瀧内公美、渾身の主演映画公開に感無量 監督へ出演直訴の思い実る
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女優の瀧内公美が18日、都内で行われた映画『由宇子の天秤』公開記念舞台あいさつに出席し、本作のメガホンをとった春本雄二郎監督に作品への出演を直訴したことを明かした。
【写真】瀧内公美、河合優実、光石研ら『由宇子の天秤』舞台あいさつに登壇
本作は、3年前に起きた女子高生いじめ自殺事件を追うドキュメンタリーディレクターとして働く由宇子(瀧内)が、学習塾を経営する父親から告げられた衝撃的な事実によって、大きな選択を迫られる姿を描いた物語。この日の舞台あいさつには瀧内、春本監督のほか、河合優実、梅田誠弘、光石研も出席した。
春本監督の前作『かぞくへ』を、本日舞台あいさつが行われたユーロスペースで観ていたという瀧内は、作品があまりに素晴らしかったので「上映後、春本監督とぜひご一緒したいと思って『次の作品でお願いします』とプロフィールを渡したんです」と裏話を披露する。
瀧内からのアプローチに、春本監督は「声を掛けていただいたときは、私自身瀧内さんへの認識がなかったのですが、その後作品を観てみました」と、この行動が本作出演の大きなきっかけの一つになったことを明かした。
瀧内が演じた由宇子は、ドキュメンタリーディレクターとしての正義と、人間としての弱さなど、多くの葛藤を抱える主人公。瀧内は「彼女の行動は、もしニュースとして報道されたなら、人は由宇子を非難すると思います。でも春本監督が常に『人はずっと考え続けるんです』と話している言葉がすごく心に残っています。作品を観て、少しでも考えることを放棄せず、向き合っていただければ」とメッセ―ジを伝えた。
シビアな内容の作品だが、念願だった春本組の現場は瀧内にとっては素敵な時間だったようだ。「本当に素敵なスタッフさんやキャストの方ばかりでした。光石さんには何度もご馳走していただき最高の現場でした」と語ると、河合も「本当に光石さんにはご馳走していただきました」と笑顔で撮影を振り返っていた。
最後に瀧内は「この役に出会えて本当に幸せでした」と感無量な表情を浮かべると、小規模な作品ながら、口コミ等で高評価が続いていることに「撮影はすごく大変なこともありましたが、大きく映画が広がっていってくれていることが、本当に嬉しいです」と声を詰まらせながら語っていた。