東山紀之、『必殺仕事人』シリーズを卒業する遠藤憲一に「また出ちゃいなよ(笑)」
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■東山紀之(渡辺小五郎役)
あけましておめでとうございます。今回の『必殺』は僕がやらせていただいて15周年目となる記念の作品です。この撮影をもって遠藤憲一さんが卒業ということで寂しい思いはありましたが、次に進むためにも遠藤さんの思いを引き継ぎつつ今回の作品に臨みました。
――“必殺シリーズ”50周年、さらに東山さんも15周年ということですが、長年同じ役を演じ続けることへの思いや、長きにわたって愛され続ける“必殺”の魅力についてお聞かせください。
必殺シリーズがはじまって50周年、僕らがやらせていただいて15周年ですが、先輩たちが培ってきたものを守ってきた…そういうことが積み重なって愛されているのかなと思います。ちなみに、昔、藤田まことさんに「長くやる秘訣は何ですか?」とうかがったときに「ギャラを上げないこと」とおっしゃっていて、プロデューサーが「嘘つけ!」と言っていたことが思い出として残っています(笑)。
――本作で卒業なさる遠藤憲一さんとの7年間の思い出は?
遠藤さんがおっしゃるとおり、本当に意外な終わり方をしています。その最後のシーンの撮影のとき、遠藤さんから「ヒガシくん、こうでいいかな? こっちかな?」と聞かれたんですが、差がわからなかったんですね(笑)。「どっちでもいいんだけど(笑)」という感じでしたが、終わり方としては意外性があるので、そのあたりも視聴者のみなさんに喜んでいただけるのではと思います。シレッと出てきてもみんな気がつかないんじゃないかな! だから遠藤さん、また出ちゃいなよ(笑)!
遠藤さんは家庭内の話をできる唯一の方なんですね。いろんなエピソードを遠藤さんに話をして笑ってもらうのがルーティンだったので、そのルーティンが崩れることには寂しさがありますね。
ちなみに、遠藤さんはいまだに僕の役名を知らないんですよ! 最近まで“中村主水”だと思っていたんです。渡辺小五郎ですからね…ちゃんと覚えてから出直してきてください(笑)。
――新年を迎え、改めて今年の抱負や挑戦してみたいことがあれば教えてください。
とにかく遠藤さんが元気でありますようにと祈りました。お忙しいですから、体調も含めてきちっと神様に見ていてほしいなと思ってお祈りさせていただきました。もちろん、“必殺”復活の祈りも含めて…。
僕自身もやらなくてはいけないことが重なっていますので、とにかく元気でいるのが大前提。真面目な話、ちゃんとお祈りさせていただきました。
――本作は“必殺シリーズ50周年”、東山さん主演の『必殺仕事人』が15周年と、大きな節目を迎える作品ですが、皆さんがこれまでに迎えた大きな節目はどのタイミングでしたか?
僕は19歳でデビューしたのがいちばんの節目ですね。あのころから、やっぱり仕事は責任を持ってやらなくてはいけないなという思いが強くなった気がします。
――ずばり、“必殺”はどんな存在ですか?
すでにチームとして出来上がっているので、僕にとっては“ふるさと”みたいな感じですね。やはり年明けはこの作品でスタートしますし、今は時代劇がほとんどなくなっていますので、この作品を続けていることで先輩たちからも喜びの声をいただいています。毎年、夏は『刑事7人』で北大路欣也さんとご一緒するのですが、いつも「とにかく続けてほしい」と言ってくださるので、そういう意味でも責任があるなと思っています。