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三國連太郎
出身地:静岡県
生年月日:1923/1/20

三國連太郎 出演映画作品

  • 朽ちた手押し車

    制作年:2014年5月3日(土)公開

    2013年4月に亡くなった三國連太郎が主演し1984年に製作されるも、これまで一般公開されていなかった幻の作品がついに公開。三國演じる認知症の徘徊老人を主人公に、高齢化社会や安楽死、介護などの社会問題をじっくりと見つめていく。当時61歳だった三國はメイクと演技で80歳の老人役を熱演。名優の入魂の演技を堪能できる作品だ。

  • わが母の記

    わが母の記

    制作年:2012年4月28日(土)公開

    昭和の文豪・井上靖が45年前に綴った自叙伝的小説『わが母の記~花の下・月の光・雪の面~』を、『クライマーズ・ハイ』の原田眞人監督が映画化。疎遠だったために息子への愛を必死に確かめようとする母と、母を理解して受け入れようとする息子の葛藤を、普遍的な家族の問題として描く。主演の役所広司を筆頭に、樹木希林、宮崎あおいら豪華キャストの共演で織りなされる親子の絆の物語に感動必至だ。

  • 大鹿村騒動記

    制作年:2011年7月16日(土)公開

    『座頭市 THE LAST』『行きずりの街』に続く阪本順治監督の最新作。“日本でもっとも美しい村“と言われる長野県の大鹿村で300年にもわたって受け継がれる大鹿歌舞伎を題材に、山村で生きるさまざまな人々の悲喜こもごもが描かれる。主演は阪本監督が“いつか主演映画を“と熱望していた原田芳雄。クライマックスを飾る大鹿歌舞伎の熱気は圧巻だ。

  • 釣りバカ日誌20 ファイナル

    制作年:2009年12月26日(土)公開

    足かけ20年以上も国民的な支持を得てきた人気喜劇シリーズが、番外編を含めて通算22作目となる本作でついに完結。シリーズ初となる北海道を舞台に、豊かな大自然の中で渓流釣りを満喫しようとするハマちゃん&スーさんの姿を描出。松坂慶子、吹石一恵、塚本高史という豪華ゲストを迎え、笑いと希望に満ちた釣りバカ・コンビの奮闘を映し出す。

  • 釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった

    制作年:2005年8月27日(土)公開

    舞台は基地・造船で知られる長崎県佐世保市。仕事そっちのけで釣りに夢中になっていたハマちゃんが失踪する騒動が! 金子昇と伊東美咲が、前途多難な恋に落ちる御曹司とバーの美女に扮する。また、ハマちゃんと意気投合する釣りバカ米兵役に扮するボビー・オロゴンの爆笑演技にも注目だ。

  • 地球交響曲 ガイアシンフォニー 第二番

    制作年:2004年7月31日(土)公開

    地球の未来にとって示唆に富むメッセージを持つ人々を描いたオムニバス映画。本編では、映画「グラン・ブルー」のモデルとなった海洋冒険家J・マイヨール、全人類の慈悲心の目覚めを唱え続け、1989年ノーベル平和賞を受賞した14世ダライ・ラマ法王、1960年から地球外知的生命体の探査を続けているF・ドレイク、岩木山麓に心を病んだ人たちのための憩いの場を作り、人の生と死に立ち会い、生きる喜びを分かち合っている佐藤初女の活動を描く。

  • 風の絨毯

    制作年:2003年5月17日(土)公開

    母親の死を受け入れられない日本人少女と純朴なイラン人少年の心と文化の交流を見つめた、感動作。舞台となるイランの世界遺産、イスファハンと歴史ある飛騨高山の美しい街並も印象深い。

  • 釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇

    制作年:2001年8月18日(土)公開

    通算14作目となる人気シリーズの最新作。前作に続いて本木克英監督が登板、おなじみの笑いばかりではなく、人生や死などシリアスなテーマを妙味あふれる料理で仕上げた異色作だ。

  • 破戒〈1962年〉

    制作年:

    島崎藤村の同名の原作の映画化はすでに木下惠介の手によるものがある。こちらは市川崑の演出によるもので、厳しいリアリズムに貫かれた作品に仕上がっている。丑松に市川雷蔵を、猪子蓮太郎に三國連太郎を配し、お志保にはこれがデビュー作で、原作者の藤村と役名から名付けられた藤村志保が起用されている。

  • 地獄の掟に明日はない

    制作年:

    山崎組代貸の滝田は、権藤組が組んだ八百長競艇をやめさせたため、命を狙われる羽目になる。滝田は、巧みに権藤を暗殺し、裏切り者も始末して足を洗おうとするが……。降旗&高倉コンビの初顔合わせ。長崎で原爆の洗礼を受け、いつ死ぬか分からないという健さんのキャラクターがすごい。

  • 旅の重さ

    制作年:

    男出入りの多い母親や、学校生活がイヤになった16歳の少女が、家を飛び出し四国遍路の旅に出る。痴漢にあったり、旅芸人一座に加わって、レズビアンを初めて体験したりの道中の末、少女は中年の魚の行商人と夫婦生活を始めてしまう。旅の出来事がスケッチ風に淡々と綴られていて、母親に送る手紙のように、少女のモノローグが時おり流れる構成になっている。吉田拓郎の『今日までそして明日から』が流れる中、まだ初々しい高橋洋子が、山あいの田園を歩く姿が美しい撮影で捉えられていて、新鮮でみずみずしい感動を与えてくれる。秋吉久美子がチョイ役で出演。

  • 釣りバカ日誌8

    制作年:

    ハマちゃんとスーさんの釣りバカコンビが珍騒動を繰り広げるシリーズ第9作。亡き友人・榊原の三回忌に出席できなかったスーさんは、休日に訪れた榊原家で、娘で外科医の和美と再会するやいなや、大腸検査を勧められる。結果、悪性のポリープと診断されるが、早期発見のため一命を取り留める。一方、ハマちゃんには、湯川省平こと通称“博士“と呼ばれる新たな弟子ができていた。そんな中、お礼を兼ねてスーさんは釣りが趣味という和美を誘い、ハマちゃんと約束していた福島県いわきでの投げ釣りに出かける。そこで和美は“博士“と意気投合す

  • 宮本武蔵〈1954年〉

    制作年:

    戦前から何度も映画化された吉川英治の剣豪小説を稲垣浩監督と三船敏郎の名コンビで映画化した大作。関ヶ原の戦いに参加して敗れた武蔵が、沢庵和尚の教えで修行の旅に出るまでが描かれる。

  • 宮本武蔵〈1961年〉

    制作年:

    吉川英治の原作を、内田吐夢が中村錦之助を武蔵に起用して監督した5部作の第1部。関ヶ原の戦いから禅僧・沢庵の教示を得て修行の旅に出発するまでが、内田吐夢のダイナミックな演出で描かれる。

  • 戦国無頼

    制作年:

    時は戦国。織田信長によって滅ぼされた浅井長政の家臣・佐々疾風之助、立花十郎太、鏡弥平次は、落ちのびて後、それぞれ流転の人生を歩む。時は流れ、十郎太は織田方に、疾風はその敵方に分かれ、弥平次を加えた3人は、再び戦場で出会うが……。山口淑子が十郎太と疾風之助の間で揺れる野武士の娘、おりょうを可憐に演じている。

  • 自分の穴の中で

    制作年:

    主人公・多美子の一家の家庭崩壊劇。将来有望な青年医師に多美子を嫁がせようとする戦争未亡人の義母。医師は義母と関係を持とうとたくらむ。妻に逃げられた兄は株に失敗、肺病が悪化して死ぬ。多美子は義母を追い出し、一人ぼっちになってしまう。北原三枝の美しさといい、木村威夫の美術の出来といい、見ごたえ十分の作品。

  • ビルマの竪琴〈総集編〉

    制作年:

    ドイツ文学者・竹山道雄の同名小説を市川崑が監督した作品。1部、2部と分けて公開された。太平洋戦争末期、ビルマからタイへ逃がれようとする井上部隊は、井上隊長以下、みな音楽好きで、特に水島上等兵の弾く竪琴は、疲れ切った隊員たちの心に滲みた。やがて戦争が終わり、井上部隊はムドンの収容所へ送られることに。水島は一人、戦争終結を信じず立てこもる日本軍の説得に派遣される。だが、彼の説得は聞き入れられず隊は全滅する……。収容所に落ち着いた井上部隊は、水島そっくりの僧とすれ違う。それは収容所に向かう途中、放置された日本兵の白骨を見て、霊を慰めることに決めた水島の姿だった。

  • 利休

    制作年:

    時は戦国、安土桃山時代。織田信長、明智光秀、豊臣秀吉と続く権力闘争のなかで、ひたすらお茶の道を追究し、自分の生き方を変えなかった男、千利休。この作品は、美と知の体現者である利休と、絶大な権力を持ちながらも粗野で、利休に羨望と嫉妬の目を向ける秀吉という対照的な男の確執を描いている。衣装は、時代劇衣装の第一人者であるワダエミ。監督は、自らも華道・草月流家元の免許を持ち、これが17年ぶりの劇映画となる勅使河原宏で、映画に登場する生花はすべて監督自身の手によるものである。役者陣では、重厚な演技の三國連太郎(利休)と、見てくれだけの権力者・秀吉に扮した山崎努のオーバーな演技が好対照。1989年、モントリオール映画祭では、芸術貢献賞を受賞。

  • 波光きらめく果て

    制作年:

    壱岐の島を舞台に、自分の欲望や感性に正直なばかりに男との愛に走ってしまい、身内や故郷からはじき出される女の姿を描いた作品。松坂慶子が好演、彼女に夫をとられてしまういとこ役の大竹しのぶが、松坂とは正反対の女を演じる。芥川賞受賞小説の映画化で、新しいタイプの女性像を描いた女性ドラマ。

  • 警察日記

    制作年:

    磐梯山麓の小さな町の警察署を舞台にして、その町に暮らす人々の引き起こす様々なエピソードをスケッチ風に描く久松静児監督作品。中年のお人好しの吉井巡査が捨て子の姉妹の世話をしたり、若い花川巡査がもぐり周旋屋にひっかけられた娘を出発寸前に押さえ、その娘に淡い恋心を抱いたり、またこの周旋屋の女をめぐって所長が職安の連中とやり合ったり。その他、万引きと無銭飲食の女の哀しい話、あるいは気のいい馬車屋の話、捨て子が料理屋の女将に引き取られたあと実の母が現れるといったエピソードが盛り込まれた人情喜劇の佳編。若き宍戸錠、三國連太郎、二木てるみなどの好演が印象的である。

  • 風と女と旅鴉

    制作年:

    加藤泰監督による股旅時代劇。島帰りの中年ヤクザ・仙太郎とチンピラヤクザ・銀次が、奇妙な友情を感じ合い、銀次の故郷へ戻ってきて巻き起こす騒動を描いている。銀次はその故郷の村で、かつて父母を悲惨な死に方で亡くし、追われるように村を去ったのだが、帰ってきた銀次を迎える村人たちの目は冷たい……。中村錦之助をはじめ出演者全員がノー・メイクの素顔で登場し、全場面がアフレコいっさいなしの同時録音。加藤監督のありのままの自然さを追求しようとする意気込みがうかがえる。仙太郎に扮する三國連太郎が、いつも銀次に村の人たちと仲良くすることを諭す、苦労性の渡世人を渋い味で好演。錦之助も、ひねくれた若者の姿を見事に演じていて、白塗りのない素顔で、いたずらっぽくにやける姿が、妙にかわいらしい。加藤監督得意のロー・アングルのカメラが効果を発揮し、叙情的で心温まる作品になっている。

  • 夏の庭 The Friends

    制作年:

    神戸に住むサッカー少年の諄、メガネ小僧の河辺、デブの山下は、同じ学校に通う小学6年生の仲良し3人組。その夏、彼らは“人が死んだらどうなるか”という好奇心から、近所の“いかにも死にそうな”一人暮らしのおじいさんを見張ることを決めた。世捨て人のように暮らすその老人・傳法喜八は、初めこそ子供たちを邪険に扱うものの、次第に優しい素顔で接するようになる。子供らはゴミだらけの庭を片づけてコスモスを植え、廃虚のようだった家にきれいなペンキを塗った。4人はすっかり友達のようになり、おじいさんの哀しい戦争体験を聞き、別れた奥さんとの再会のために奔走するが……。「お引越し」に続いて、相米慎二が関西で撮ったキッズムービー。例によってオーディションで選ばれた3人の少年たちが、実にいきいきとした演技で笑わせ泣かせる。また子供らに随所で食われまくるものの、互角に渡り合う三國連太郎もさすが。

  • 内海の輪

    制作年:

    四国・松山で呉服の老舗を営んでいる店主の妻は、大学のエリート・コースを歩む男と関係を持っていた。だが男は自分の立身出世のため、女が邪魔になっていた。やがて男の内部に殺意が芽生えていく……。男のエゴと女の情念を、サスペンス豊かに描いた一編。

  • 無宿人別帳

    制作年:

    松本清張の同名小説を映画化した異色時代劇。徳川時代の無宿人とは、罪を犯して人別帳からはずされた人々だ。刑期を終わっても彼らは人なみの生活を容易に許されず、幕府は江戸の治安を守る形で無宿人狩りを行なって佐渡の金山に送り込み、牛馬のように酷使するのだった……。

  • 勝利者たち

    制作年:

    往年のスターたちを集め、“社長”シリーズなどで知られる職人監督、松林宗恵が撮り上げた、日本初の“ゲートボール映画”。倒産寸前の造り酒屋の社長が、大富豪に融資を申し込んだところ、ゲートボール日本グランプリでの優勝を条件に、融資するという。社長は、6人の昔カタギの職人を集め、ゲートボールの特訓を開始するが……。

  • 大いなる旅路

    制作年:

    大正末期から満洲事変、日支事変、そして大東亜戦争へと移る激動の時代。ある事故を機に、列車の安全に生涯をかけようと誓った一人の国鉄機関士・岩見と、その家族の波乱に満ちた半生を30年にわたって描き出した人間ドラマ。新藤兼人のオリジナル・シナリオを、社会派・関川秀雄がヒューマン・タッチで映像化した。

  • 制作年:

    尾崎士郎の戯曲小説『ホーデン侍従』を五所平之助監督・伴淳三郎主演で映画化した風俗喜劇。出雲の回天堂医院の新山博士は、不老不死の妙薬の研究に打ち込み、犬や猫や狸の生殖ホルモンを材料にして研究を進めるが、やがて人間の生殖ホルモンが必要になる。

  • 宮本武蔵 二刀流開眼

    制作年:

    高倉健の佐々木小次郎が初登場する。柳生石舟斎の指導を受けようと訪ねてきた宮本武蔵は、石舟斎の高弟たちと対決する。そのとき聞えてくるお通の笛の音。武蔵は心が乱れ窮地に陥るが、瞬間両刀を構える。それから京へ上り、吉岡清十郎と洛北蓮台寺野にて1対1で対決し、勝利を得る。

  • 海軍特別年少兵

    制作年:

    太平洋戦争末期、海軍史上最年少の少年兵たちが、防人として、祖国のためと信じ疑うことも許されずに死んでいった……。「ああ声なき友」の脚本家・鈴木尚之と再び組んだ今井正が、独特の詩情で語る、東宝“8・15”もの第6作。

  • 宮本武蔵 般若坂の決斗

    制作年:

    武蔵は京都で吉岡道場の門弟を一方的に破って遺恨を残す。また奈良の宝蔵院を訪ね槍の名手・阿巌と木刀で立ち合い、一撃で即死させる。さらに般若坂で、荒法師たちを煽動している牢人たちを斬りまくる。

  • 釣りバカ日誌S〈スペシャル〉

    制作年:

    “男はつらいよ”シリーズの併映作品として出発した“釣りバカ”シリーズ。登場以来、正月興行の配収大幅アップの余勢を駆って、お盆休み一本立ての新バージョンが生まれた。今回も建設会社のダメ社員・ハマちゃんと社長のスーさんとの釣りバカコンビは健在だが、ハマちゃんの愛妻・みち子さんとスーさんの不倫疑惑がこの名コンビ最大の危機を呼ぶのがミソ。5年ぶりのメガホンとなる森崎東監督は、西田敏行のダブダブの肉体を目一杯使いこなした猪突猛進型アクションに、突然できてしまった妻との距離を埋めようともがく超愛妻家の感情をあふれさせる。今までのシリーズとは一味違う骨太の人情喜劇。

  • 美味しんぼ

    制作年:

    『ビッグコミック・スピリッツ』連載の人気同名コミックを映画化。東西新聞文化部の山岡士郎と、陶芸家の海原雄山。ともに美食家同士の因縁の親子が雑誌社の企画で“料理対決”を行う。原作にあるウンチクや、TV版の娯楽性とは一線を画した森崎東の演出は、一種の崇高さすら漂う堂々たるもの。実際の親子、三國連太郎と佐藤浩市の共演がはらむドキュメンタリーのような生々しさもさることながら、終盤における“味”をめぐる映像考察の力強さには圧倒される。クライマックスの樹木希林の名演も見逃せない。

  • 夫婦〈1953年〉

    制作年:

    ある地方都市から東京へ転勤してきた安サラリーマン・中原伊作とその妻・菊子。彼らは、妻を失い独り身の武村という男の家に同居させてもらうことになるのだが……。すでにハネムーン気分も遠い昔のこととなった結婚6年目の夫婦が、一人の独身男と生活をともにするなかで、曲折の果てに夫婦の深い愛情を確認し合うに至るまでを描いた、成瀬お得意の小市民ホームドラマ。成瀬が最も充実した作品群を連作した1950年代前半の作品で、水木洋子、中井朝一といったベスト・スタッフが脇を固めている。必要最小限の登場人物で人生のすべてを描ききってしまうシナリオと演出の素晴らしさは驚異的。

  • 神々の深き欲望

    制作年:

    神話が息づく南の島を舞台に、伝統と近代化との相克、日本民族の根源的な生と性、さらには日本の風俗のルーツまでをも描ききった今村昌平の最高傑作。今村作品としては初のカラー映画だが、南島の陽光と自然が最大限に効果をあげている。南方に現代文明からとり残された島があった。島民は原始的な農耕と土俗信仰に生きているが、そんな島にも東京から観光開発の調査のため、都会人が入り込んで来る。島の神事をつかさどる一家は、一方で近親相姦の一族として島民からさげすまれていた。そして兄妹相姦の果てに悲劇が待ち受けて……。原始的な性により、男を虜にする女の性の強烈さを沖山秀子が好演。

  • 天草四郎時貞

    制作年:

    松竹を退社した大島渚監督が東映で作った初の時代劇。1637年に天草と島原のキリスト教徒が起こした島原の乱と、そのリーダー天草四郎の人間像を暗く重いトーンの中に描く。1960年安保闘争敗北後の民衆の心境を反映しているといわれた。

  • はだかっ子

    制作年:

    母と二人だけの貧しい生活を送りながらも元気に生きていく少年の姿を描いたもの。近藤健の同名児童文学を映画化したもので、脚色は田坂監督の前作「親鸞」に続いて成沢昌茂が担当している。東映が量産体制確立のため設けた第二東映系統が、次第に行き詰まり“ニュー東映”と改称したわずか10ヵ月ほどの間に作られた作品。

  • 暗黒街最後の日

    制作年:

    関西犯罪シンジケートのボスが設立した企業の利権をめぐり、ボスの弟分、関西犯罪シンジケートが激烈なギャング戦争を展開。これを鎮圧するため、密令を受けた敏腕警部補がシンジケートに潜入する。鶴田浩二をはじめ、オールスターをそろえたキャスティングが見もの。

  • 狼と豚と人間

    制作年:

    スラム街で育った三兄弟は生き方や考え方がそれぞれ違い、互いに敵視し合っている。長男“豚”は老母の金を奪ってヤクザの幹部になっている。次男“狼”は金を信じて人間を信じない一匹狼でヒモ稼業。三男“人間”は母親の死を見看ったあと、チンピラ・グループを結成。この3人が麻薬資金をめぐり、血で血を洗う戦いを繰り広げる。深作監督の演出は下層のアウトローの暴力の噴出をダイナミックに活写している。万力に手の甲を挟み込み拷問を加える描写はバイオレンスに満ちて、あとの「仁義なき戦い」シリーズなどの実録ヤクザ映画を先取りしたような迫力がある。

  • 本日休診

    制作年:

    本日休診の札を掛け、のんびりと昼寝しようと思った八春先生。ところが勇作の戦争後遺症による発作が出て、兵隊ごっこに付き合わされたり、飲み屋の女が流産したので駆け込んできたり、といった具合に問題が次々に起こり、テンヤワンヤとなる群像喜劇。

  • 藍より青く

    制作年:

    第二次大戦も敗色が濃厚になってきた昭和19年の九州・天草。周一青年には、結婚を約束し合った真紀という女性がいた。しかし彼は徴兵検査に甲種合格してしまう……。短い青春を精いっぱい生きる男女の姿が、天草の美しい自然を背景に描き出された佳編。山田太一原作のNHKテレビ小説を映画化したもの。

  • 命美わし

    制作年:

    新聞記者・伊村は、自宅の近くの堀で身投げしようとした娘・房江を救う。訳を聞けば、彼女は市議会議長、梅沢の息子に身重のまま捨てられたという。伊村は事件を新聞に発表して世論に訴えるが、梅沢の流言によって逆に苦境に追い込まれる……。小津作品でおなじみの笠智衆が主演した社会派風のメロドラマ。

  • 夜の鼓

    制作年:

    近松門左衛門の姦通もの3作の内の一つ『堀川波の鼓』を翻案した、今井正監督初の時代劇。長年の江戸勤務を終えて帰宅した武士が知る妻の不義密通を推理劇的構成で描く。現在と過去を自在に交錯させる手法には橋本忍の本領が発揮されている。

  • セーラー服と機関銃

    制作年:

    「翔んだカップル」で鮮烈なデビューを果たした相米慎二監督が、再び薬師丸ひろ子と組んで撮り上げた奇妙で痛快な一編。ひょんなことからヤクザの一家の組長にさせられてしまった高校生の女の子が、おっかなびっくり、そして少しずつ組長になりきっていくのだが……。幼さが消えて、次第に女っぽくなってきた薬師丸ひろ子の人気で映画は大ヒット。彼女がマシンガン片手に相手の暴力団の事務所に乗り込んで、弾丸の雨をまき散らし、うっとりした表情でつぶやく“カイカン……”という言葉が流行した。翌年の1982年には131分の完璧版が公開された。

  • 悪の報酬

    制作年:

  • あした来る人

    制作年:

    月丘夢路と新珠三千代が美しさを競う井上靖原作による川島雄三作品。すれ違う男と女の姿を独自のタッチで描く。大貫克平と、八千代の仲は冷えきっていた。ささいなケンカから八千代が実家に帰ったあと、克平は友人とカラコルム山脈征服の計画を実行しようとしていた。助監督はチーフを今村昌平が、セカンドを浦山桐郎が務めている。

  • 美徳のよろめき

    制作年:

    三島由紀夫による同名の原作をもとに、名シナリオライター・新藤兼人が脚色して映画化された作品。名門の家に育ち、親の決めた相手と結婚して子供をもうけた節子は、やがて夫に内密で禁じられた交際を始めるのだが……。

  • 死の十字路

    制作年:

    江戸川乱歩の原作を井上梅次監督が映画化したミステリー映画。主人公の社長は愛人と密会中に突然現れた妻を発作的に殺してしまい、死体を捨てようとするが、十字路で停車中に別の死体が車に転がり込む。二転三転するストーリーを井上梅次が鮮やかに処理した佳作。

  • 鷲と鷹〈1957年〉

    制作年:

    井上梅次が石原裕次郎と三國連太郎の初顔合わせで監督した海洋アクションの力作。貨物船“海洋丸”に、船長を父の仇と狙う若者と、保険金目当ての偽装沈没計画をかぎつけた刑事が、ともに水夫に化けて乗り込んでくる。二人は反目しあいながらも最後は協力して危機を乗り越える。井上梅次監督がボクシング映画の秀作「勝利者」に続いて演出した石原裕次郎主演作である。井上監督は裕次郎と二人の女の三角関係、三國連太郎との重量感あふれる殴り合い、そしてクライマックスのロケ、セットを巧みに併用した大暴風雨シーンと盛りだくさんの内容で、一級の娯楽作品に仕上げた。特に当時、東洋一の設備を誇った新設ステージにおける日活特撮陣入魂のスペクタクル・シーンは迫力十分で、この後、日活でこの種の大規模な海洋アクション映画が作られなかったのは惜しまれる。裕次郎は名優・三國を相手に堂々たる主演ぶりを見せ、「俺は待ってるぜ」を経て井上監督による「嵐を呼ぶ男」のドラマー役で国民的大スターに成長する。

  • 地獄の用心棒

    制作年:

  • 野性の証明

    野性の証明

    制作年:

    東北山中の山村で、村人のほとんどが殺されるという大量虐殺事件が発生する。頼子という少女が一人生き残るが、頼子は“青い服を着た男”ということ以外いっさいの記憶を失っていた。当時山中で単独踏破訓練をしていた自衛隊員・味沢は頼子を養子として引きとり、退役して静かに暮らしていた。が、ある事故がもとで暗い過去が再び二人にしのびよってくる。予知能力のある神秘的な少女・頼子を当時新人の薬師丸ひろ子が演じ、のちに大人気アイドルとなるきっかけとなった。大量殺人事件をめぐるナゾ、もの言わぬ頼子のいちずに思いつめた表情、そして凄絶なラストまで、息をつかせぬ演出で飽きさせない好編。

  • 飢餓海峡

    飢餓海峡

    制作年:

    青函連絡船・洞爺丸が台風のため、転覆し、多くの犠牲者を出した実話に基づいて書かれた水上勉の小説を映画化。見事なスリラー形式の運命劇として内田吐夢の代表作となった。“日本人全体を覆う飢餓状況を象徴する”ため、内田監督は特殊な映像処理を試み、主人公たちの心理の陰影をうまく描写。また、推理として現れるシーンでもレリーフの効果を出すなど、苦労のあとが見られる。まだ戦後の混乱冷めやらぬ頃、台風が津軽海峡を襲い、青函連絡船が沈没。だが収容した死体は乗客名簿より2名多かった。転覆事故のどさくさにまぎれた殺人事件の犯人を、老刑事・弓坂は10年に渡って追い続けていた……。“偶然”にほんろうされる人間の数奇な運命を、主人公の心の中に潜む善と悪を通して描く。当時、フィルム・カット事件から、内田監督が東映を退社したいわくつきの作品でもある。

  • 飼育〈1961年〉

    制作年:

    松竹を退社した大島渚がパレス・フィルムというプロダクションで監督した、大江健三郎の同名小説の映画化。大戦中、米国の爆撃機が山中に墜落、脱出した黒人兵が猟の罠にかかり村人に捕らえられるが、村には疎開者が多くトラブルが絶えない。そこで地主はトラブルの原因は黒人兵にありと断定し、彼を殺してしまう……。原作では子供たちの視点が中心だったが、映画では戦争末期の閉鎖的な社会に生きる大人たちを見据えている。のちの大島作品に通じる日本の共同体の支配者のエゴや戦争責任が描かれる。黒人兵を土葬するラスト近く、カメラが地中から土をかける村人たちのたくさんの手を見上げているのが印象的。映像作家・松本俊夫、脚本家・石堂淑朗、写真家・東松照明の3人が脚本協力している。

  • にっぽん泥棒物語

    制作年:

    土蔵破りに入ろうとして不気味な集団を目撃する男。その直後に列車転覆事故が勃発する。21世紀になっても謎とされている松川事件を思わせるような犯罪を、うまく絡ませた恐ろしくも楽しい喜劇。刑事役の伊藤雄之助のとぼけた味わいと、三國連太郎の純情素朴な心情が笑いを増幅させる。

  • 座頭市牢破り

    制作年:

    座頭市はヤクザ同士の喧嘩で、朝五郎という百姓に味方する親分の人柄に惚れるが、数ヵ月後に再会した朝五郎は百姓たちを苦しめる悪徳ヤクザになっていた……。三國連太郎が屈折したヤクザの親分役を巧演する。「戦争と人間」(1970~73)、「不毛地帯」(1976)などで知られる巨匠・山本薩夫が演出にあたった一編。

  • 怪談〈1965年〉

    怪談〈1965年〉

    制作年:

    日本に帰化したイギリスの文学者・小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが書いた有名な日本怪談の連作の中から、4編を選んで映画化したオムニバス作品。恐怖よりも、この世のものならぬ耽美的な美しさを描くことに主眼が置かれ、実に美しい幻想的な作品に仕上がっている。「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」の4話構成で、それぞれにオールスター・キャストが配されている。もと飛行機の格納庫だったという巨大な建物の中にセットを組み、人工の美を追求しているが、特に「雪女」で、ダリの絵を彷彿させる巨大な目が夜空に浮かんで見えるシーンなどは妖しいまでの美しさを出すことに成功している。

  • 戦争と人間・第2部・愛と悲しみの山河

    戦争と人間・第2部・愛と悲しみの山河

    制作年:

    軍部が権力を強めるなか、伍代産業は積極的に満州に進出する。そんな時期、俊介と人妻・狩野温子の激しい恋は悲劇的な別離に終った。標耕平は、俊介の妹・順子の愛を感じながらも、反戦運動に身を投じる。大陸では、日本軍が盧溝橋で攻撃の火蓋を切った。ビデオは前篇と後篇がある。

  • アッシイたちの街

    アッシイたちの街

    制作年:

    1970年代後半からの自動車・家電などの華やかな輸出ブームの影で、京浜工業地帯で働く若者達の姿をダイナミックに描いた、巨匠・山本薩夫監督の青春群像劇。“アッシイ”とは、パックに入った組立部品のことで、ここではアッシイを下請けしながら生活している一家の物語を主軸にして、ドラマが繰り広げられていく。

  • 戦争と人間・第1部・運命の序曲

    戦争と人間・第1部・運命の序曲

    制作年:

    財閥総帥の弟・伍代喬介は満州・関東軍の強硬派と結託し、利権を求めて画策していた。次男・俊介は、親友の標耕平や画家の灰山の影響で伍代家には批判的になっていく。長女・由紀子は柘植中尉との愛にすべてを賭ける。やがて、満州事変から上海事変へと戦火は拡大していった……。五味川純平の小説の映画化で、日本財閥と関東軍の謀略を、オールスター・キャストで描き上げた力作。ビデオは前篇と後篇がある。

  • 金環蝕〈1975年〉

    金環蝕〈1975年〉

    制作年:

    九頭竜川ダム建設をめぐる政財界の黒い霧と、総裁の座を争って血みどろの戦いを演じる政治家たちを描いた、石川達三の同名小説が原作の社会派タッチの大型ドラマ。国会の議事録から綿密に構成したという原作のエネルギーを山本薩夫が見事に爆発させる。

  • 荷車の歌

    制作年:

    全国に広がる農業共同組合の婦人部が手をつなぎ、一人10円のカンパで3200万円を集め製作された山本薩夫監督の力作。広島県の山村の貧農の娘として生まれた主人公が結婚し姑にいじめられ、夫に裏切られながらも苦労に耐えて生き抜いていく姿を描く。こういう役をやらせたら他の追随を許さない望月優子の力演が印象に残る。

  • ひかりごけ

    ひかりごけ

    制作年:

    昭和18年の冬、北海道で4人を乗せた船が座礁し、船長一人が生還した。しかし船長には、残りの3人の死体の肉を食べて生き延びたのではないかと疑惑がかかる。果して極限状況下で4人に一体何があったのか。人間の生と存在に鋭く問いかけた力作。

  • 復讐するは我にあり

    復讐するは我にあり

    制作年:

    直木賞を受賞した佐木隆三のノンフィクション小説を原作として、「神々の深き欲望」以来10年ぶりに今村昌平が手掛けたドラマ。原作が話題の作品だけに何度も映画化の話がもち上がり、黒木和雄はじめ何人もの監督が立候補。映画化権を射止めた今村昌平が満を持して演出し、高い評価を得た。5人を殺害したあと全国を逃走した男とその父の相剋を通して、人間の原罪と救済を問う物語で、犯罪心理がカミュの「異邦人」のような不条理なものとして描かれている。検閲によってカットされたシーンが多く、難解な印象を与えるが、ダイナミックな画面と緒形、三國のパワフルな共演は圧倒的。父子対面シーンは鬼気迫る演技。

  • 戒厳令〈1973年〉

    戒厳令〈1973年〉

    制作年:

    昭和11年2月26日に青年将校たちが、武装決起してクーデターを起こしたいわゆる“二・二六事件”において施行された戒厳令を背景にして、その事件の陰の指導者として処刑された北一輝の思想と生き様を、別役実の脚本を得た吉田喜重監督が独自の硬質な演出で描き出した問題作。『日本改造法案』を著した北一輝は、多くの若者に影響を与え、自らの思想を実行に移す機会をうかがっていた。五・一五のクーデターに失敗後、血気にはやる青年将校たちは時期を待ちきれず一輝の態度に煮えきらないものを感じる。自分の意に反し、その思想が予想外にふくらんでいくのに戸惑う一輝。そして雪降る2月26日が来て……。

  • 人間の約束

    人間の約束

    制作年:

    佐江衆一原作の『老熟家族』をもとに、吉田喜重が「BIG1物語・王貞治」以来8年ぶりにメガホンを執った骨太社会派人間ドラマ。東京の新興住宅地で寝たきりの老母・タツが死ぬが、他殺の形跡が発見される。タツの夫・亮作は自分が絞殺したと自首するが、彼は取調室で失禁するほどボケていた……。吉田喜重監督は、当時ちょっとしたブームになっていたボケ老人の問題を決してちゃかすことなく真摯な態度で見据え、8年間のブランクを感じさせぬ確かな演出をみせた。全編を通じて透明感あふれる水のイメージが描かれ、この暗く重い映画にとって、一種の清涼剤的な役割を果たしている。外光の射し込む日本家屋の空間を生かした、撮影の成果も特筆に値する。DVDは「吉田喜重全集[86-03]炎を映す水」に収録。

  • 脅迫〈おどし〉

    制作年:

    一流サラリーマン・三沢の家に、世界的なガンの権威である坂田博士の孫を誘拐した川西とサブが逃げ込んできた。彼らに身代金の受け取りを命じられた三沢は、恐怖心に身をすくめるが、やがて妻と子を守る使命感に目覚めていく……。深作欣二と宮川一郎のオリジナル脚本を、深作が監督したサスペンス・ドラマ。

  • 越後つついし親不知

    越後つついし親不知

    制作年:

    原作は『雁の寺』以降発表される作品が次々に映画化された水上勉の同名の小説で、監督の今井は持ち前のリアリズムで名をなしたわけだが、ここではむしろロマンティックに題材を扱っている。一見すると二人の男の確執の物語のようだが、その実、おしんという女の幸少ない人生が情感たっぷりに描かれた。冬の間、主人公が伏見の造酒屋へ出かせぎで働きに出ている時に同郷者の仲間に妻を犯され、その結果、妻が身ごもってしまうところから起こる悲劇を、神々しいばかりに美しい佐久間良子、お人好しの小沢昭一、憎々しい三國連太郎らが見事に演じきる力作である。

  • 黒木太郎の愛と冒険

    制作年:

    気弱なくせに冒険好きでおせっかいな42歳の映画スタントマン、黒木太郎を主人公に、東京の片隅に生きる庶民群像の姿を力強く描いた秀作。都会の裏のゴミゴミした風景、風物のシーンにリアリティーがあり、極貧の夫婦の岡本喜八、杉本美樹が印象的。

  • 未完の対局

    制作年:

    1924~56年までの日本と中国の歴史的な出来事を背景に、中国の囲碁の名人の息子で日本へ連れ帰られた阿明と、日本の名人の娘・巴の悲恋を描く。軍部による中国侵略の卑劣さ、中国人を蔑視した日本人の愚かさなど、日本の浅ましさを全面的に展開して見せる。

  • 今日もまたかくてありなん

    制作年:

    湘南の海の近くに家を建てたサラリーマンが、借金返済のため会社の部長にその家を貸す。サラリーマンの妻と子供は軽井沢の実家に帰るが、そこではヤクザが暴力事件を起こしていて……。歌舞伎役者・中村勘三郎が現代劇に出演した作品で、ヤクザと対決する男を熱演している。

  • 釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!

    制作年:

    【お遍路をネタに壮大な笑い? 新展開を見せる人気シリーズ】 気鋭、朝原雄三監督がメガホンをとり、ぐっとエンタテインメント性が増したおなじみの人気シリーズ通算第16作目。今回は、スーさんがリフレッシュ休暇でお遍路巡りをすることを思い立ったことから、ハマちゃんもそれに便乗。不思議なスケール感に満ちた一大騒動が繰り広げられる。朝原の『サラリーマン専科』で快演した三宅裕司も出演。

  • さらばラバウル

    制作年:

    本多猪四郎の、「ゴジラ」の前作にあたる戦争メロドラマで、当時流行した戦争歌謡、『ラバウル小唄』に絡めた企画。太平洋戦争末期、ラバウル駐在の航空隊で鬼隊長と呼ばれた若林大尉を中心に、彼と看護婦すみ子のロマンスなどを織り込んで、敗色濃い戦地の悲惨さを描いている。特殊技術は、円谷英二。

  • 愛欲

    制作年:

    麻井食品の宣伝課長・江崎は銀座の高級バーのマダム奈津子を愛していたが、京都に出張した時に知り合った未亡人の由喜と、にわかに相愛の仲となる。仕事と愛に悩み、江崎は行きづまるが……。タイプの違う女を演じる佐久間良子と三田佳子が美しい。二人の美女の間で苦悩する男を三國連太郎が好演。

  • 太平洋の鷲

    制作年:

    本多猪四郎監督が特殊技術監督・円谷英二と組んで作った、戦後初の本格的戦争スペクタクル。のちにこのコンビは、特撮怪獣映画を数多く生み出していく。連合艦隊司令長官・山本五十六の悲劇を中心に、太平洋で空母赤城、加賀などを次々に撃沈され、敗戦の色が濃くなっていく日本軍を描く。

  • わが青春のとき

    制作年:

    第二次大戦下の朝鮮半島の小都市を舞台に、現地人の信望厚い日本人青年医師と、金と権力志向のかたまりのような夫との生活に疲れはてた人妻との悲恋を描いた反戦色濃いメロドラマ。名門大映の破産から3年の歳月を経て新スタートを切った新生大映映画の第1回作品。

  • 螢川

    制作年:

    初恋、ケンカ、友情、そして親友の死。かつては実業家でありながら、落ちぶれて死んでいく父。母の過去、父の先妻との出会い、故郷との別れ。昭和30年代の富山を舞台に、冬から夏にかけて様々な出来事を経験していく少年の姿を描いた作品。芥川賞を受賞した宮本輝の同名小説の映画化である。ラスト、少年は初恋の少女、母、知り合いのおじさんとともに川の上流で数百万匹の螢の群れと遭遇する。このファンタスティックな光景は、彼が今まで通過してきた日常の中の感動と同次元で捉えられ、観る者の心に同一の感動を呼び起こす。また、特撮が

  • 王将〈1962年〉

    制作年:

    伊藤大輔監督による北条秀司の有名戯曲の3度目の映画化。天才棋士・坂田三吉に三國連太郎が扮し、重厚でアクの強い演技を見せる。ワイドスクリーンに描かれる貧しい裏長屋の風景が秀逸。村田英雄の歌った同名主題歌(作詞:西条八十、作曲:船村徹)は大ヒットしてスタンダード化した。

  • 蘇る玉虫厨子

    制作年:

    【飛鳥時代の輝きが、職人たちの手で平成の世に蘇る】 かつては光輝く仏具であった法隆寺の国宝「玉虫厨子」を現代の日本に蘇らせるべく、全国から職人たちが集結した。1400年の時を越えて、国宝の最初の輝きを取り戻そうとする者たちの姿を追うドキュメンタリー。俳優の三國連太郎が自ら取材に同行し、出演・ナレーションを務めている。職人たちの国宝に注ぐ情熱と、確かな匠の技に魅了される作品。

  • 釣りバカ日誌19 ようこそ!鈴木建設御一行様

    制作年:

    【ラストは必ず笑顔になれる人気シリーズ】 映画化20周年を迎える人気シリーズ最新作が登場。初めての社員旅行で大分県に出かけたハマちゃん。早速、釣りをするぞと派遣社員の波子の兄に手配を頼んだところ、思わぬ相談を持ちかけられ……。西田敏行・三國連太郎の名コンビの息のあった掛け合いはもちろん、常盤貴子、竹内力、山本太郎ら豪華なゲスト出演陣の登場も楽しみだ。

  • 北辰斜〈ほくしんななめ〉にさすところ

    制作年:

    【激動の時代を友と生きた男たちの半生】 現在の大学にあたる教育機関、旧制高等学校に集う若者たちの絆を描く群像劇。戦争によって永遠の別れを強いられながらも、友情を築き、若き日々を生きた登場人物たちの姿をじっくりと描く。『大河の一滴』などで知られる神山征二郎の重厚な演出と、三國連太郎、緒形直人、林隆三らベテラン勢の演技により、奥深いドラマに仕上がっている。

  • 釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束

    制作年:

    万年ヒラ社員のお調子者ハマちゃんと、ハマちゃんの釣りの弟子にして社長のスーさんのコンビが、ひと騒動やらかしてくれます!今作はシリーズ開始から20年目にして通算20本目となる記念すべき作品。西田敏行と三國連太郎の黄金コンビの息の合った掛け合いはもちろんのこと、ゲストとして『武士の一分』で映画デビューを果たした壇れいが登場するのも見逃せない。

  • 釣りバカ日誌17 あとは能登なれ ハマとなれ!

    制作年:

    【大人気の人情シリーズで夏を笑い飛ばそう!】 おなじみハマちゃんとスーさんが加賀百万石の石川県を舞台に贈るのは、釣りと人情と縁結び? 日本中から愛される『釣りバカ』も、はや17作目。今回のマドンナ役は石田ゆり子。大泉洋ら個性的な面々と大騒動を繰り広げる。

  • 釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない!?

    制作年:

    【ハマちゃんがリストラ!? 激動の予感漂う最新作】 もはや日本の風物詩といっていい老舗人気シリーズの通算第17作。おなじみ鈴木建設にも、ついにリストラの嵐がやってきた。ハマちゃんは、美人経営コンサルタントのプロジェクトによって、あえなくクビを切られてしまうのか? スーさんの心配をよそに、秋田でリフレッシュ・フィンシング三昧のハマちゃんの“明日“はどっちだ?

  • 妖婆

    制作年:

    元大映社長の永田雅一のプロデューサー復帰第2作。オカルト・ブームに乗って製作された映画だが、むしろ平凡な女性が“妖婆“となっていく様に、女の執念と嫉妬を描き出した。少女から妖婆までを演じた京マチ子の熱演ぶりが話題を呼んだ。

  • 陸軍残虐物語

    制作年:

    佐藤純彌監督の記念すべきデビュー作で、日本の軍隊の矛盾を痛烈に暴いた意欲作。補充兵として召集された犬丸らは、厳しい軍紀の中、鬼軍曹の亀岡らに徹底的にいびられまくり、ついには面会に来た犬丸の妻まで亀岡に犯されてしまう。人間としての忍耐の限界を超えた犬丸は……。西村晃の徹底した悪役ぶりも見ものである。

  • 釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!

    制作年:

    【真夏の富山湾をお騒がせ! 人気喜劇のシリーズ最新作】 夏恒例の人気喜劇シリーズの新作。富山湾を舞台に万年ヒラ社員の浜ちゃんと社長、スーさんの釣りバカ・コンビが騒動を繰り広げる。ヒロイン、鈴木京香のコメディエンヌぶりも見逃せない。

  • 大河の一滴

    制作年:

    【自分らしく生きるとは?骨太ヒロインの前進人生自分らしく生きるとは?骨太ヒロインの前進人生】 同名ベストセラーを原作者、五木寛之の原案を基に新藤兼人がシナリオ化。周囲の人々の“死“をバネに、自身の恋に後悔なきようチャレンジするヒロインのポジティブな生き様を綴る。同名ベストセラーを原作者、五木寛之の原案を基に新藤兼人がシナリオ化。周囲の人々の“死“をバネに、自身の恋に後悔なきようチャレンジするヒロインのポジティブな生き様を綴る。

  • お祭り半次郎

    制作年:

    港町の祭りに集まる様々な芸人や商人たち、今年はその中に新入りの半次郎がいた。彼は侍の家の出だが、奉納試合で伊太八の眼を潰したことから家を飛び出し、竹刀で自分の頭を叩かせる一文叩きの商売をしていた。ある日、祭りに伊太八が現れ、無抵抗の半次郎を思う存分打ち続けた。人情時代劇作品で、脚本の藤木弓は稲垣監督のペンネームである。

  • 蝦夷館の決闘

    制作年:

    群像劇仕様のアクション時代もの。徳川幕府の崩壊寸前。公儀御用達の漕船問屋・越後屋の命を受け、蝦夷館の当主に拉致されているロシアの伯爵令嬢・ワルサを救出しようとする江戸三界を食いつめた8人の男たち。彼らとロシア軍、幕府軍が絡んで凄絶な戦いが始まる。

  • 釣りバカ日誌イレブン

    制作年:

    【お待たせのシリーズ最新作南国、沖縄で大騒動が!?】 浜ちゃん&スーさんの釣りバカ・コンビの掛け合いも楽しい、人気喜劇シリーズの最新作。釣りのメッカ、沖縄を舞台に、羽を伸ばしすぎた(?)迷コンビの騒動劇が展開する。

  • 釣りバカ日誌4

    制作年:

    “釣りバカ“コンビ、浜崎伝助ことハマちゃんと彼の会社の社長・鈴木一之助ことスーさんの珍騒動を描いたシリーズ第4作。今回はスーさんの甥・和彦が登場、ハマちゃんのいる営業3課へ配属されるところから始まる。すっかり意気投合した二人を心配するスーさん。そんなある日、和彦がハマちゃんの親友の妹・町子に一目惚れしてしまい……。

  • 虹の岬

    制作年:

    【三國連太郎を相手役に原田美枝子が不倫愛を熱演】 「愛を乞うひと」でアカデミー主演女優賞に輝いた原田美枝子が、今度は不倫愛に身を焦がす人妻の魂を体現。昭和初期、高名な歌人の愛を受け入れた実在の女性の心模様を描いていく。

  • 生きたい

    制作年:

    【娘に捨てられたくない!ある老人の深まる苦悩】 老後の人生という現代社会の重要テーマを“姥捨て伝説“になぞらえて描く人間ドラマ。「午後の遺言状」の名匠、新藤兼人が、ブラックな笑いを盛り込んだ鬼気迫る演出を見せる。

  • 花のお江戸の釣りバカ日誌

    制作年:

    【時代をさかのぼっても釣りバカ・コンビは不変!】 西田敏行と三國連太郎のコミカルな掛け合いも楽しい、ヒット喜劇シリーズのスペシャル版。江戸時代に舞台を変え、彼ら扮する釣りバカ・コンビの騒動をにぎやかに描き出す。

  • 釣りバカ日誌10

    制作年:

    【生誕10周年記念作品は、スーさんの“再就職“珍騒動】 ハマちゃん&スーさんの“釣りバカ“コンビによるヒット・シリーズ第11作。社長を辞めたスーさんの再就職を描く。ゲストに金子賢と宝生舞というフレッシュなふたりが出演。

  • 稲妻草紙

    制作年:

    船来源三郎は、持って生まれた一本気から、横暴な家老を殴って脱藩する。藩から上意討ちの命を受けた有馬又十郎は、源三郎のあとを追うが、その人柄に惚れ命令書を破り捨てて、いずこかへ去っていく。なお、題名の由来は、稲垣監督と妻三郎から一文字ずつを採ったという。

  • 釣りバカ日誌9

    制作年:

    【マジメ男の恋を応援ハマちゃんのラブラブ指南】 釣りファンの枠を超えて、国民的喜劇となりつつある大ヒット・シリーズの最新作。おなじみの釣りバカ・コンビ、ハマちゃん&スーさんの、仕事と恋の大騒動が軽快に描かれる。

  • 釣りバカ日誌3

    制作年:

    人気も定着した、釣りバカ・浜崎伝助と彼の会社の社長・鈴木一之助コンビの3作目。TVのCMに出演した浜崎夫婦。しかし、できたフィルムには奥さんと子供だけが写っていてハマちゃんはむくれる。気晴らしに伊豆・星の浦に旅行したハマちゃんにスーさんが道連れに。そこでスーさんは、かつて愛した女の娘・雪子と出会うが……。マドンナ役は五月みどり。

  • きみが輝くとき

    制作年:

    先天性四肢障害で生まれつき左腕のない実在の少年をモデルに、その周辺に様々なエピソードを配して本人が主演したサッカー少年物語。手を使わなくてもいいからと始めたサッカーで、少年が全国大会で優勝するまでを、自然な動きで捉えた感動作。

  • ミスター・ミセス ミス・ロンリー

    制作年:

    ある男が、電柱に手錠でくくられた女をひろい、二人の奇妙な同居生活が始まる。その二人と謎の男・三崎が、15億円を手に入れる計画を練るが……。主演の原田美枝子が、いつも鼻をグスグスいわせている女を熱演、自らも製作に乗り出した意欲作。脚本の刹那は、彼女のペンネーム。

  • 豪姫

    制作年:

    古田織部は、秀吉によって死罪となった利休の代わりに茶事を任されることになる。秀吉の養女・豪姫と下人ウスは追われ、豪姫は豊臣が徳川に敗れたことにより生家預かりの身となった。そして時が流れた。ウスはもう40を過ぎてはいるが、まだ美しさを残した豪姫に再会する。また、織部は徳川家の茶の指南役になっていたが、彼と家康との関係は、利休が死罪になる直前の秀吉との関係と酷似していた。そんな頃、豪姫は利休の命日に織部を招いて茶会を開くが……。勅使河原監督の前作「利休」の姉妹編とも言える力作で、宮沢りえの老け役も話題になった。

  • 親鸞・白い道

    制作年:

    過激な言動ゆえに流罪となって都を追われた親鸞が、釈放後に新天地を求めて旅立っていく姿を壮大なスケールで描いた作品。三國自身が構想に15年かかったという書き下ろし小説を映画化、親鸞役はオーディションで選ばれた新人・森山潤久を起用した。

  • 約束〈1972年〉

    制作年:

    深く愛し合いながらもすれ違ってしまう……そんな人生のいたずらを、映像派・斎藤耕一が美しい雪景色を背景に哀感を込めて描いたラブ・ロマンスの傑作。主演はショーケンこと萩原健一。日本海を北上する列車の中で向かい合わせの座席になった男と女。ささいなきっかけから、二人は親しくなっていく。列車から降りても後をついてきた男の真剣さに打たれ、東京へ向かう上り列車の中で身の上を告白する女。受刑囚で仮出所中の身であること、明朝8時までに刑務所に戻らなければいけないことを告白した女は、男と再会を固く誓い合う。2年後、約束の公園で男を待つ女。だが、男は女と別れた直後、強盗犯として逮捕されていた。

  • 釣りバカ日誌2

    制作年:

    同名人気マンガの映画化第2作。鈴木建設の社長・鈴木一之助は、役員たちの態度に腹を立て姿をくらましてしまう。スーさんとは社員、社長の仲を越え、釣りで結ばれたハマちゃんは、スーさんを捜して釣りの名所・伊良湖岬へ。そこで彼は、弥生という美女に出会う……。

  • メス

    制作年:

    打算的な結婚のために、帝王切開の手術を装って妻を殺害し、医学連盟理事長に治まっている医師・菊川。その時生まれた息子・式根は外科医となり、復讐の機会を狙っていた。やがて、菊川病院と式根の勤める葛城病院で患者の怪死事件が起こり始める……。柿沼宏と松森正による劇画をもとに、医学界の暗部を描いた貞永監督得意のサスペンス作品。

  • 釣りバカ日誌

    制作年:

    『ビッグコミック・オリジナル』誌連載の人気釣りマンガの映画化。自分の会社の社長の顔も知らない脳天気なサラリーマン浜崎伝助は、生きる価値のすべてを釣りに注ぎ込んでいた。こんなダメ社員のハマちゃんが、ひょんなことから社長の鈴木一之助に釣りを教え込むことになるのだが……。「植村直己物語」「敦煌」など大作の続いた西田敏行が、持ち前のコミカルな演技を披露している。

  • 真剣勝負

    制作年:

    「飢餓海峡」「血槍富士」などで知られる巨匠・内田吐夢の遺作となった作品。代表作の「宮本武蔵・五部作」のあとに作られた、宮本武蔵・番外編という感じで、武蔵とくさりガマの名手、宍戸梅軒の死闘をたたみかけるようなスピードで描いた作品。もう以前のように大作を撮れなくなった内田吐夢が、低予算ながらもその力を発揮し、一般的なチャンバラ時代劇の枠には収まらないような特異な作品を作り上げ、高い評価を得た。チャンバラそのものよりも戦う男の気迫と哲学を描いた内容で、5部作に展開された武蔵の生きざまが凝縮されたような迫力。

  • 森と湖のまつり

    制作年:

    北海道・阿寒の雄大な自然を背景に、アイヌの風俗をふんだんに取り入れ、アイヌ民族の存亡と愛をめぐるドラマを、内田吐夢が正攻法の演出で描く。任侠映画のスターの座を確立する前の高倉健が、亡びいくアイヌのために闘う主人公を野生味豊かに演じている。

  • 新選組〈1969年〉

    制作年:

    おなじみ新選組の物語を三船敏郎の独立プロ・三船プロが製作し、彼自身が近藤勇を演じたオールスター・キャストの娯楽大作。新選組結成、芹沢鴨暗殺、池田屋斬り込み、鳥羽伏見の戦い、流山の別離、近藤勇の最期など盛りだくさんの見せ場がかけ足で紹介されていく。

  • 野獣都市

    制作年:

    工学部の学生・有間は、銃砲店でアルバイト中に銃と運転の腕前を見込まれて、実業家・石浜の運転手兼用心棒となる。石浜は戦争中に麻薬で荒稼ぎした過去があり、昔の仲間やヤクザに脅迫されていた……。ゴミ埋立地を舞台にした決闘シーンや暗闇でのクライマックスなど、シャープな演出が光るハードボイルド活劇。

  • 制作年:

    巨匠・成瀬巳喜男監督による「めし」「稲妻」に続く3度目の林文学の映画化。短編小説『茶色の目』を原作に、結婚10年になる平凡なサラリーマンの冷えきった夫婦生活を描く。華麗な令嬢役で名高い高峰が醜悪な妻を熱演、それを受ける上原の抑えた演技も見事。

  • マルサの女2

    制作年:

  • 親鸞・白い道

    制作年:

    過激な言動ゆえに流罪となって都を追われた親鸞が、釈放後に新天地を求めて旅立っていく姿を壮大なスケールで描いた作品。三國自身が構想に15年かかったという書き下ろし小説を映画化、親鸞役はオーディションで選ばれた新人・森山潤久を起用した。

  • 親鸞・白い道

    制作年:

    過激な言動ゆえに流罪となって都を追われた親鸞が、釈放後に新天地を求めて旅立っていく姿を壮大なスケールで描いた作品。三國自身が構想に15年かかったという書き下ろし小説を映画化、親鸞役はオーディションで選ばれた新人・森山潤久を起用した。

  • 処刑の島

    制作年:

    篠田正浩監督が松竹を退社後、初めて撮り上げた文芸映画。戦時中、軍によって太平洋の孤島に流され、地獄の責め苦を受けた少年が20年後、ある目的のために島に舞い戻ってきた。しかし、男はかつて自分を虐待した雇い主の娘と恋に落ちる。しかも、その雇い主の正体は、男の父母と兄を殺した犯人だった……。

  • 大病人

    制作年:

    伊丹十三が、死というテーマを見つめた意欲作。映画監督兼俳優の向井は、新作の撮影中に倒れて入院。彼の体はもって1年というガンに冒されていた。そうとは知らぬ向井は、不倫相手の女優と病室で情事を楽しんだり、看護婦をナンパしたりと、妻の万里子や担当医の緒方を困らせる。やがて病状を知った向井は、ショックから自殺を図るが……。これまでの伊丹作品のマニュアル的な要素は稀薄で、彼流のユーモアはそのままに、嫌味のない娯楽作として見事に完結している。主人公が前向きに死を迎えるラストは感動的。SFXを駆使した死後の世界の幻想的な描写も印象深い。DVDは「伊丹十三 DVDコレクション“ガンバルみんな“BOX」に収録。

  • 続・警察日記

    制作年:

    田舎の警察署に勤務する好人物たちが、右往左往するさまをスケッチ風に描いたもの。ヒット作の続編だが、ストーリーは独立している。森繁、東野、杉村などの人気者が抜けた穴を、前作では脇だった伊藤の格上げをはじめ、大坂、安部、林、北林ら通好みのキャスティングで埋めているあたりが憎い。風速50メートルの台風が近づき、磐梯山のふもとの牛方町は大騒ぎ。結婚を明日に控えた娘の鉄道自殺未遂に始まって、ストリッパー上がりの女の無責任な予言騒動、バス会社の女車掌身体検査をめぐる悶着、公金横領犯の出没、もぐり産婆の逆襲など、気の良い警察官たちを悩ます数々の難事件(?)が展開する。

  • 雨のアムステルダム

    制作年:

    小さな商社のヨーロッパ駐在員と、大商社がヨーロッパ上流階級の有力者に人身御供として提供した女の愛を、国際問題を絡ませて描いたサスペンス・ドラマ。アムステルダムを中心としたオランダ各地の美しい風景をバックに、物語は展開する。

  • 襤褸の旗

    制作年:

    病魔に倒れたが見事に克服、再起をかけて自主製作した巨匠・吉村公三郎監督の後期の代表作。明治期に足尾銅山鉱毒事件の闘いに命を賭けた田中正造の凄烈な生涯を描く。純粋でいちずな人間像が監督自身の不屈の決意を示して堂々たる迫力で見せる名編。

  • 異母兄弟

    制作年:

    異常なまでに厳しい軍人はその家に仕えていた大女中を手込めにし、女中は身ごもる。妻に先立たれていた軍人はこの女中を後妻として迎えるが……。軍国主義に歪められた人物の性格を浮き彫りにし、同時に女の一生のドラマとして描ききった、家城巳代治の文芸大作。

  • 座頭市御用旅

    制作年:

    座頭市は旅の空で死んだ母親の子を、父・佐太郎に渡すべく塩原にやって来るが、佐太郎はおらず妹・八重に渡す。そこに札つきのヤクザ・鉄五郎が乗り込んできて八重の身体を狙い、座頭市を亡き者にしようとする……。監督は、「不知火検校」で当時、影の薄い二枚目俳優だった勝新太郎を、人間味あふれる魅力的な俳優として開花させた森一生。

  • はだしのゲン〈1976年〉

    制作年:

    原爆投下前後の広島で、非国民呼ばわりされながらも、力強く生きる少年ゲンの姿を描いた反戦映画。中沢啓治の同名劇画を、独立映画運動の推進者、山田典吾が映画化。主婦層を中心に共感の輪が広がった。

  • 釣りバカ日誌6

    制作年:

    マドンナに久野綾希子、その娘役に喜多嶋舞が扮した第6作。バブル崩壊、妻の海外旅行などで、公私ともにつまらない日々を送るスーさんを励まそうと、ハマちゃんは釜石にアイナメ釣りに行くことを提案。さっそく釜石へ着いた二人だが、スーさんは釣りのほかにも、社長としての講演会が待っていた。ところが、地元の人々はハマちゃんを社長と間違えて……。

  • 釣りバカ日誌7

    制作年:

    前作「釣りバカ日誌スペシャル」の森崎東監督から栗山富夫監督に戻ったシリーズ第8作。出張にかこつけ、福井の海岸で釣りをしていたハマちゃんとスーさんは、知的な風貌の美女・田上彩子と知り合う。誘われるまま二人に加わり、釣りの興奮を味わう彩子。東京に戻って、スーさんは偶然入った歯医者で彩子と再会、ハマちゃんには香港に出張と偽って週末に釣りに行く約束をする。ところが、現場でハマちゃんとバッタリ! 嘘をついていたスーさんが許せないハマちゃんは、絶交宣言。辞表をFAXで送りつける。ハマちゃんの妻・みち子さんを、石田えりに代わって新たに浅田美代子が演じている。

  • 釣りバカ日誌5

    制作年:

    前作で誕生したハマちゃん2世、鯉太郎が新たに加わったシリーズ第5作。待望のベビー鯉太郎もすくすく育ち、そろそろ満1才。みち子さんは目を離すヒマもなく子育てに追われていた。そんな時、ハマちゃんの母・たきが突然上京して来た。おむつをめぐってスーさんと大ゲンカするなど、ハマちゃんの家で元気いっぱいの日々をたきは過ごしていた。ある日、みち子さんは同窓会に出席するために鯉太郎をたきに預けるが……。

  • 善魔

    制作年:

    某ブルジョア・マダムが離婚。それを二人の新聞記者が追いかけていくが……。岸田国士の原作小説を、小津とのコンビで不朽の名作群を生みだした野田高梧が脚色。三國連太郎のデビュー作で、彼の芸名は本作の役名をそのままいただいたもの。

  • 三たびの海峡

    制作年:

    第二次大戦末期から現代までの日本と朝鮮半島を舞台に、最初は強制されて、その後は自分の意思で、両国の間に横たわる海峡を三たび渡った韓国人・河時根(ハー・シグン)の憎しみと愛に彩られた半生を描いた大河ロマン。「月光の夏」「ひめゆりの塔」と、ヒューマニズムあふれる作風が高く評価される神山征二郎が本作でも難しいテーマを見事に演出。キャストは総じて好演だが、とりわけ主人公の妻に扮した南野陽子が、時代の波にほんろうされる女の哀しみを絶妙に表現した。原作は吉川英治文学新人賞を受賞した同名小説。日本映画としては初めての韓国ロケを行った作品。韓国で試写が予定されたが、韓国政府の反対により、中止された。

  • 少年期

    制作年:

    心理学者・波多野勤子と息子との往復書簡をまとめた“カッパブックス“シリーズの同名ベストセラーを映画化した作品。戦時中、自由主義者で読書ばかりしている学者を父に持った少年が、自らが受けた軍国主義教育や周囲の人間の愛国的行動との狭間で悩む姿が描かれている。脚本は本作が2作目の田中澄江。

  • 海の花火

    制作年:

    北九州、呼子港の遠洋漁業組合長・神谷は、不正を犯し組合を赤字化させた二人の船長をクビにして、若くて有能な兄弟を雇う。しかし組合の赤字は回復せず、しかもクビにした二人は、彼らに次々と嫌がらせを仕掛けてきた。木下惠介監督が海に生きる男たちの誇りを問うヒューマン・ドラマ。

  • 切腹

    制作年:

    武家社会の非人間性、権力者の体面を取りつくろう偽善を“切腹”という形で鮮烈に描いた作品。小林正樹監督にとっては初の時代劇である。彦根藩邸で津雲半四郎と名乗る男が、生活に困窮し、いっそ武士らしく切腹して果てたいので玄関先を借りたいと申し出る。どこの武家屋敷でも玄関先を血で汚されてはかなわぬと、いくばくかの金を与えて追い返す。つまりこれは当節流行のたかりであった。井伊家の家老はこれを聞くと、しばらく前に同じような申し手をした若い武士のことを思い出し、半四郎に話して聞かせる……。物語はふんだんに回想形式を取り入れ、半四郎の真の目的を明らかにしていく。

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