
マルチェロ・マストロヤンニ
マルチェロ・マストロヤンニ 出演映画作品
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ひまわり〈2K版〉
制作年:2024年12月20日(金)公開
戦争に翻弄される夫婦を描いた名作『ひまわり』を、2K版で上映する。第2次大戦でソ連戦線に送られた夫と、帰らぬ夫を探す妻の運命を描く。監督は、世界的巨匠ヴィットリオ・デ・シーカ。出演はソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ、リュドミラ・サベーリエワら。音楽は第43回アカデミー賞作曲賞に輝いたヘンリー・マンシーニ。
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異邦人 デジタル復元版
制作年:2021年03月05日(金)公開
イタリア映画界の名匠、ルキノ・ヴィスコンティ監督による幻の名作『異邦人』が、没後45年を経てデジタル復元版で登場。長年の構想により実写化を実現させた、アルベール・カミュ原作による20世紀文学の傑作が、スクリーンで色鮮やかによみがえる。マルチェロ・マストロヤンニ、アンナ・カリーナ、ベルナール・ブリエら豪華出演陣にも注目だ。
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ひまわり 50周年HDレストア版
制作年:2020年06月01日(月)公開
1970年に製作され、世界的にヒットしたイタリア製ラブストーリーの名作を、製作50周年を記念してレストア版でリバイバル。戦争に引き裂かれてしまった夫婦の愛を、マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンのスター競演で劇的に描き出す。高画質でよみがえる美しい映像はもちろん、ヘンリー・マンシーニによる哀切な音楽も印象的。
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ひまわり〈デジタルリマスター版〉
制作年:2011年12月17日(土)公開
戦争に引き裂かれた男女の切ない恋を描くメロドラマのクラシックをニュープリント&デジタルリマスター版でリバイバル。皮肉な運命に翻弄される悲恋のドラマはもちろん、スクリーンいっぱいに広がるひまわり畑の美しい風景を改めて満喫できる好機と言える。ヘンリー・マンシーニの手による、あまりに有名なオリジナル音楽もじっくり堪能したい。
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8 1/2〈完全修復ニュープリント版〉
制作年:2008年7月12日(土)公開
巨匠フェデリコ・フェリーニの最高傑作のひとつとして、世界中のクリエイターたちに影響を与え続けるも、25年もの間、日本公開のなかった名作が再びスクリーンで上映される。新作の構想に悩む映画監督が療養のために訪れた地で見たものは現実か、それとも妄想なのか?オリジナルネガから丹念に修復された美しく鮮明な映像で、歴史的傑作が甦る。
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白夜〈1957年〉
制作年:2002年12月14日(土)公開
ドストエフスキーの中編小説の映画化で、ヴィスコンティにとっては5本目の長編作品。脚本は長年のコンビを組むダミーコ。音楽のN・ロータ、美術のM・キアーリ、M・ガブリエラと、いつものスタッフがそれぞれに手腕を発揮している。港町で一人の青年が、夜ごとに恋人を待ちわびる若い美しい娘に出会う。そして二人は恋に落ちた。すべてがうまくいきはじめた時に昔の恋人が……。幻想的な素晴らしいセットの中で、ヴィスコンティはひたすらロマンチシズムあふれる名演出を見せる。挿入歌の『スクーザミ』も大変印象に残る。キャストの、とりわけシェルの美しい表情が忘れ難い。各国映画祭で様々な賞に輝いた名作。DVDは「ルキノ・ヴィスコンティDVD-BOX(3)」に収録。
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ひまわり〈1970年〉
制作年:1998年7月4日(土)公開
戦火に引き裂かれた悲恋を描く、ラブ・ロマンスの名編をリバイバル。運命のいたずらに翻弄される男女の姿はもちろん、ヘンリー・マンシーニによる哀切なメロディも印象的だ。
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蜂の旅人
制作年:1996年6月22日(土)公開
1996年に初公開された、アンゲロプロス監督の“沈黙の4部作“の中核作品。過去を捨てミツバチと旅する男と自由に生きる少女、二つの世代の愛を描く。北ギリシャ、フロリナの村。小学校教師スピロの家は、代々養蜂家だったが、今年が蜂との最後の旅と悟り、次女の結婚式を終えると家族も教職も捨て、自らの半世紀を清算する旅へ出る。生まれ故郷ペロポネソス半島を目指しながら、養蜂家仲間やギリシャ内戦をともにした同志を訪ねるスピロは、途中巣立つ瞬間を待つ女王蜂のような少女と出会い、愛を交わす。だが、彼女が去るとスピロは養蜂マスクを付けぬまま巣箱から蜂を放し始めるのだった……。DVDは「テオ・アンゲロプロス全集(3)」に収録。
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百一夜
制作年:
映画に人生を捧げた老人をめぐり、大スターと映画界に憧れる若者たちが巧妙な駆け引きを繰り広げるドラマ。映画とともに人生を歩み、パピルス(文化遺産)のあだ名を持つムッシュ・シネマも今年で百歳を迎え、ボケぎみ。ムッシュ・シネマの大事な記憶を刺激するために、101日間、彼と映画の話をするアルバイトにカミーユは選ばれる。ムッシュ・シネマを見舞いに日毎やって来る大スターに興奮する彼女はある日、彼のただ一人の遺産相続人である曾孫が行方不明であることを知る。恋人で映画監督志望のミカと、偽の曾孫を仕立てあげ財産を奪お
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世界の始まりへの旅
制作年:
【生の原点への旅を体現したマストロヤンニ最後の名演】 撮影の合間に過去をたどる旅に出た映画監督の郷愁を、シンプルに力強く描写。昨年亡くなったマルチェロ・マストロヤンニの、ユーモアと人間味にあふれた最後の好演が印象深い。
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BAR〈バール〉に灯ともる頃
制作年:
【エットーレ・スコラ監督'89年の逸品を待望の日本初公開】 今は亡きマルチェロ・マストロヤンニと故マッシモ・トロイージが「スプレンドール」に続き共演した'89年作が日本初公開。父と息子のわだかまりが氷解する様が感動を呼ぶ1本だ。
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黄昏に瞳やさしく
制作年:
【マストロヤンニが味のある演技を披露する'90年作品】 「かぼちゃ大王」のフランチェスカ・アルキブジが、故マルチェロ・マストロヤンニ主演で撮り上げた'90年作。孫と嫁との慣れぬ共同生活から、ある大学教授が新しい絆を発見する。
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プレタポルテ
制作年:
1994年3月のパリ・コレクションを舞台に32人の豪華キャストが繰り広げる集団劇。現場の熱気を伝えるテレビ・レポーター、有能なカメラマンの争奪戦を演じるファッション誌の編集者、偶然同じ部屋に泊まることになった男女の記者、ファッション界の大物である夫を亡くした妻とその愛人、その大物と愛人関係にあったデザイナーとその息子などが、パリ・コレを舞台に交錯する。ラストの強烈なメッセージは皮肉屋アルトマンの面目躍如。
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迷子の大人たち
制作年:
夫に死なれたパールは葬儀の場でイタリア人ジョーから23年に及ぶ片思いを告白される。しかしパールは、離婚した二人の娘、ピントのずれた姑、精神科に通う孫などに囲まれて恋愛どころではない。ジョーは持ち前の明るさでパールの一家にとけ込もうとするが……。超豪華キャストで描くヒューマン・コメディ。
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インテルビスタ
制作年:
チネチッタのスタジオを愛するフェリーニが、チネチッタ創立50周年を記念して撮った作品。映画は、新作を撮影中のフェリーニに日本のTV局取材班がインタビュー(イタリア語でインテルビスタ)するところから始まる。フェリーニは、1940年頃は駆け出しの記者で、スター女優ディーバへのインタビューのため、初めてチネチッタを訪れた。昔話をはさみながら、新作の撮影も進行していく。ある日、フェリーニはマストロヤンニを伴ってエクバーグの別荘へ遊びに行き、二人が27年前に共演した「甘い生活」を観る。老い、太ったエクバーグが
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昨日・今日・明日
制作年:
オムニバス形式で3話からなる、セックスの風味の効いた大らかな人情喜劇。第1話は刑を免れるために四六時中妊娠している腹ぼて女の話。第2話は未経験の若者を浮気相手にした大金持ちの人妻の話。第3話は神学生が夢中になった人のいい高級コールガールの話。
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悦楽の闇
制作年:
浮かれ騒ぐ1920年代のローマの社交界を背景とした三角関係のドラマ。イタリア映画ならではの絢爛豪華なコスチューム映画である。名うてのプレイボーイのバニャスコ伯爵は、マノエラという美女を一目見て、彼女の虜となる。マノエラはバニャスコの愛人となるが、マノエラには二重三重の生活があることが分かってくる。そして、かつてマノエラの処女を奪った男、ミケーレの出現によってバニャスコは、激しい嫉妬に苦しむ。やがてバニャスコとミケーレの板ばさみになったマノエラは、二人の前から姿を消した……。豪華な美術と衣装、ロトゥン
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恋人たちの場所
制作年:
イタリアを舞台に、不治の病に冒されたアメリカのファッション・デザイナーとイタリアのエンジニアの絶望的な恋の激しさを描いたメロドラマ。ブルネロ・ロンディの戯曲を映画化。音楽はデ・シーカの息子マヌエル・デ・シーカ。
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特別な一日
制作年:
ムッソリーニ政権下のローマ。アパートの人間がファシスト集会に出かけたあと、一人残った主婦が、偶然、知り合った反ファシストの隠遁者の男と一日限りの恋をする……。二大スターの迫真の演技が見もの。スコラ監督の心理描写の演出が冴える力作。
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黒い瞳
制作年:
チェーホフの『小犬を連れた貴婦人』ほか、数編の短編小説をもとにしたロシア人の人妻に恋をした中年イタリア人の物語。20世紀初頭、イタリアに向かう船のレストランで初老のロシア商人は、イタリア人のロマーノから彼の恋の話を聞く……。大銀行家の一人娘エリザと結婚して25年になるロマーノは、仕事もせずに怠惰な生活を送っていた。ある日、湯治場でロシア女性アンナと出会い、一夜をともに過ごすと、彼女はロシアに去って行った。ロマーノは、アンナを追ってロシアに行き、アンナに新しい生活を約束して身辺整理のためにローマにいっ
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今のままでいて
制作年:
N・キンスキーをトップスターに押し上げたメロドラマ。妻子ある中年紳士と16歳の女子学生が、ふとしたきっかけで深く愛し合うようになる。しかし男は友人の言葉から、少女が実の娘ではないかという疑惑を抱く……。宿命的な愛を描く、詩情あふれる一編。
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夜
制作年:
結婚10年を迎えた作家のジョヴァンニと妻リディアは、病床の旧友トマゾを見舞う。リディアはかつてトマゾに深く愛されていたがジョヴァンニとの結婚の方を選んでいたのだった。トマゾに回復の見込みがないとわかったこの日以来、すべてがうまくいっていたジョヴァンニとリディアの間も歯車が狂い始める……。もはや取り返しようもない愛の孤独の中に沈んでいく二人の姿を乾いた筆致で綴っていく、アントニオーニの有名な“愛の不毛“3部作の1本。
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女の都
制作年:
列車の中で巨大なバストの女と乗り合わせたスナポラツ。その女を追って列車を降りた彼は、フェミニスト、洗濯女、パンク娘など次から次へと女たちにほんろうされていく……。フェリーニ、マストロヤンニのコンビが女の都の迷宮で織り成す楽しい夢の映画。
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モン・パリ
制作年:
パリの下町のモンパルナス。美容院を持っているイレーヌと、自動車教習所を経営するマルコは恋人同士。ところがある日、男のマルコのお腹が大きくなって妊娠の兆候が……。男が妊娠するという珍事をテーマにしたラブ・コメディ。
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アロンサンファン 気高い兄弟
制作年:
19世紀初頭、王政復古時代のイタリア。秘密結社“気高い兄弟たち“に所属していた貴族の息子が、革命への意欲も薄れ、なんとか結社から逃れようともがく姿を描く。自分の理想も、仲間も裏切り、ひたすら自由を求める主人公をM・マストロヤンニが演じる。政治色の強い作品を次々に発表していた、1960~70年代初頭のタヴィアーニ兄弟の、特色がよく表われた作品といえるだろう。
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掟〈1990年〉
制作年:
「ヤーバ」で第3回東京国際映画祭ヤングシネマ部門“さくらゴールド“賞を受賞した、I・ウエドラオゴ監督の長編第3作。サバンナの谷間にある小さな村。放浪の旅を終えて一人の男が故郷に帰って来た。男の名はノグマ。彼は村に残してきた恋人のサガと結婚するため長い道のりを越えて帰郷したのだが、サガはノグマの父と結婚してしまっていた。しかし、若い二人の愛情は募るばかり。やがてノグマとサガは肉体的にも結ばれるのだが、村の掟はノグマに死を宣告し、弟のクグリがそれをやり遂げねばならないことになる……。淡々と綴られるストー
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悪のシンフォニー
制作年:
欧米に流れ込む阿片の根絶を目指し、その密売ルートを追って活躍する捜査官の任務をアクション仕立てで描く。原案はイアン・フレミングで、監督は彼と「007」シリーズでコンビを組んだT・ヤング。豪華キャストが見もの。
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カサノヴァ'70
制作年:
回想録で有名な、中世時代の性豪カサノヴァが現代によみがえった!? NATO軍の将校で名うてのプレイボーイ、アンドレアは、普通の恋愛に飽き足らず、危険な情事を求めて、ヨーロッパ中を駆けめぐるが……。マストロヤンニ主演のエクスタシー・アドベンチャー。
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ポランスキーの欲望の館
制作年:
ポランスキーがイタリアで撮ったエロティック・コメディ。ヒッチハイクをしているアメリカ娘は、リビエラの、とあるヴィラに紛れ込む。そこには好色なうえに、どこかまともでない男たちが住んでいた……。明るいエロチシズムとブラック・ユーモアあふれる痛快作。
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恋愛時代
制作年:
南イタリアにある、掠奪された娘は掠奪者以外とは結婚できないという習慣。貧しい農家に育ったアンジェラとパスカーレは、人並みの結婚式を挙げようと懸命に働くが、焼け石に水。ついにパスカーレはアンジェラを掠奪するが……。サンティス監督が描く古き良き純愛物語。
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ヴィスコンティの肖像
制作年:
1976年に惜しまれつつ世を去った巨匠ヴィスコンティの生涯とその作品にスポットをあてたドキュメンタリー。本人の自作を語るコメントを中心に、脚本家のS・C・ダミーコ、監督のF・ゼフィレッリ、俳優のM・マストロヤンニなどの言葉が、ヴィスコンティの人間性や芸術活動を浮き彫りにする。
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ああ結婚〈1964年〉
制作年:
離婚が法的に認められていないイタリアでの結婚をモチーフにした、名匠V・デ・シーカ監督のコミカルな人間ドラマ。無学な商売女S・ローレンと、彼女が初めてとった男M・マストロヤンニとの奇妙な関係が綴られていく。それまで虐げられ続けてきた女が、ラストで一発逆転をかますという痛快な一編である。
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愛の彷徨
制作年:
1920年代のシシリー。夫をファシストに銃殺され、身篭っていた子供も流産してしまった女と、彼女に好意を寄せる社会主義者と遊び人の二人の男の哀しい三角関係。ウェルトミューラーがシシリーの見事なロケーションを生かして、S・ローレンの大地のような母性を高らかにうたいあげる。カバリエのアリアをバックに、S・ローレンが傷ついた二人の男を泣きながら抱擁するラスト・シーンは圧巻である。
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愛の謝肉祭
制作年:
エジプトを舞台に妻殺しの罪で服役中のエンリコと、その義理の娘ニーナをめぐる異色のミステリー。若いアメリカ人の技師マチューはニーナとミラノで幸福に暮らしている。そこへ、ある日、ニーナの義父エンリコが訪ねて来て物語は過去へと遡る。「愛の嵐」にも通ずる不条理な愛のドラマ。
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アフタヌーンティーはベッドで
制作年:
パリを舞台に、妻に逃げられた典型的イタリア男と、夫に去られたこれまた典型的英国婦人の二人が織り成すロマンティック・コメディ。イタリアの名優M・マストロヤンニとミュージカル・スター、J・アンドリュースの共演はまさに適役。イタリアファッション界の雄、ジャンニ・ヴェルサーチがすべての衣装を担当しているのも見逃せない。
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バイバイ・モンキー コーネリアスの夢
制作年:
荒涼たるニューヨークを舞台に、孤立した男たちの姿をシンボリックな映像で描いた異色作。ニューヨークでロケを行った、英語の台詞による作品である。主人公ラファイエットは他人とのコミュニケーションが下手な寡黙な青年。彼の数少ない友人には、古代ローマ帝国のロウ人形館を経営しているブラックマン、イタリア人の中年紳士ルイジがいる。ある時、ラファイエットはハドソン川の河原で、生まれたばかりのチンパンジーを拾い、育てることになるが、それは巨大なキングコングの死体から生まれたチンパンジーで……。哀感漂う、フェレーリ流の
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ガブリエラ
制作年:
ブラジルで酒場を経営するナシブは、ある日港で野性的な若い娘ガブリエラに一目惚れし、やがて結ばれるのだが、幸福な日々は長くは続かず……。女豹のような娘にしつこく食い下がる中年男を、M・マストロヤンニが好演した作品。
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哀しみの終るとき
制作年:
愛娘を亡くし、失意のうちに暮らしていた一組の夫婦が、悲しみを乗り越え、そしてそれをバネとして新しい生を見いだすまでを描く人間ドラマ。M・マストロヤンニとC・ドヌーヴの蜜月時代のコンビ作。ジャン・ルイ・トランティニャンの妻でもあるナディーヌが、女性らしい細やかな演出を見せる。
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家族日誌
制作年:
運に見離されたように生きる貧しい兄弟の足跡を、淡々と追っていく。植字工をしながらジャーナリストを目指す兄エンリコと、体力も意志も弱い弟ロレンツォの兄弟二人の青春は、あまりにも悲しいもので、人生の重さを感じさせずにはおかない。
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狂える戦場
制作年:
第二次大戦末期、ドイツ軍が撤退したあとのローマに、連合軍が入城してくる。華々しい戦闘シーンではなく、敗戦国イタリアの様々なエピソードを積み上げて戦争の狂気の実態を描く。L・ウェルトミューラーと並んで現代イタリアを代表する監督のカヴァーニが「善悪の彼岸」のあとに作った戦争ドラマ。原題は“皮膚“の意味。
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ジェラシー
制作年:
ひょんなことから花売り娘と恋に落ちてしまったレンガ職人のオレステ。妻子ある身ながら、不倫の愛に走ってしまった男の悲喜劇を描いたイタリアン・エロティック・コメディの快作。M・マストロヤンニとM・ヴィッティというコンビを、E・スコラが手慣れた演出で料理している。
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みんな元気
制作年:
「ニュー・シネマ・パラダイス」で注目を浴びたG・トルナトーレの作品。毎年、イタリアのシチリアに住む老人マテオの誕生日には、5人の子供たちが集まることになっていたが、今年は、皆が来れないという。そこでマテオは自分から子供たちを訪ねる旅に出る……。M・マストロヤンニがマテオに扮し、イタリア各地をめぐる、味わい深いロード・ムービー。
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魔術師フェリーニ
制作年:
イタリアが生んだ巨匠F・フェリーニの姿を追ったドキュメンタリー。デビュー作から「甘い生活」、そして「カサノバ」までの作品のシーンを挿入し、スタッフや出演者たちへのインタビューを交えて、偉大なる天才の横顔を浮き彫りにしていく。「カサノバ」撮影中のフェリーニが語る、貴重な映画観に注目。
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マカロニ
制作年:
ビリー・ワイルダー作品などでおなじみの名優J・レモンと、イタリアを代表する国際派俳優M・マストロヤンニ。この二大スターが、初めて共演した作品。レモン扮するアメリカの会社副社長ロバートが、40年ぶりにイタリアを訪れる。ナポリに住むかつての友人アントニオは、感激の再会を期待して彼のホテルを訪ねるのだが、ロバートはとんとアントニオのことが思い出せない。やがて、かつての友情を復活させ、互いの人生を顧みる二人の姿を、映画はユーモアとペーソスたっぷりに綴っている。
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ミス・アリゾナ
制作年:
伊、独の二大俳優を配して、ショウビジネス界に生きる男女の姿を描いた人間ドラマ。1920年代から第二次世界大戦にわたる激動のヨーロッパ。夫を殺され、幼い息子とともに歌手としてカムバックしたミッツィとショービズ界を愛するサンドールは、ブタペストにクラブ“アリゾナ“を開く。商売はうまくいっていたが、やがてナチス・ドイツが台頭してきて世情は不安定になり……。男の哀愁を漂わせるM・マストロヤンニが好演。
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ピエラ 愛の遍歴
制作年:
女優エスポジティと女流作家ダーチャ・マライーニが共同で書いたエスポジティの自伝的小説の映画化。30年間にわたって娘のピエラの目を通して描かれた母親エウジェニアの生き方。エウジェニアは、普通の母親とはまったく異なった奇妙な女だ。彼女は、母親であり妻でありながら女として生き、夫を愛していながらも自由奔放に生きる女だ。そんな妻を深く愛し続ける夫のロレンツォ。そして、母親の生き方をうらやましく思いながらも反発するピエラ。映画は、浜辺でピエラとエウジェニアが裸で抱き合って終わる。フェレーリの詩情あふれる愛の物
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こうのとり、たちずさんで
制作年:
河と湖を境に4ヵ国が接する北ギリシャの国境地帯にTVの取材隊がやって来た。そこには様々な民族と言語が入り交じる、難民たちの町ができ上がっていたが、その中に10年前に失踪した有名な政治家らしき人物がいた。取材隊の一人アレクサンドロスはその男に興味を持ち、取材を延長して男の正体を追い始める。男の周辺を調査し、男自身の口から長い旅の“物語“を聞きながらもアレクサンドロスは事件の真相がつかめぬままにいた。やがて、政治家の夫人が本人かどうか見きわめるために国境の町に到着する……。鬼才アンゲロプロスがセリフを極端にそぎ落として描く、“人間と旅“を見つめた静かな傑作。DVDは「テオ・アンゲロプロス全集(2)」に収録。
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華麗なる殺人
制作年:
人気SF作家R・シェクリイの『七番目の犠牲者』の映画化。21世紀の近未来社会では、人間の闘争本能を満足させて世界の平和を保とうと、殺人をスポーツとして公認。あちこちで知恵と腕力を駆使した“殺人ゲーム“が展開する。ブラック・ユーモアの効いた奇想天外なSF映画。
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汚れなき抱擁
制作年:
シチリアを舞台に一人の男の愛の形を描いたブランカティの小説の映画化。ナイーブな感性の主人公が、愛する人を冒涜するようで指一本触れることができないまま、真実の愛とは裏腹に他の女性を妊娠させ、愛の在り方にさいなまれる姿を描いた恋愛ドラマ。
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イタリア式離婚狂想曲
制作年:
名匠P・ジェルミによる、イタリアお得意の艶笑喜劇。若い従妹アンジェラと一緒になるため、口うるさい妻ロザリアを殺そうと計画しているフェルディナンド。彼は妻殺しの条件として、ロザリアに浮気させようとするが……。アンジェラを演じるS・サンドレッリの小悪魔的魅力が見もの。
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スプレンドール
制作年:
映画の黄金期を生きたイタリアの小さな町の映画館が、テレビやビデオの台頭で閉館の危機に。映画一筋の人生を歩む館主のジョルダン、その彼と恋に落ち、劇場の案内嬢になったシャンダル、映画館に通ううちついには映写技師になってしまった青年ルイジ。3人はありったけの努力で映画館を守ろうとするが……。「メトロポリス」や「アメリカの夜」など、劇中に登場する作品も見逃せない、映画を愛する人々の、映画を愛する人々に捧げる佳作。
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あんなに愛しあったのに
制作年:
「特別な一日」と並ぶ、E・スコラの1970年代における代表作。モスクワ映画祭金賞をはじめとする、数々の映画賞に輝いた一編である。第二次大戦中、アントニオ、ジャンニ、ニコラは、友情で結ばれたレジスタンスの同志だった。やがて終戦、3人は病院の担架係、弁護士の助手、教師と別々の道を歩むが、ルチアーナという一人の女を全員が愛してしまい……。1945年から1974年にいたる30年間の3人の涙と笑いの人生が描かれる。また、この作品はイタリア映画そのもののオマージュともとれて、V・デ・シーカ、F・フェリーニ、M・マストロヤンニが実名で特別出演しているのも見どころ。特に、フェリーニ、マストロヤンニによる「甘い生活」の噴水シーンの再現は、映画ファンにとってこたえられない。モスクワ映画祭金賞を受賞。
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甘い生活
制作年:
最初、フェリーニが考えていたタイトルは「紀元2000年のバビロン」。20世紀のバビロンさながらのローマの退廃ぶりを余すところなく描いた大作だ。フェリーニ作品としては、後年の「サテリコン」や「カサノバ」の原型ともいえる画期的作品である。スターの顔ぶれの豪華さも特筆に値する。現代のローマ、作家を夢見て地方から出て来たマルチェロは、今ではゴシップ記者。ある夜、大富豪の娘と一夜をともにして帰宅すると、同棲中のエンマが自殺を図っていた。エンマを病院に入れたマルチェロは、空港にハリウッドのグラマー・スター、シルヴィアの取材に行く。天衣無縫なシルヴィアにマルチェロはさんざん引きずり回される。そんな彼の心のよりどころは、友人のスタイナー一家。スタイナーの知的で平和な生活は、マルチェロに作家への志を思い出させるが、スタイナーは子供と一緒に自殺をしてしまう。ショックを受けた彼は、乱痴気パーティーをして夜を明かした後、海岸で怪魚の死骸を見つけるのだった。
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ジンジャーとフレッド
制作年:
“ジンジャーとフレッド”という名で、かつて人気を博した芸人コンビ、アメリアとピッポが、クリスマスのTV番組出演で、30年ぶりに再会する。共演者たちの奇妙きてれつな顔ぶれに戸惑う二人に出番の時がやってくる……。フェリーニがこれまでいろいろな形で表現してきた、TV産業に対する批判的姿勢を、より明確に、かつコミカルに映像化。ラスト、二人に再び訪れる別れのシーンでは、サラリとした演出ながら、互いの深い愛情が、きめ細かく情感たっぷりに盛り込まれている。また、フェリーニ映画を象徴する“巨大なもの”“サーカス的要素”も随所に散りばめられ、まさにフェリーニの集大成といえる作品である。
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最後の晩餐〈1973年〉
制作年:
生きることに絶望した4人の男がパリ郊外の邸宅に集まって来る。レストランのシェフのウーゴ、パイロットのマルチェロ、プロデューサーのミシェル、判事のフィリップ。4人は毎日、酒池肉林の宴を繰り広げ、食べ過ぎで一人、また一人と死んでいく。生命力を失った男たちのグロテスクさ、退廃した現代文明への強烈な風刺が全編に貫かれている。
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私生活
制作年:
女優となったジルは、次第に人気を高めて行き、マスコミにも連日取り上げられる。しかし、彼女はマスコミの取材に疲れ果てて、故郷に帰ってしまう。つかの間、安らぎの日々を送るジルだったが、ここにもマスコミが訪れてくる。耐えきれなくなったジルはとうとう屋根から身を投げてしまう……。ジルが落ちていくところをストップモーションで描くラストが哀しい。前年に主役のB・バルドー自身が自殺未遂を図っていたため、世界的に話題になった作品。
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異邦人
制作年:
平凡な市民のムルソーは、母の死も恋人との情事もまったく現実として受けとめることができない。ただそこにいることだけが真実だった彼は、太陽がまぶしいという理由で人を射ち殺す……。カミュの有名な実存主義文学を映画化しようとしたヴィスコンティの野心的な試みだが、決して成功したとはいえないだろう。しかし、A・カリーナは印象的だ。
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