本木雅弘主演×黒沢清監督『黒牢城』、豪華キャストが“新しい時代劇映画の古典”に挑んだ舞台裏に迫る!【撮影現場レポート】
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映画『黒牢城』メイキング写真 (C)米澤穂信/KADOKAWA (C)2026映画「黒牢城」製作委員会
本木や宮舘に加えて本作で黒沢組初参加となったのが、村重の妻で熱心な真宗門徒でもある千代保を演じた吉高だ。2024年放送の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)を見ていた黒沢が、企画の当初から千代保役に吉高の名を挙げていたそうで、彼女が俳優として体現する“芯の強さ”や魅力的な声が起用の決め手になったとか。
村重に寄り添いながらも、自念の処遇や死をめぐっては毅然と意見する千代保。村重と助三郎による現場検証に続いて撮影されたのは、二人のもとに千代保がやってくるシーンだ。自念殺しの謎を解くため、地下牢に幽閉していた官兵衛に助言を求めた村重。話を聞いた官兵衛はヒントとして、ある歌を村重に披露する。地下牢を出ても官兵衛から聞かされた歌に囚われる村重。そばに控えていた助三郎も一緒に歌の意味について考えることになる。するとそこへ、亡くなった自念の部屋から出てきた千代保が通りかかる。かねてから自念を気にかけていた千代保は、村重と対峙すると思いがけない言葉を発するのだった…。
主演俳優として、そして有岡城主・荒木村重として堂々たる風格で撮影現場に立ち続ける本木。一方の吉高も、凛とした佇まいで存在感を放ち役に命を吹き込んでいく。本番では緊迫した表情で向き合う本木と吉高だが、合間には談笑する姿も。そんな和やかな様子からキャスト陣のチームワークの良さも垣間見られる。
撮影中はキャスト陣を引っ張るリーダーとして、本木が黒沢と積極的に話し合いアイデアを提示していく姿も印象的だった。黒沢は撮影前に本木と本読みや入念なリハーサルを重ねてきたと明かしつつ「時代劇、特に戦国時代といいますと“標準”となるものがなかなかありません。何を手本とするのかがとても難しい」と語る。黒沢は、戦国時代の人物を演じる出演者たちのセリフ回しや心理表現のレベルを合わせていく重要性について説きながら、本作について「“まったく新しい時代劇映画の古典”になってくれたらいいなと思っています。これまであまり見たことがないけど“これが古典だ”と思えるようなものを目指したいね、と本木さんとも話しています」とコメント。
そして企画・プロデューサーの石田も「もちろん史実として残っているものは大切にしながらですが、今回はキャストやスタッフの皆さんに対して、時代劇に対する“こうあるべき”という固定観念を一旦取っ払いましょうということをお伝えしています」と語った。

