳を過ぎて初めて得たこの機会に「何も考えずに正義を語れないな、とも思い『正義とは何ぞや?』というところをちゃんと自分の中で理解しながらやりたいと思っていました」と演技に対し真摯に向き合ったようだ。
かつて『仮面ライダーオーズ/OOO』で主演を務めた渡部。凝った映像を見せる本作に「同じヒーローとはいえ少し違った世界観を表現できるのではと、期待しながらクランクインに臨みました」と意欲的に取り組んだ様子だ。
悪役となるのは、『シルバー仮面』に登場した地球侵略者キルギス星人だが、彼らが劇中で地球侵略を企んだ理由を語るシーンは、“正義”という意味を観衆が改めて考えさせられる大きなポイントといえる。大東も「危うさも同時にある。悪にとっては自分たちの行為は、“正義”ですし。その意味では絶対的なものではない、もっと緩やかで柔らかいものではないでしょうか」とそのイメージをとらえている。
自身の信念にある“正義”を見せる光二については「“正義”を口にするのは、結構危険なことだと思う。だから僕のセリフについてよく監督とも話し合ったんです。『“正義”って、口にして良いですか?』って」と、ドラマの本質をとことん追求したという。オリジナルの設定、作風を意識し構成されたシリアスな展開も、味わい深い点の一つだ。
そんな深い思いで作られたこの作品の結末には、驚がくのどんでん返しも待ち構えている。渡部は「皆さんのお力添えで、ぜひ続編を作らせてください(笑)。でも本当に物語的には続いても、おかしくないと思っています」とアピールする。映像美からストーリー構成まで練りに練られた本作をぜひ堪能してほしい。(取材・文・写真:桂伸也)
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