
宍戸錠
出身地:大阪府
生年月日:1933/12/6
宍戸錠 出演映画作品
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罠THE TRAP〈4Kデジタルリマスター版〉
制作年:2023年09月08日(金)公開
30周年企画として『私立探偵濱マイク』シリーズの第3弾『罠THE TRAP』を4Kデジタルリマスター版として上映。女性を狙う猟奇連続殺人の容疑者にされた濱マイクが、事件の真相を探る様を描く。林海象監督と古賀俊輔プロデューサー完全監修の下、リマスター化された。主演は永瀬正敏。共演は夏川結衣、山口智子、杉本哲太、麿赤兒ら。
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遥かな時代の階段を〈4Kデジタルリマスター版〉
制作年:2023年08月18日(金)公開
2002年に放送されたハードボイルドドラマ『私立探偵濱マイク』シリーズの劇場版第2弾を、4Kデジタルリマスター版として上映する。冴えない探偵の前に舞い戻った母親と、裏組織も手を出せない、黄金町の川の利権を握る謎の男を描く。監督は林海象。主演は永瀬正敏。共演は南原清隆、佐野史郎、杉本哲太、塚本晋也、 麿赤兒、宍戸錠ら。
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我が人生最悪の時〈4Kデジタルリマスター版〉
制作年:2023年07月28日(金)公開
2002年にTVドラマシリーズ化、2022年には舞台化された『私立探偵濱マイク』シリーズ3部作。30周年を記念し、第1弾を4Kデジタルリマスター版で上映する。探偵の濱マイクが相棒と共に、台湾人の友人の兄を探し調べを進める。監督は林海象。主演は『GOLDFISH』の永瀬正敏。共演は南原清隆、佐野史郎、宍戸錠、塚本晋也ら。
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ファイナル・ジャッジメント
制作年:2012年6月2日(土)公開
世界を変える、未来を変える可能性はあるのか?アジアの軍事大国が日本を占領する、という大胆な設定で描く近未来映画。自由が奪われた世界で希望を求めて活動する者たちの姿を描く。舞台を中心に活動を続けてきた三浦孝太が主人公を演じるほか、海東健、田村亮、宍戸錠らが出演。『あかね空』『ekiden/駅伝』の浜本正機が監督を務めている。
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THE CODE/暗号
制作年:2009年5月9日(土)公開
『私立探偵濱マイク』の林海象によるネット配信ドラマ「探偵事務所5」の劇場版第2弾。暗号解読の天才的才能を持つ探偵507の活躍を、ディテールにこだわったスタイリッシュな映像の中に描く。『怪談』で妖しい魅力を発揮した尾上菊之助が主演を務め、本格アクションに初挑戦。上海の歌姫を演じる稲森いずみが中国語で歌を披露するシーンにも注目を。
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転校生 さよならあなた
制作年:2007年6月23日(土)公開
“尾道3部作“の第1作として今なお根強い人気を誇る『転校生』を、大林宣彦監督が25年の時を経てセルフ・リメイクした青春ファンタジー。中学生の男女の心と肉体が入れ替わる設定はそのままに、舞台を尾道から長野に移した今作では、現代の子供たちを反映したより痛みを伴う内容に。ヒロインを2005年のヒロイン・オーディション「MISS PHOENIX」でグランプリに輝いた蓮佛美沙子が好演。
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キサラギ
制作年:2007年06月16日(土)公開
劇団“48BLUES”の舞台を基にしたコミカルかつ、ミステリアスな会話劇。自殺した売れないアイドルの熱狂的なファン5人が、一周忌を機会に集まり、思い出話をするはずが、やがて自殺の真相とそれぞれの意外な正体について明かされていく。ユースケ・サンタマリア、小栗旬、香川照之、塚地武雅、小出恵介ら個性派俳優たちの台詞回しの妙が楽しい。
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愛する〈1997年〉
制作年:1997年10月4日(土)公開
熊井啓監督が「海と毒薬」「深い河」に続き遠藤周作の小説を映画化。ハンセン病と誤診された娘が、療養所で自分の生きる道を発見していく姿を、丹念に拾い上げていく。
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秋桜〈コスモス〉〈1997年〉
制作年:1997年5月3日(土)公開
エイズに冒された女子高校生の姿を描いたヒューマン・ドラマ。ヒロインの前向きな生き方を中心に据えて親子の愛や友情、望郷の思いを絡めた味わい深い物語が、心に染みこんでくる。
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やくざの横顔
制作年:
4年前、兄の仇を討って父に勘当されていた本堂哲平は、数人の男に襲われたところを銀造に救われた。やりきれない気分の哲平は、ふと知り合ったりつ子を心のよりどころにしている。しかし、りつ子は銀造の情婦で、銀造は哲平を狙う殺し屋であった。内田良平が愛する女の幸せのために、自らの命を犠牲にする殺し屋をムードたっぷりに演じている。脇役にも焦点を当てたヤクザ・アクション。
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故郷〈ふるさと〉〈1998年〉
制作年:
【76歳のおばあちゃんがマラソンで日本縦断に大挑戦!】 「GOING WEST 西へ…」で“おばあちゃんパワー“を描いた向井寛と淡島千景コンビの痛快な一編。突然、沖縄から北海道を目指すマラソン行脚を始めた老婆に日本中が大騒ぎになる。
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夜霧の慕情
制作年:
石原裕次郎と桑野みゆきの顔合わせによるムード・アクション。ヤクザの大幹部・堀部は組長が入獄中にその情婦と深い仲になる。もう一人の大幹部は敵方のボスと通じて、出所した組長を殺害する。堀部は単身、敵陣に乗り込み、ボスと大幹部を倒すが、自分も銃弾に倒れる。
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新・極道〈やくざ〉渡世の素敵な面々 きりとりブルース
制作年:
【注目の北村一輝主演多彩な顔ぶれの任侠映画】 「…女になった覚えはねぇ」に続き、和泉聖治監督が三たび安部譲二の小説に挑戦。借金の取り立て=“きりとり“に精を出すしがないチンピラ青年の恋と友情を見つめていく。
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男の世界〈1971年〉
制作年:
恋人の復讐をするためにカナダから暗黒街に復帰した一匹狼が、組織に戦いを挑む姿を描く裕次郎主演のアクション。恋人を組織のボス・白石に殺された紺野が、白石の出所と時を同じくして5年ぶりに帰国。刑事・茂木は紺野をマークする。一方、紺野は自分の店を守ってくれた阿川に再会し……。
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平成金融道・マルヒの女
制作年:
【“会社倒産屋“をぶっつぶせ!痛快金融シリーズ第2弾】 多産監督、和泉聖治による「平成金融道・裁き人」の続編。前作同様、夏樹陽子をヒロインに迎え、倒産回避の女プロとゲーム感覚で暗躍する“会社倒産屋“の因縁の戦いを描く。
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おくさまは18歳・新婚教室
制作年:
原作は『週刊マーガレット』に連載された本村三四子の漫画『おくさまは18歳』で、それをもとにしたTVの同名連続ドラマが人気を得たために、映画化された作品である。主演はTV版と同じ岡崎友紀と石立鉄男で、岡崎としては初の主演作品。同じ高校の先生と女生徒は実は夫婦だったが、そのことは秘密にしなくてはならなかった、というユーモア青春映画。助監督は長谷川和彦。
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借王〈シャッキング〉 THE MOVIE 2000〈ミレニアム〉
制作年:
【“シャッキング“たちに初めての敗北の危機が迫る】 悪党を相手に、巧妙かつ大胆な詐欺を行う3人の“シャッキング“たちの活躍を描く、人気シリーズの第7作。彼らに初めて迫った敗北の危機を、スリリングに描いていく。
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『紅の拳銃』よ永遠に
制作年:
【日活のプロ&アマ映画人が情熱を注ぎ込んだ記念作品】 日活芸術学院の学生と撮影所のプロ・スタッフが手を組んで作り上げた、青春映画。和製ジェームス・ディーンこと赤木圭一郎に魅せられ、映画製作を決心した高校生の姿を描く。
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銀座旋風児 黒幕は誰だ
制作年:
日本開拓公団汚職の核心であるニセ札事件を探知した銀座旋風児・二階堂卓也。殺し屋の手から印刷工を救った彼は、ニセ札の首謀者が公団理事長であることを突き止めるが、その裏にはまだ、新日本共産促進連盟の黒川という黒幕が潜んでいて……。
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溺れる魚
制作年:
【窪塚洋介の女装にドッキリアバンギャルドな刑事物語】 「ケイゾク/映画…」の堤幸彦監督が放つ、破天荒なミステリー。懲戒免職寸前のアウトサイダー刑事コンビが、不可解な大企業脅迫事件の恐るべき真実に迫る。
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ナトゥ・踊る!ニンジャ伝説
制作年:
【ナンチャン、インドで奮闘愛と笑い、スリルの娯楽作】 マサラ・ムービーをお手本にした和製エンタテインメント。ミュージカルのスペクタクルはもちろん、アクションもダンスも自身でこなした南々見狂也(南原清隆)の奮闘も見もの。
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200X年・翔
制作年:
200X年、白鳥座X-1のブラックホール爆発で放出された素粒子が地球人の胎児の細胞に入り込んだ。その結果、遺伝子を操作してしまい、異常に成長の早い子供たちが生まれた。放っておけば生存本能だけが発達した恐ろしい存在になる彼らを救うためには、太陽の放出する中間子を浴びねばならないという。直接浴びることのできる街・清流へと聖夫妻は子供たちを連れて向かうのだった……。小規模公開ながら、特異な設定が光る青春SF作品。
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アゲイン AGAIN
制作年:
昭和30年代初頭から40年代にかけて映画ファンの胸をときめかせた“日活アクション“のアンソロジー。その熱烈な信奉者として知られるハードボイルド作家の矢作俊彦が構成・脚本・監督をこなす。彼の考え出したアイデアは殺し屋・ジョーがかつての良きライバルたちを訪ね歩くという設定だ。スクリーン上で繰り広げられる、電光石火の銃撃戦をはじめとして、荒々しい殴り合い、緊迫したギャンブル合戦、美しいヒロインとの出会いと別れ、そしてラブ・シーンの数々が37本の映画からピックアップされ、石原裕次郎、小林旭、浅丘ルリ子、吉永
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ハレンチ学園
制作年:
永井豪の同名マンガを映画化。聖ハレンチ学園では卒業式が催されるが、生徒は全員しらけきった様子。校長は教育委員到着の知らせになにかとその場をつくろうが、それを知った生徒たちは教師を脅迫し全員にオール5を認めさせる。
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新・ハレンチ学園
制作年:
児島みゆきに代わって2代目ヒロイン・十兵衛に渡辺やよいが起用された。ハレンチ学園では教師と生徒の断絶がエスカレート、ついに大戦争が勃発する。学園は廃墟と化し生き残った生徒たちはハレンチ学園を乗っ取り生徒優先の体制を確立する。
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やくざ渡り鳥・悪党稼業
制作年:
小林旭・宍戸錠・渡哲也の三大スター揃い踏みのアクション映画。ある温泉町で、二組のヤクザが対立している。小林旭扮する流れ者のヤクザ・立原が、二つの組の間をうまく立ち回り、麻薬取り引きの金をせしめようとするが、脇から渡哲也扮する香港ジョーが割り込んでくる。
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極楽坊主
制作年:
諸国を修行している好田丈胤は老師を訪ねるが、その老師は今は亡く、後継ぎ息子は博奕に明け暮れ、寺は荒れ放題。寺を再建しようと乗り出す丈胤だが、逆に寺の財産をヤクザに巻き上げられてしまい……。コメディ・タッチで描かれた異色のアクション映画。宍戸錠扮する好色坊主のキャラクターが強烈。
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太平洋のかつぎ屋
制作年:
腕利きパイロット・哲次は、パートナーのジムの失敗を一人でかぶって解雇される。航空大学の教官となった哲次だが、自分もパイロットとしてもう一度飛びたいという思いを捨てきれない。が、ある日救助物資輸送のため、哲次は台風の中を飛ぶことになった……。小林旭主演の痛快な航空アクション。
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トロピカルミステリー 青春共和国
制作年:
若者たちが自主生活を満喫できるパラダイスということで、若者の間で話題となっている島“青春共和国“では、実は独裁者の手で厳しい洗脳が行われていた……。赤川次郎原作の軽いタッチの青春ミステリー。安田成美が好演し、主題歌も歌っている。
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新・日本の首領〈ドン〉
制作年:
【1970年代の任侠シリーズを オールキャストでリメイク】 1977年に第1作が公開された中島貞夫監督の任侠シリーズをリメイク。日本列島に吹き荒れるヤクザ社会のし烈な抗争を、台頭するチャイニーズ・マフィアや、暗躍する政財界との関係にも目を向けながら壮大なスケールで描き出す。松方弘樹を始め、ベテラン俳優たちが大集結、裏社会で生きる男たちの血生ぐさい戦いを熱演。第2部と第3部を日替わりで上映する。
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同窓會
制作年:
【高齢社会での自分探しの旅を描く 】 高齢者をテーマにした作品を手掛けることで知られる向井寛監督の、『GOING WEST 西へ…』『故郷』に続く3部作の最終章が完成。60年ぶりに旧友が集う同窓会を舞台に、様々な人々の再会から生まれる生きる喜びや、生命の尊さを描出。高齢社会における豊かな人生の過ごし方を示す好編だ。
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花と蛇2/パリ・静子
制作年:
【緊迫のエロスが匂う官能劇第2弾 】 緊縛の快楽を知った人妻の愛欲のドラマが繰り広げられる、官能ラブ・ストーリーの続編。前作での熱演で話題をさらった杉本彩が、今回は一作目以上の過激な見せ場にトライ。ラブシーンやSM描写での体当たりの熱演に目を奪われる。男と女のエゴに迫る鬼才、石井隆の濃厚なタッチにも注目。
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ケータイ刑事THE MOVIE/バベルの塔の秘密・銭形姉妹への挑戦状
制作年:
【あの女子中高生デカ姉妹が劇場に】 携帯電話を駆使して難事件を解決する女子中高生刑事の活躍を描いた人気TVシリーズの劇場版。今回の映画版では、歴代ヒロインの黒川芽以、堀北真希、夏帆が一堂に会し、彼女たちを挑発する犯人と熾烈な頭脳戦を展開する。シリーズでお馴染みのゲストの出演もファンには嬉しいサービスだ。
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天まであがれ!!
制作年:
【大空を泳ぐ凧に少年が込めた想いとは】 “浜名湖をメジャーへ“という掛け声のもと、さまざまな活動を行っている観光振興会“浜名湖えんため“が製作したご当地映画。幼くして父を亡くした少年と、息子の死をきっかけに凧作りを封印していた老人。ふたりは凧作りを通じて心を通わせていく。それぞれの想いを込めて作りあげた大凧が大空へと舞い上がる場面の雄大さに感動させられる。
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マカオの竜
制作年:
日本に運び込まれたヒンズー教の名宝“ヒマラヤの星“を買い戻すべく、香港から30万ドル入りのスーツケースをさげた“マカオの竜“がやってくる。日本の組織は執拗に彼の命をつけ狙うが……。動物作家にしては珍しい題材の戸川幸夫の小説をベースにして、日本を舞台にアドベンチャー・アクションが弾ける。
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燃える南十字星
制作年:
羽田空港で中国人女性リンヤンを助けた謎の男・三木丈太郎は、彼女の父パイミンの用心棒となる。パイミンは日本で武器を密造して海外へ売りつける死の商人なのだ。彼は丈太郎に契約解除を申し入れた工場主の暗殺を命じたが……。“エースのジョー“こと宍戸の早撃ちが見事に決まった日活アクションの快作。
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ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う
制作年:
【石井隆×竹中直人の傑作が新たに復活】 石井隆&竹中直人の監督・主演コンビの代表作『ヌードの夜』が、彼らの再タッグにより復活。なんでも代行屋の男が、ひとりの女の消息を追う過程で、衝撃の事実に遭遇する。グラビアアイドルとして活躍してきた佐藤寛子が清楚なイメージをかなぐり捨てて、奈落の底から這い上がろうとするヒロインを熱演している。
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ケータイ刑事 THE MOVIE 3 モーニング娘。救出大作戦!~パンドラの箱の秘密
制作年:
【“3人だからこそ“の団結力で事件を解決!?】 '02年、BS-TBSで放送開始以来、高い人気を誇る『ケータイ刑事』シリーズ。映画版第3作目の今回は大政絢、岡本あずさ、岡本杏理の歴代ヒロインが集結し、モーニング娘。と共演。国広富之、松崎しげる、宍戸錠らおなじみの面々も出演。また、本シリーズで実験的な演出を数多く取り入れてきたスタッフ陣も集結している。
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傷害恐喝 前科十三犯
制作年:
黒沼組組長を殺し、刑務所に入っている峰岡組幹部・沖津政次は、面会に来た弟分から、組長が何者かによって殺され、組が危機に立っていると知らされる。黒沼組の仕業とわかった沖津は、刑務所の中で仲間を集め、組長の仇をとるために立ち上がる……。過剰ともいえる暴力が炸裂するアクション・ヤクザ映画。
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ケータイ刑事THE MOVIE 2/石川五右衛門一族の陰謀・決闘!ゴルゴダの森
制作年:
「ケータイ刑事」シリーズ劇場版第2作。港区赤坂にある“ゴルゴダの森“で岡野刑事が失踪し、捜査に乗り出した雷までもが姿を消してしまう。零は岡野とコンビを組んでいた松山刑事とともに二人の足取りを追跡。だが、洗脳を得意とする石川五右衛門の子孫・小百合に操られた雷に行く手を阻まれ……。
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新・日本の首領〈ドン〉2
制作年:
広島峠会会長、長田の跡目を継ぎ二代目会長を襲名した尾崎は、大阪辰野会組長である藤木の杯を受ける決意を固めるが……。日本初のアクション監督出身の映画監督、高瀬将嗣のもとに、松方弘樹をはじめ豪華キャストが集結した任侠ヤクザシリーズ第2作。
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新・日本の首領〈ドン〉3
制作年:
1977年~1978年に公開された飯干晃一原作の任侠シリーズ“日本の首領“をアレンジし、松方弘樹や千葉真一などスターキャストをそろえた極道超大作第3作。関東と関西の二大組長は休戦協定を結び、勢力を拡大するチャイニーズ・マフィアに備えるが……。
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ハネムーンは無人島
制作年:
“結婚“をテーマに現代的な恋愛模様をユーモラスに描いたラブ・コメディ。パソコン通信が趣味の売れない構成作家・卓也は、“戸惑うペリカン“と名乗る女性と交信していた。ある日、とあるパーティで知り合ったバイク好きのかほりと付き合う卓也。実は彼女こそ“戸惑うペリカン“だった……。
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人生劇場〈1964年〉
制作年:
尾崎士郎の『人生劇場』は戦前・戦後を通して何度も映画化されているが、この日活版は舛田利雄=高橋英樹で「青春編」のみ。バンカラ早大生・瓢吉を演じた高橋のキャラクターは「けんかえれじい」(1966・鈴木清順監督)の南部麟六へとつながっていく。吉良常役の宍戸錠も魅力的。
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前科 ドス嵐
制作年:
渡哲也主演“前科“もの第2作。出所した主人公は博徒の長老のもとへ身を寄せるが、長老は悪玉の組長によって殺される。主人公は、単身殴り込み組長を刺し殺す。小沢啓一の演出には“無頼“シリーズほどの情念が感じられなかった。
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ハレンチ学園 身体検査の巻
制作年:
話題を集めた第1作にさらに輪をかけたハレンチぶりを見せる“ハレンチ学園“シリーズ。今日は聖ハレンチ学園の女生徒の身体検査の日。ヒゲゴジラと丸越らは校医を追い出して女生徒に襲いかかるが、ハレンチ・トリオの活躍で難を逃れる。
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ハレンチ学園 タックル・キッスの巻
制作年:
林功の第1回監督作品。聖ハレンチ学園は財政難のため存亡の危機に陥るが、ヒゲゴジラの故郷に宝の山があるという情報に、教師と生徒たちの間に壮絶な争奪戦が展開される。
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ひとり旅
制作年:
悪党どもが密輸取り引きをするたびに現れては現ナマを奪う男、“エースのジョー“と呼ばれる男がいた。日ごろの復讐のため罠を張る悪党どもに、ジョーは銃弾を浴びて車ごと海に沈むが、恋人・美佐の危機に不死身のジョーは再び立ち上がるのだった。渡り鳥シリーズの斎藤武市が描く痛快アクション。
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ブルージーンズメモリー
制作年:
「スニーカーぶる~す」と同じ監督、脚本のコンビで製作された、たのきんトリオ主演映画の第2作。横浜を舞台に、仲間の一人の祖母が経営する大赤字のホテルを再建すべく、結束していく3人の友情と冒険の日々を描く。埠頭でのミュージカル・シーンが見もの。
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復讐の帝王
制作年:
桑原譲太郎原作の同名小説を映画化したバイオレンス・アクション。優しい妻と可愛い娘、それに結婚間近の妹をいっぺんに事故でなくした四条はある日、その事故が殺人だったことを知らされる。妹の婚約者だった東海とともに復讐を果たすことを誓い、戦いのプロフェッショナルになるために特訓を受け始める。やがて、事件の裏には暴力団の犯罪計画があることが明らかになるのだった……。
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武闘派刑事 銀座警察
制作年:
北芝健、政岡としや原作の人気漫画『銀座警察』の映画化作品。銀座警察強行犯係刑事・犬宮良は、正義感は強いが無鉄砲で型破りな武闘派刑事。主催するマリファナ・パーティーを犬宮に邪魔された少女エリーは、様々な方法で仕返しを試みるが、ことごとく失敗。知り合いの芸能プロダクション社長の大沢に金を積み、仕返しを依頼する。しかし事態は思わぬ方向に発展し、エリーがチャイニーズ・マフィアの人質になってしまう。エリーの父から依頼を受けた銀座警察の面々は、プロフェッショナル相手の闘いを余儀なくされてしまい……。
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武闘派刑事2 HEART CRASH
制作年:
警視庁人事課のコンピュータ入力ミスで、防犯課家事相談係という地味なセクションに異動になった犬宮のところに突然、従姉妹のカオルが助けを求めに来た。ガクラン姿の何者かに狙われている留学生を助けて欲しいという。一方、銀座警察管内では、脈絡のない殺人事件が発生し、カオルも人質にとられてしまう。実は一連の事件はバンダル王国の皇太子を狙うテロリストの仕業だった。高瀬将嗣監督、寺脇康文主演の「武闘派刑事」第2作。
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のぞみ・ウィッチィズ
制作年:
極楽とんぼで素直さだけが取り柄の少年と天真爛漫、スポーツ万能の少女の二人が繰り広げる、フレッシュな青春学園物語。ドジでお人好し、何をしても失敗ばかりの遼太郎。だが隣に住む少女、望に出会ってから不思議な魅力を持つ彼女の言葉に刺激され、遼太郎のボクサーとしての才能が花開いていく。
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ノサップの銃
制作年:
宍戸錠主演の和製ウエスタン。オホーツク海に面するノサップ村では、二つの網元が対立している。錠は最初悪玉側に雇われるが、最後は定石通りに善玉側を助ける。馬ゾリ、ガン・プレイ、そして北海道の広大な空間が、西部劇的なムードを盛り上げている。
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海賊船 海の虎
制作年:
盗みはしても殺しはしないという、海賊・千里の虎。ところがその偽物が現れ残虐な略奪をしたため、彼は偽物探しを始める。彼は、偽物が父親を殺した、ボルネオの鉄だと突き止めるが……。その偽物探しに、謎の風来坊に扮した二谷英明が絡むアドベンチャー・アクション劇。宍戸錠主演作としては、普通の出来。
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男の紋章・竜虎無情
制作年:
シリーズの第10作で最終作。竜次の服役中、悪玉ヤクザに村田組の縄張りが荒らされる。竜次は出所後、組を再建して悪玉ヤクザを倒し、晴子と晴れて結婚式をあげるが、流れ者のヤクザ・遠州虎が竜次を狙う。宍戸錠が遠州虎に扮しシリーズ最終作に花を添えた。
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川上哲治物語 背番号16
制作年:
打撃の神様・川上哲治の半生を描いたスポーツ映画。熊本の豪球投手時代から巨人軍入団、太平洋戦争出征を経て、戦後の大スターとして昭和31年に2000本安打を達成するまでを綴る。川上役は少年期、青年期、現在(川上自身)を3人が演じ分けている。
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赤木圭一郎は生きている 激流に生きる男
制作年:
トニーこと赤木圭一郎は「激流に生きる男」の撮影中の昭和36年2月14日休憩中に撮影所内でゴーカートを運転し、ハンドルを切りそこねコンクリート塀に激突して入院。1週間後の21日、21才の若さで死亡した。この作品は、吉田憲二の監修によって、トニーの生前撮影された未完成のフィルムと故人ゆかりの人々の座談会の2部構成になっている。
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暗黒航路
制作年:
荒れ模様の東シナ海を渡り日本へ向かう昭南丸。その中には、それぞれ複雑な過去を持つ3人の男女が乗り合わせていた。やがて昭南丸は漂流船を発見、救助するが、彼らは実は密輸団であり、船を乗っ取ってしまう。無線機を壊され、救命具も流されてしまった昭南丸乗員の運命を描くパニック・サスペンス。
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海を渡る波止場の風
制作年:
宍戸錠が前作の悪役からライバル役へと昇格した。大金を積んだセスナとともに消えた弟を探して、鹿児島に現れた浩次。彼は弟の婚約者と一緒に背後にいる敵の正体を暴くが……。“渡り鳥“シリーズに比べると話は暗いが、錠のコミカルな金庫破りは旭との掛け合いとともに一見の価値あり。
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さすらいのトラブルバスター
制作年:
TV局の裏側を舞台にしたコメディで、直木賞作家・故景山民夫の同名小説を映画化。TVディレクターの宇賀神邦彦は、担当していた生番組での失態が問題視され、総務部制作庶務係に異動となる。だが、庶務係とは名ばかりで、実際には制作局長から持ち込まれる様々なモメ事を処理するのが仕事だった。局長には、大物俳優から預かった拳銃の処理、超売れっ子アイドルの過去の隠匿、ワイドショーに出演する記憶喪失青年の見張りという、3つのトラブルをバスターしたらディレクターに戻してやると言われ……。
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THE SAMURAI ザ・サムライ
制作年:
袴と日本刀を身につけサムライ言葉を駆使する超アナクロ高校生・血祭武士をめぐる、アクションとお色気の熱血青春爆笑編。マドンナ山口敦子の争奪を賭けた、超モダン財閥御曹子との破天荒な対決が痛快だ。風来坊役で菅原文太が友情出演。
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三匹の野良犬
制作年:
小林旭扮する主人公は、保税倉庫からダイヤを強奪して警備員を殺した犯人の濡れ衣を着せられ、投獄される。彼は、復讐に燃えて脱獄するが……。旭に協力する金庫破りの名人、金持ちのプレイボーイと日活のスター3人をそろえたアクション作品。
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大日本殺し屋伝
制作年:
殺し屋の町と称される町を牛耳る五光会。そのボス佐々木が、何者かの手によって殺害された。幹部たちは、殺し屋プロダクションを通じて日本を代表する10人を集め護衛とするが、その網の目をぬって敵は襲ってくるのだった……。花登筐が自らの原作を、才賀明とともに脚色をした“大日本喜劇“シリーズの一本である。
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大氷原
制作年:
終戦直後、日本人の裏切りでソ連兵に処刑された両親のうらみを晴らすため、鉄次という男が流氷に乗って網走にやって来た。敵の行方は不明のまま時がたち、鉄次はハンターとして名を上げていく。だが、探す相手は意外なところに……。北海道の大自然を舞台に豪快に展開するアクションもの。
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セイリング 海にはばたく
制作年:
北海道第一水産高校に赴任した一人の教師、門田。海の男を目指していた熱血漢である彼が奮闘する姿を描いていく。監督は「やがて…春」「ブリキの勲章」など独自の視点から教育問題をとり上げる中山節夫。
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カンバック
制作年:
ボクシングの元世界チャンピオン、ガッツ石松が、監督・主演を兼ねたボクシング映画。今は焼き鳥屋を営む元ボクサー、鈴木丈。彼は、兄が背負った莫大な借金を返すため、再びリングに上がる。対戦相手は、かつての宿敵、フェルナンド・ロペス……。ガッツ石松が自分の実像をダブらせた丈役を熱演。安部譲二の原作を倉本聰が脚色したシナリオをもとにガッツが脚本化している。
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拳銃無頼帖 流れ者の群れ
制作年:
組長を殺されたヤクザの幹部・麻島は、組員に足を洗わせ、自分一人で復讐を誓う。だが、敵方のボス・貝塚は、復讐を恐れて、麻島をはじめ、3人の元幹部に殺し屋を差し向けた……。善玉の小林旭を含む3人が、逆襲に立ち上がるあたりから、ハードボイルド・タッチの味わいが出る、アクション映画の佳作。
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落陽
制作年:
にっかつが80周年記念作品として製作した構想10年、製作費50億円の超大作。第二次世界大戦期の満州に生きたある男の一生を、戦争の経済的側面を照らしながら描いていく。D・レイン、D・サザーランドなど外国の第一級のスターの出演、またジャズ界の女王、エラ・フィッツジェラルドが主題歌を歌うことで話題を集めた。ビデオタイトルは「落陽 THE SETTING SUN」。
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命しらずのろくでなし
制作年:
日本を代表する三大ギャンブルの関係者が何者かによって次々と殺される。たまりかねた協会は犯人に1000万円の懸賞金をかけた。ちょうど博奕の借金がたまっていた、ろくでなしのジョーこと竜巻竜次はそれを聞いて大喜びで事件に挑むが……。宍戸錠主演の陽性アクション。
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赤い靴とろくでなし
制作年:
“ろくでなし“シリーズの第2作。ろくでなしコンビのジョーと圭介は、南国のある港町で赤い靴の女・ユリと知り合う。そして彼女からある会社乗っ取りの計画を持ちかけられた彼らは即、実行。まんまと成功して数億円の現ナマをせしめるのだが……。
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悪名高きろくでなし
制作年:
竜巻は週刊誌のトップ屋だったが、仕事をほされていた。そんな彼がニセ札事件に巻きこまれ、警察に追われるはめに……。ストーリーは次から次にとんでもないことが巻き起こり、マンガチックな展開となる。宍戸錠が黒づくめの衣装で、らしからぬ雑誌記者を怪演。
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三つの竜の刺青
制作年:
久々の陸で、船長とともに飲んだ錠次。何者かによって翌朝、船長は殺され錠次はピストルを握って昏睡していた。なんとしても自分で犯人を見つけたい錠次は、かつての船長の言葉をヒントに捜査を始める……。宍戸錠主演のアクション作。
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マイフェニックス
制作年:
アメフトに青春をかける男たちと、芸術学部写真学科に籍を置き、卒業制作のテーマにアメフトを選んだ女子大生との交流を軸に、就職や恋に悩む若者たちの青春群像を描き出した作品。大下英治の『小説・日本大学』をベースに、日本大学創立100周年記念として製作された。タイトルは日大アメフトチーム名からとっている。
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関東遊侠伝
制作年:
松尾昭典監督、小林旭、宍戸錠主演による任侠アクション。元渡世人の主人公が、二つのヤクザ組織にはさまれて青息吐息の小さな組を救うために、再び渡世人の道に戻り一家の再建に乗り出す。小林旭と宍戸錠のコンビは、“渡り鳥“シリーズのノリで演じている。
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博徒百人・任侠道
制作年:
昭和の初期、九州一の大親分・村井磯吉は、若松の縄張りを江頭と郷田の二人に分け与えた。しかし、郷田は江頭を暗殺し、領地を我がものとする。江頭の息子・悟は、父の仇を討つことを誓い、郷田を追いつめていく。高橋英樹が復讐に燃える博徒を熱演する任侠映画。大親分役には嵐寛寿郎が扮している。
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探偵事務所23〈ツースリー〉 くたばれ悪党ども
制作年:
大藪春彦の原作を鈴木清順監督が映画化。探偵事務所ツー・スリーの所長、田島英雄は旧知の警部に協力して、銃器取引をめぐって銃撃戦を繰り広げる二大ギャング組織を壊滅させる。この全編奇妙でモダンな感覚にあふれたアクション・コメディは、鈴木清順監督の神話化のきっかけとなった作品であり、これに続くハードボイルド映画の傑作「野獣の青春」への橋渡し的な役割も兼ねていた。宍戸錠が歌い、踊りそしてマシンガンを乱射するというファンにはこたえられないごきげんな主役ぶりを見せてくれる。なお、同年第2作「探偵事務所23・銭と女に弱い男」が作られた。
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抜き射ち風来坊
制作年:
韓国の抑留漁夫収容所から脱出を図った3人組。だが、入り江に待たせてあった船に乗り込んだのは一人だけ、残りの二人は彼に裏切られたのだった。やがて一人は監視兵に狙撃されて死亡、たった一人残されたジョーは激しい怒りを胸に、復讐の日を待つ。男たちの熱気がギラギラほとばしるリベンジ・アクション。
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黄金の野郎ども
制作年:
大山組と黒田組の抗争に巻き込まれた笹田組幹部の立原は、汚ない策略から自分の組に命を狙われる。非情な仕打ちに怒った立原は、組長の笹田を射殺、横浜から姿を消した。それから2年、横浜は黒田組が一帯を掌握し横暴の限りをつくしていた。石原裕次郎が友情のために命を懸けるムード・アクション。
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朝やけ血戦場、鉄火の中
制作年:
時は幕末維新の頃。官軍に包囲された城から身重の妻を連れ、逃げ出した孫次郎は、百姓家で官軍偵察隊に捕まり殺されそうになる。ところが、妻の出産で彼と隊の間に一体感が芽生え、百姓家が幕府軍に囲まれた時には、彼も槍をとる。妻に裏切られた過去を持ち孫次郎に嫉妬するものの、最後には赤ん坊のために身を挺する隊士の姿が印象的。
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新網走番外地・大森林の決斗
制作年:
木材の独り占めをたくらむ嵐田産業にムショ仲間を殺された末広勝治は、怒りに燃えて刑務所を脱獄し、嵐田産業へ殴り込む。日活から出張出演した宍戸錠が、切れのいいアクションを見せる。
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新兵隊やくざ・火線
制作年:
北支の最前線、北井小隊に転属した大宮と有田が、悪らつな鬼軍曹・神永と敵対する。大映倒産後、勝プロ製作・東宝配給によって新たに甦った9作目はカラーになって内容もグレード・アップ。特に、アクション・シーンのスケールの大きさに注目。
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地獄の祭典
制作年:
宍戸錠がライフルの名手に扮して、愛用の銃を奪ったヤクザ一家に挑戦する日活アクション映画。やがて彼は、東南アジア一帯に君臨する麻薬王スペードをめぐる三つ巴のヤクザ同士の争いに巻き込まれていく。目にも止まらぬ鮮やかな宍戸のライフルさばきが見ものだ。原作は遠山照彦の同名小説。
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アジア秘密警察〈1966年〉
制作年:
“日活ダイヤモンド・ライン“の一人として、“日活ダンプガイ“の異名をとった二谷英明。これは彼が、そのラインから外れたあとの、数少ない主演作。二谷扮するアジア秘密警察員が、大量の金塊投入によって日本経済の混乱を計る悪漢と戦う。悪役を演じるのは宍戸錠。
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赤い荒野
制作年:
中国地方の高原地帯が舞台。牧場主の留守中に、その妻が女手一つで切り回す牧場を悪玉一味が乗っ取ろうとするが、牧場主の親友である宍戸錠が現れて危機を救う。アメリカの雑誌にも紹介されて話題になった宍戸錠主演による一連の和製ウエスタンの一編。
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南海の狼火
制作年:
四国の宇和島。須賀真珠会社は、新興の宇高真珠に借りた借金を、闘牛の賞金で返そうとする。だが、須賀真珠の乗っ取りをたくらむ宇高真珠は、陰謀を巡らしていた。そこに流れ者の野村浩次がやって来て……。ライバル役の宍戸錠は、常に数珠を離さない“坊主の政“に扮し、相手を射った後に念仏を唱えるという、とぼけた殺し屋を好演している。
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仁義と抗争
制作年:
「沖縄やくざ戦争」「北陸代理戦争」に続くローカルヤクザものの第3作。大阪の巨大ヤクザ組織が、東京進出の拠点とした北関東の温泉街を舞台に、地元のヤクザ、関東の尖兵隊、そして大阪の巨大組織が三つ巴の抗争を展開する。アクションの醍醐味と、息づまるストーリー展開が特長のヤクザ映画。
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海の勝負師
制作年:
2年前、仕事中に仲間の裏切りに遭い、卑怯者の烙印を押された潜水夫のジョー。彼にその時と同じケースの仕事が舞い込んでくる。ジョーはかつて潜水の神様と呼ばれながら酒に溺れる北川とコンビで仕事にあたることに。海に陸に宍戸錠が大暴れする、男同士の友情を絡めたアクション作品。
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君は僕をスキになる
制作年:
構成作家や作詞家として活躍するトレンドメーカー、秋元康が企画したラブ・コメディ。毎年クリスマスをたった一人で過ごしていた二人のOLが、今年こそ一緒に過ごそうと決めた一人の男。ところが、その相手が同一人物だったことから恋のスクランブル・ゲームが巻き起こる……。
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東京市街戦〈1967年〉
制作年:
秀作「紅の流れ星」に続く渡哲也の主演作。終戦直後の東京の闇市を舞台に、善玉のテキヤ一家と悪玉の新興暴力団の抗争を描いたアクション編。西村の演出は今一つ歯切れが悪いが、渡哲也は飛行服姿の復員兵として登場し、カッコいいところを見せる。
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刺客列伝
制作年:
西村昭五郎監督によるアクション色の強い任侠映画。将来を誓い合った女郎、おしのの身請け金を作るために、樋口正次郎は松田一家の仕切る石切場の人足として働くことになった。しかし、そこでは監督官らの不正がはびこっており、ついに堪忍袋の緒が切れた正次郎は一家に殴り込みをかける。
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瞳の中の訪問者
制作年:
手塚治虫の人気マンガ『ブラック・ジャック』の“春一番“というエピソードの映画化。事故で失明した美少女が、角膜移植手術によって再び見えるようになるが、新しい目には他人には見えない男の姿が映る。移植された角膜は、湖で殺された若い女のものであった。2001年のタイ映画「the EYE」などに影響を与えた。
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日本最大の顔役
制作年:
小林旭扮する主人公は、港湾都市を支配する組の三代目を襲名し、新興暴力団やヤクザ組織を次々に退けて勢力を伸ばしていく。長谷部安春監督の力作「広域暴力・流血の縄張」の姉妹編的な作品。バイオレンス描写などドキドキの展開で、最後はスカッとする。
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渡り鳥いつまた帰る
制作年:
佐渡に流れて来た“渡り鳥“滝伸次は、戦時中に日本軍が隠匿した貴金属を独り占めにしようとする悪玉の野望を阻止する。宍戸錠が主人公のライバル“ハジキの哲“として登場し敵対するが、最後は協力して悪玉を倒す。
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日本任侠道・激突篇
制作年:
市蔵は参次郎とはその妹を恋女房にした義兄弟の間柄だったが、八王子の三業地建設をめぐり二人の仲は険悪になり、やがて血で血を洗う骨肉の争いに発展していく。この作品の興行的失敗により東映任侠映画は事実上の終結を迎えた。
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ズンドコズンドコ全員集合!!
制作年:
ちっぽけな漁村を根城に暴れ回る、碇鮫吉をリーダーとする5人組の不良グループは村の鼻つまみ者だが、ある日鮫吉は一旗あげようと子分の岩四を連れて東京へ……。数ヵ月後、夢破れ落ちぶれはてた二人のもとに故郷の子分たちが上京して来る。
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俺っちのウエディング
制作年:
幸福な結婚式の日、花嫁が謎の女にいきなりナイフで切りつけられる。命に別状はなかったが、犯人は爆弾で自殺、身元がわからない。当然、世間や警察は花婿・勉の過去の女ではないかと疑う。勉は疑いを晴らすために関係のあった女たちの生存を確かめに出かけるが……。サスペンス・タッチのストーリー展開だが、内容は丸山昇一のオリジナル脚本らしいハートウォーミングなコメディ。ハッピー・エンドのラストまで、安心して見ていられる。一連の根岸作品とは少し異色となるが、ワンカット、ワンカットのキッチリした構図の取り方が喜劇のテンポとうまくマッチして良質の出来となっている。
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拳銃無頼帖 不敵に笑う男
制作年:
早射ちの竜は、出獄して恋人のいる金沢へ帰ってくるが、彼女はすでに事故死していた。町では浜田組と船田組という二つのヤクザ組織が対立。竜は恋人の妹の安全と引きかえに船場組の用心棒になる。
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鉄火場の風
制作年:
「清水の暴れん坊」に続く石原裕次郎と赤木圭一郎の顔合わせによるアクション・ドラマ。ヤクザ・畑中英次は、敵対する組の代貸・高木に組長殺しの罪を着せられ服役するが、出所後、単身高木の賭場に乗り込み、親分衆の前でイカサマを暴く。すっかり男を下げた高木は、野球場襲撃を企てるが……。前半の単調な展開に比べて、後半のフィルム・ノワール調の野球場襲撃シーンは緊迫感が盛り上がる。このあたりは熊井啓の緻密なシナリオの功績である。「清水の暴れん坊」では裕次郎の前で、まだチンピラ然としていた赤木圭一郎だが、今回は裕次郎と堂々と渡り合えるだけのスター性を感じさせた。
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裸女と拳銃
制作年:
鈴木清太郎(清順)監督による“裸女“白木マリの肉体を前面に押し出した悪女ものの和製フィルム・ノワール。麻薬王を追うカメラマン、槙は女の罠にはまり、殺人犯として逮捕される。やがて釈放された槙の前に現れたのは殺し屋と謎の新興宗教団体、そして彼を罠にかけた女と瓜二つの女だった。
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あなたの命
制作年:
芸能プロ同士の抗争を、アクションを交えて描いた作品。マネージャーの不始末を肩代わりして、刑務所に服役していた、オリオンプロ社長の火野。彼は、出所後すっかり傾いたプロダクションを再建するため執念を燃やす。しかし、ライバルの新々プロ社長、大崎が妨害して……。大崎の用心棒のくせに、火野と意気投合する今川を、宍戸錠が好演。
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拳銃無頼帖 明日なき男
制作年:
抜き射ちの竜は、ライバルのコルトの譲が病気で入院しているという噂を聞いて見舞いにやってくる。実はこれがかつて竜に取引の邪魔をされた暴力団清流会会長・辻堂の罠であった。
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メキシコ無宿
制作年:
メキシコ・ロケによる宍戸錠主演の、和製ウエスタンのりのガン・ファイト娯楽活劇。錠扮する主人公は、悪玉に土地を奪われ、殺人者の汚名を着せられたメキシコ人の友人の身の潔白を証明するためにメキシコにやってくる。錠は苦難の末、悪玉を捕え、友人の潔白を証明する。殺し屋に扮した藤村有弘が怪演。
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アラスカ物語
制作年:
明治中期、単身アラスカに渡って、飢餓に苦しむエスキモーのため、新天地ビーバー村を築いた日本人・フランク安田の波乱に富んだ半生を描いたもの。大規模なアラスカ・ロケが敢行され、原作のイメージを裏切らないスケールの大きな作品に仕上がっている。
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喜劇 ここから始まる物語
制作年:
主演が植木等であり、題名にも喜劇とうたっているものの、実はシリアス・ドラマという珍妙な一編。売れない小説家が講演会で行う自作の再現と、同じことが現実にも起こるという2部構成で、前半が喜劇調に描かれる。霊感少年と記者の物語で、後年、斎藤耕一はヴィットリオ・デ・シーカ監督の「ミラノの奇蹟」になるはずだったと語っている。
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用心棒稼業
制作年:
宍戸錠と二谷英明の“ろくでなしコンビ“によるコメディ・アクション“稼業“ものの第2作。殺し屋・ジョーと悪徳保険屋・藤木は、お互いの利益のために協力して、熱海のキャバレー“ラスベガス“の権利書をめぐる悪玉同士の抗争を終結させる。冒頭のタイトルで、宍戸錠がデキシー調のジャズに合わせて拳銃の曲撃ちを見せるシーンは楽しませてくれるが、第1作「ろくでなし稼業」でのノリにノリまくったエースのジョーと、ダンプガイ・二谷の名コンビもここでは、ギャグやアクションも不発気味で今一つ冴えない。結局この“稼業“ものは、第3作「助っ人稼業」で打ち止めとなる。
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早射ち野郎
制作年:
宍戸錠主演のおなじみウエスタン調アクション。ダム景気に沸く新開地にやって来たエースのジョー。折しも工事の事務所から現金が奪われる事件が続発していた。流れ者に絡まれたジョーは土地の有力者・三島に助けられるが、その三島は元刑事のジョーの兄を殺した犯人で、一連の事件の首謀者だった。
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拳銃0号
制作年:
アメリカ人の観光客が落とした一丁の拳銃が、屑屋から始まりギャング、スリ、尼そして最後は心中しようとする若いカップルと、幾人もの手を転々としていくという一種のオムニバス形式の意欲作。出演場面は少ないが、赤木圭一郎の本格的なデビュー作である。
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拳銃は掩のパスポート
制作年:
藤原審爾の小説『逃亡者』を野村孝監督、宍戸錠主演で映画化した日活アクションの傑作。殺し屋・上村は大田原組に雇われ島津組親分を射殺し、相棒とともに身を隠すが大田原は島津組二代目と手打ちを行ない相棒を血祭りにあげる。大田原の裏切りを知った上村は単身、島津や大田原らが待ち受ける埋立地に向かう。ラストの対決シーンにおける宍戸錠のバネのきいたスピーディーなアクションが見ごたえ十分。宍戸錠はこの年(1967年)には、「殺しの烙印」(鈴木清順監督)、「みな殺しの拳銃」(長谷部安春監督)そして本作品という3本の傑作に出演し、ハードボイルド・スターの第一人者としての貫禄を示した。
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転校生〈1982年〉
制作年:
監督・大林宣彦の故郷を舞台とした、いわゆる“尾道もの”の長編劇映画第1作。山中恒の原作『おれがあいつであいつがおれで』を「ゴキブリ刑事」「時をかける少女」などの剣持亘が脚色している。監督の大林宣彦は自主製作映画からコマーシャル映画の世界を経由して長編劇映画を手掛けるに至るという、監督コースを歩んできた。いわばのちの自主映画出身の若手監督たちの先駆者といえる。勉強よりもいたずらが大好きなガキ大将中学生・斎藤一夫のクラスに斎藤一美という幼なじみの女の子が転校してくるところから始まる。ある日、一夫と一美は神社の石段を転げ落ち、これがもとで二人の身体が入れ替わってしまう。おかげでガキ大将の一夫は女っぽくなるし、一美は荒っぽくなる。本人たちはもちろん、両親や仲間たちまでも巻き込んで大騒動という傑作ユーモア思春期編。TV『3年B組金八先生』出身の小林聡美の本格的映画デビュー作でもある。
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ろくでなし稼業
制作年:
過剰な気取りが独特のパーソナリティーとなり、無国籍アクションを量産する日活のカラーにマッチして、敵役ながら1作ごとに人気が上昇してきた宍戸錠の第1回主演作。宍戸錠の主演の話はかねてからあったが、石原裕次郎の事故、赤木圭一郎の急死という不測の事態によりダイヤモンドライン強化のため急きょ実現した。このため日活では宍戸錠に“エースのジョー”というニック・ネームをつけ積極的に売り出すことになり“渡り鳥”シリーズで小林旭を売り出した斎藤武市を監督にあたらせた。宍戸錠と二谷英明が息の合ったコンビを見せ、メリハリのきいた斎藤演出と相まってコメディ・アクションの佳作に仕上がった。
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大草原の渡り鳥
制作年:
北海道摩周湖付近の広大な自然を舞台に、ギターを背負った“渡り鳥”が、観光地の利権を狙う悪玉からアイヌ集落を救う。小林旭と宍戸錠が息のあったところを見せ、斉藤武市の演出も好調、シリーズの最高作となった。
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赤いカラスと幽霊船
制作年:
バスケットボールの試合でミスをし、意気消沈したタクヤと妹のエミが赤いカラスに導かれて空飛ぶ幽霊船に乗る。床に伏す老船長のために幽霊船の舵を取り、未知の宇宙に乗り出していくというアドベンチャー・ロマン。アニメ界の巨匠・宮崎駿が、幽霊船のデザインを担当している。
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助っ人稼業
制作年:
宍戸扮する黒川哲のケンカっぷりに一目惚れした妖艶な女性・洋子は、警察に拘置されていた哲を引き取る。福田組の助っ人として、関西の小池組の殴り込みに備えるためだった……。しかし、小池組組長が何者かに殺され、哲が犯人にされてしまう。日活の任侠アクション。
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波濤を越える渡り鳥
制作年:
滝伸次は行方不明の兄を探すためタイのバンコクに渡り、そこで日本軍が戦時中に埋めた貴金属を奪おうとする悪玉と対決する。香港・バンコクに大ロケーションが敢行されたが、シリーズ特有のロマネスクな魅力が失われてしまった。
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東京ド真ン中
制作年:
宍戸錠が風来坊に扮し、片想い、失恋、傷心の旅立ちという“男はつらいよ”を完全に意識した人情喜劇。独立した作品としてよりも、パロディとして捉えると面白い見方ができる。もちろん渥美清も寅さん的キャラクターで登場、大いに笑わせてくれる。
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紅の流れ星
制作年:
1958年に舛田利雄監督が石原裕次郎主演で撮った「赤い波止場」のリメイク。しかし、ラストはゴダールの「勝手にしやがれ」をモデルに大幅に改変してあり、前作の「赤い波止場」がデュヴィヴィエの「望郷」からモチーフを借りてきていることを加えると、3本の映画のモチーフで仕上がっていることになる。ただし、それはあくまでモチーフだけであり、作品としてはロマンチシズムと軽さがシャープな映像として結実していた。加島組の組長を高速道路で射殺した五郎は、神戸の関興業に身を寄せて1年が経とうとしていた。五郎は退屈さをもてあましながらも酒と女には何不自由なく過ごしていたが、殺し屋や刑事は五郎のことを狙っている。ある日、関と取引していた宝石商が行方不明になり、その婚約者だという啓子が訪ねてきた。五郎は啓子に惹かれるものを感じるが……。渡哲也はベルモンドばりに、ことあるごとにルリ子に寝たいと口説き、それまでの日活スターにない人物像を作り上げた。
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勝利者たち
制作年:
往年のスターたちを集め、“社長”シリーズなどで知られる職人監督、松林宗恵が撮り上げた、日本初の“ゲートボール映画”。倒産寸前の造り酒屋の社長が、大富豪に融資を申し込んだところ、ゲートボール日本グランプリでの優勝を条件に、融資するという。社長は、6人の昔カタギの職人を集め、ゲートボールの特訓を開始するが……。
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俺は地獄へ行く
制作年:
プログラム・ピクチャーの名手、野口博志が監督したアクション映画。譲次とユリはメキシコで成功した島田の遺産の相続人を探していた。遺産は邦貨に換算すると約30億円。しかし受取人である島田の昔の恋人・広津あきの行方は知れなかった。藤村有弘がメキシコ人弁護士を、得意のおかしな日本語を駆使して怪演している。
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東京湾炎上
制作年:
原油を満載した20万トンのタンカーが、東京湾に帰り着く直前にゲリラによってシージャックされ、東京湾は爆破の危機にさらされる。田中光二のベストセラー小説を映画化、現実味も帯びた設定で見せるパニック映画。特撮もふんだんに駆使されている。
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雲霧仁左衛門
制作年:
10年前にかぶせられた無実の罪のうらみを晴らそうと、武家社会を捨て盗賊となり、豪商ばかりを襲って大金を奪い去る怪盗・雲霧仁左衛門。最後の仕事として尾張屈指の呉服商を狙うが、火付盗賊改めとの死闘が始まった。松竹では4年ぶりに製作された大作時代劇。DVDタイトルは「雲霧仁左衛門 修復デジタルマスター版」。
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警察日記
制作年:
磐梯山麓の小さな町の警察署を舞台にして、その町に暮らす人々の引き起こす様々なエピソードをスケッチ風に描く久松静児監督作品。中年のお人好しの吉井巡査が捨て子の姉妹の世話をしたり、若い花川巡査がもぐり周旋屋にひっかけられた娘を出発寸前に押さえ、その娘に淡い恋心を抱いたり、またこの周旋屋の女をめぐって所長が職安の連中とやり合ったり。その他、万引きと無銭飲食の女の哀しい話、あるいは気のいい馬車屋の話、捨て子が料理屋の女将に引き取られたあと実の母が現れるといったエピソードが盛り込まれた人情喜劇の佳編。若き宍戸錠、三國連太郎、二木てるみなどの好演が印象的である。
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不良少女魔子
制作年:
日活アクション映画最後のプログラムの1本である。ヤクザ組織の庇護の下で、夏純子扮する魔子の率いるズベ公グループの無軌道ぶりを描く。蔵原惟繕監督の弟・蔵原惟二の監督デビュー作で、宍戸錠がスケ番グループを束ねるヤクザの組長を貫禄十分に演じた。
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銀座旋風児
制作年:
インテリア・デザイナーの二階堂卓也は、戦時中に国民から上納されたダイヤを横領し、中国人になりすまして銀座のボスになった男・堀田を追い詰める。ラストに“風ノ如ク又カエリ来ル!”という紙片を残し、消え去る卓也のキャラクターのキザッぽさ、これぞ小林旭の真骨項といえよう。
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危いことなら銭になる
制作年:
紙幣用のスカシ入り和紙10億8千万円相当が強奪された。ガラスのジョー、計算機の哲、ブル健の3悪人は、紙を盗んだ奴らにニセ金作りの名人を高く売り込もうとたくらむが……。原作は都筑道夫の『紙の罠』。これを中平康が演出するアクション喜劇。宍戸錠扮する、ガラスをこする音にはまったく弱い、ガラスのジョーというキャラクターが笑わせる。
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捨て身のならず者
制作年:
高倉健が暴力団の実態を調査する三流週刊誌のトップ屋を演じた作品。監督は、のちに「居酒屋兆治」や「夜叉」でコンビを組んだ降旗康男。澤井信一郎が脚本を執筆している。一匹狼のトップ屋・矢島は、暴力団大和会の調査を進めるうち、逆に組織から殺人犯に仕立て上げられムショ行きにされてしまう。復讐に燃えながらムショ生活を送る彼のもとに、大和会会長・大和田の死が知らされ……。
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地獄の破門状
制作年:
日活スター勢ぞろいといった感のある任侠映画。大正末期の浅草を舞台に、4人の男がそれぞれの思惑を胸に秘めながら、協力して悪徳ボスを倒す。小林旭・浅丘ルリ子という、かつての名コンビが久々に本格的な共演をした作品で、二人の日活時代の共演はこれが最後。浅丘の芸者姿がひときわ美しい。
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帝都物語
制作年:
荒俣宏の長編伝奇小説を、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』のTVシリーズを手掛けた実相寺昭雄監督で映画化。明治45年から昭和初期までを背景に、東京壊滅をたくらむ魔人・加藤保憲と、それを阻止しようとする人々との戦いを描く。陰陽道を操る加藤の投げた紙がカラスに変化するといった最新のSFX、関東大震災を再現した、円谷プロの名残を残すミニチュア・セットなど、近年の邦画のなかでも全編の特撮処理のうまさは光る。その他、美術を手掛けた木村威夫のこだわりが現れた、昭和初期の銀座を完璧に復元したセットが見もの。
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悲愁物語
制作年:
異才・鈴木清順が、“わけのわからない映画を撮る監督はいらない”と日活を追い出されて以来、実に10年振りにスクリーンに復活した作品。しかし、一般の客のみならず、鈴木清順復活を待ち望んでいたファンの頭をもかしげさせるような、いわゆる“失敗作”の烙印を押されてしまい、興行的にも惨胆たるものであった。CFのモデルとしてデビューし、成功の道を駆け上がっていく女子プロゴルファーの栄光と破滅を描いた、故・梶原一騎原作による物語。ガラスを使ったり、原色を多く用いたセットには、10年の隔たりを感じさせない清順美学が貫かれている。
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七人の野獣 血の宣言
制作年:
「七人の野獣」の続編。丹波扮する元刑事が、5人の仲間を集めて競馬場の売上金を強奪しようと画策する。前作では悪役だった宍戸錠が、逮捕された6人が出所してくるラストにちょっと出てきて、初めてタイトル通り“七人の野獣”になるあたりなかなか人を食った作品である。
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神阪四郎の犯罪
制作年:
石川達三のベストセラー小説を映画化。女の持つダイヤ目当てに偽装心中したという疑いをかけられた男・神坂四郎。犯行について4人の証人が現れるが真実はヤブの中で終わる。不敵な男・神坂四郎に森繁が扮して、新境地をみせた異色の推理サスペンス。
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踏みはずした春
制作年:
清順の太陽族青春映画の第1作。実在の青少年非行矯正ボランティア団体の若い女に左幸子が扮し、使命感と少年への思慕との間で揺れる姿を好演している。清順演出は、説教臭いストーリーをモダンなリズムで飄々と描いている。若き小林旭のふてくされたアウトローぶりが楽しい。
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燃える雲
制作年:
福本和也の原作『航空検察官』を映像化した日活アクション映画。かつて優秀なジェット・パイロットだった朝日名隆は、航空検察官の一員として勤務することになった。そこで彼は、香港に働きに行っていた踊り子が帰国直後に殺された事件を担当することになる。航空網犯罪の摘発に命を懸ける男の姿を描く。
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拳銃無頼帖・電光石火の男
制作年:
ハイライト興業の元幹部・丈二が、3年ぶりにシャバに戻ってくる。足を洗うつもりだったが、町に残した恋人・圭子を忘れられない。ボスの麻島は丈二を消そうと流れ者の殺し屋・五郎を差し向ける。吉永小百合が喫茶店のウェイトレス役で本格的な日活デビューを飾った。
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勝利者
制作年:
当時売り出し中の石原裕次郎が、若いボクサーに扮したボクシング映画。かつてチャンピオンを目指して失敗した男が、自分の夢を実現するために若いボクサーをスカウトして、見事にチャンピオンに仕上げる。小林旭が、北原三枝のバレエ・シーンに観客としてワン・カット出演。
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みな殺しの拳銃
制作年:
長谷部安春監督によるハードボイルド・アクションの佳作。ヤクザ組織の卑劣な手段に3兄弟が反撃に出る。組織の縄張り内の賭場や遊戯場を荒らし回り、ボスを殺すが次男も銃弾に倒れる。長男は、単身ライフル片手に幹部らとの最後の決戦に挑んでいく。
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罠 THE TRAP
制作年:
林海象監督、永瀬正敏主演の“私立探偵濱マイク”シリーズ第3作。横浜・黄金町で連続して美女が殺される。被害者は皆、花柄のワンピースを着せられていた。濱マイクの恋人・百合子も襲われ、危ういところをマイクが助ける。しかし、証拠の品にマイクの指紋が付いていたことから、警察はマイクが犯人ではないかと疑う。マイクは探偵仲間の協力で真犯人を探し始めるのだが……。今回は異常な猟奇殺人をテーマとしたサイコ・スリラーとなっている。
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嵐の勇者たち
制作年:
暗黒街のボスのシンジケート結成を祝うパーティーの席上でともにボスに恨みを持つ二つのグループ(石原裕次郎率いる元刑事組と渡哲也率いるボスにつぶされた組織の生き残り組)が彼の愛妾を狙う。渡のグループが妾の誘拐に成功し、隠れ場所に油壷のボスの別荘を選ぶが、シンジケートは渡一派も石原一派もひとまとめにして消してしまおうと攻撃を開始。二派は連合して敵を迎え撃つことに。石原一派に二谷英明、浜田光夫ら、渡一派に郷英治、藤竜也ら、そしてボスの愛妾・浜美枝の助手たちには吉永小百合、山本陽子らを配した賑やかなオールスター日活アクション。舛田利雄が登場人物を手際よくさばく。
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拳銃残酷物語
制作年:
宍戸錠主演のギャング映画。仮釈放になった錠が組織のボスから日本ダービーの売り上げ金強奪を持ちかけられる。錠は4人の仲間を集め強奪に成功するが……。スタンリー・キューブリックの傑作「現金に体を張れ」を下敷きにした通好みの佳作。
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新仁義なき戦い
制作年:
“仁義なき戦い”シリーズは5作目の「完結篇」をもって終了したが、装いも新たに製作されたのが本作。時代背景になるのは昭和25年。金子信雄演じる山守義雄は前シリーズと同じだが、登場人物は役名を変えて登場し、広島を舞台に陰謀と流血の抗争が描かれる。
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硝子のジョニー・野獣のように見えて
制作年:
蔵原惟繕監督と山田信夫脚本のコンビによる日活アクションの類型をはずれた異色作。北海道の北端・稚内の昆布採りの娘・みふねは、貧しさのため人買いの秋本に売られるが、途中で逃げ出し見知らぬ男・ジョーに救われる。秋本・みふね・ジョーの3人は運命の糸に結ばれ、やがてみふねの故郷・稚内で巡り会うことになるが……。この作品は公開当時、白痴のヒロインをめぐる二人の男という人物設定の類似からフェデリコ・フェリーニの「道」(1954)の模倣とみなされていたが、心ある映画ファンならこの映画の真意をくみ取ることができるはず。主演の3人はいずれも好演だが、特に白痴のヒロインに扮する芦川いづみが素晴らしい存在感を示した。
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土佐の一本釣り〈1980年〉
制作年:
土佐の荒海でカツオ船に乗る16歳の血気盛んな少年と、おとなしいが芯の強い少女の純愛物語を、一本釣り漁の生活の中に描いた青春映画の佳作。揺れる小舟の上でのキス・シーン、海中で泳ぎながら抱き合うシーンなどは、純愛ものの鏡。
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殺しの烙印
制作年:
“訳のわからない映画を撮る奴はいらない”と当時の日活社長を激怒させ、鈴木清順が日活をクビになる直接の原因となったいわくつきの作品がこれだ。その特異なスタイルが1960年代の観客や批評家の多くに理解されず、興行的には惨敗。清順美学が理解されるにはまだ10年以上も早かったようだが、一部のファンの間では高い人気を誇る。たった1度の失敗で組織から抹殺されるハメになった殺し屋が、単身組織に立ち向かっていく……。ご飯の炊けた匂いが大好きという殺し屋や、アドバルーンを使った殺人などのユーモアが散りばめられ、海外にも清順の名を知らしめた傑作。なお、脚本の具流八郎とは日活助監督たち6人と美術監督・木村威夫、鈴木清順を含めた集団ペンネーム。
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野獣の青春
制作年:
白黒画面の中、コップに差された一輪の花だけが赤く浮かび上がっている。清順美学の真の誕生と、当時の映画ファンを躍り上がらせた作品で、この冒頭シーンから鈴木清順の特異な色彩感覚がきわ立ち、最後まで息もつかせぬドラマ(反ドラマ?)運びになっている。暴力団つぶしと殺人犯を追う元刑事の活躍を描いた大藪春彦の『人狩り』が原作で、ガラスを使った室内セット効果、あるいは映画館の裏にある暴力団事務所など、清順世界がたっぷりと楽しめる。“きわめて耽美的な暴力映画(石上三登志)”“日本映画史上もっともアメリカン・ハードボイルドに近づいた作品(小林信彦)”と絶賛されている。
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女中ッ子
制作年:
東北地方の寒村から上京してきて住み込みの女中として働く娘と、ヒネクレっ子の次男坊の心の交流を描いた佳編。1976年に、西河克己監督・森昌子主演で、「どんぐりっ子」という題名でリメイクされている。左幸子の初々しく発刺とした演技が印象に残る
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ザ・ギャンブラー
制作年:
アンソロジー・フィルム「アゲイン」などを手掛け、日活アクション・ファンを自認してきた作家、矢作俊彦が思い入れたっぷりに撮り上げた無国籍アクション。ガン・アクションこそ少ないものの、ハードボイルド感覚あふれた作品に仕上げている。舞台は無法地帯と化した町。ここに流れ着いたおたずね者の若いギャンブラーと、かつてはスゴ腕と恐れられ、落ちぶれた中年ギャンブラーの対決を描く。日活アクション時代に一世を風靡した宍戸錠が、往年の名キャラクター“エースのジョー”として、アル中を克服して勝負を挑む中年ギャンブラーを好演。
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影なき声
制作年:
社会派ミステリー・ブームのなか、鈴木清順が、巨匠・松本清張の原作を得て演出したミステリー映画。清順としては初期の習作の一編だが、アクションのカッティング処理や、一見無意味とも言えるオブジェの突然の画面挿入など、後年の清順美学の片鱗がうかがえる。
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新網走番外地・嵐呼ぶダンプ仁義
制作年:
刑務所で殺された兄弟分の妻の窮地を救うために、末広勝治は悪徳ボスと死闘を演ずる。結局この作品が最終作となり、7年間続いてきたロング・シリーズはここに終わりを告げたが、有終の美は飾れなかった。
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今日に生きる
制作年:
裕次郎が演じる城俊次が、北関東の鉱山町にふらりとやって来て、山一運輸に嫌がらせをする三国運輸の連中をやっつけて去っていく。これはのちの小林旭“渡り鳥”シリーズの原型を思わせる作品。悪玉・金子信雄の子分として宍戸錠が登場し、すご味を見せる。
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肉体の門〈1964年〉
制作年:
田村泰次郎のベストセラー小説の、鈴木清順監督、野川由美子主演による2度目の映画化。敗戦直後の東京を舞台にたくましく生き残るボルネオ・マヤら5人の娼婦が、野性味あふれる復員兵の伊吹新太郎をめぐって欲望と嫉妬に狂う。鈴木清順が野川由美子主演で監督した3部作「春婦伝」「河内カルメン」の第1作。野川由美子は主人公の娼婦ボルネオ・マヤに扮して全裸のからみや、娼婦たちのすさまじいリンチ・シーンを文字通り体当たりで熱演した。清順と名コンビの木村威夫による様式的な美術も効果を上げた。
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錆びたナイフ
制作年:
石原慎太郎の原作を舛田利雄監督と石原裕次郎の黄金コンビによって映画化した、日活アクションの古典的名作。地方都市の市長選挙にからむ殺人事件を3人のチンピラが目撃する。錠は金に困って組織をゆするが逆に殺されてしまう。裕次郎と旭はカタギになって小さな酒場を経営しているが、組織に嗅ぎつけられて旭が殺され、怒りに燃えた裕次郎は組織と対決する。裕次郎がダンプカーで逃げる悪玉のボスを、同じくダンプカーで追うクライマックスは、アクション派・舛田利雄のダイナミックな演出が冴え、悪玉ボス役の杉浦直樹も熱演。また、石原裕次郎と小林旭が初めて本格的な共演をした点でも、歴史的な価値がある作品。
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北斎漫画
制作年:
絵師・葛飾北斎と友人の戯作者・滝沢馬琴の二人の交遊を長い年月にわたって追い、北斎の娘・お栄、馬琴の女房・お百、魔性の美女・お直の存在を絡めて描いた作品。15歳から70歳までを演じた田中裕子と、35歳から90歳までを演じる緒形拳が、ともに熱演。
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