広瀬すず、愛に狂う――『ゆきてかへらぬ』来年2月公開 監督・根岸吉太郎×脚本・田中陽造が16年ぶりタッグ
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広瀬すずが主演する映画『ゆきてかへらぬ』が、2025年2月に全国公開されることが決定した。
【写真】広瀬すず、『ゆきてかへらぬ』根岸吉太郎監督とともに笑顔！
本作は実在した女優の長谷川泰子、詩人の中原中也、評論家の小林秀雄という男女3人の出口のない三角関係と壮絶な青春を描いた物語。
『遠雷』『探偵物語』『ウホッホ探検隊』の根岸吉太郎監督が16年ぶりにメガホンを取り、『ツィゴイネルワイゼン』『セーラー服と機関銃』の田中陽造が脚本を担当。2人のタッグは『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ～』以来16年ぶりで、根岸にとっても16年ぶりの長編映画となる。
田中による本作の脚本は、実は40年以上前に書かれたもの。根岸いわく、多くの監督たちが映画化を熱望しながら長い間実現することができなかった、いわば「知る人ぞ知る」幻の脚本だという。
まだ芽の出ない女優・長谷川泰子は、のちに不世出の天才詩人と呼ばれることになる青年・中原中也と出逢う。どこか虚勢を張り合うふたりは、互いに惹かれ、一緒に暮らしはじめる。その後東京に引っ越したふたりのもとを、中也の友人で、のちに日本を代表することになる文芸評論家・小林秀雄が訪ねてくる。偶然ともいえるその出逢いが、やがて3人の運命を狂わせていく―。
長谷川泰子役を演じるのは、広瀬すず。今回、1970年代から疾走してきた日本映画界のトップランナーのもと作り上げたのは、中原中也と小林秀雄という生粋のアーティスト2人の愛に狂わされながらも、自身の夢と格闘しつづけた、真っさらで潔い女性の肖像。
女性／男性の枠を超え、互いをリスペクトしているからこそ生まれもする、軋轢と混乱を見事に表現すると同時に、ふたりの天才の間で狂おしいまでに「生きる」様を赤裸々に演じ切った。
泰子役を演じるにあたり、広瀬は「本当に体力のいる役でした」とコメント。また16年ぶりの長編映画となった根岸の現場について「根岸監督の映画づくりというものを、この目で見て、体感して、とても贅沢でした」と振り返る。
一方根岸は、本作における広瀬の演技を「まるで泰子という主人公に憑依したかのようです。誰も見たことのない泰子の『広瀬すず』がここにいます」と絶賛する。
『ゆきてかへらぬ』というタイトルは、病床の中原中也が小林秀雄に託し、中也の没後に刊行された詩集「在りし日の歌」に所収されている一篇の詩から取られている。本作は、その名があらわすとおり、後戻りすることのない3人の壮絶な青春を追いかける物語。今をがむしゃらに生きる若者たちに向けて作られた新たな青春映画となっており、根岸は「ぜひ、今の時代に青春を送る若者たちに観ていただきたい」、田中は「今の時代に共鳴してくれればと願います」と語っている。
映画『ゆきてかへらぬ』は、2025年2月全国公開。
※キャスト、スタッフのコメント全文は以下の通り。
