『王様に捧ぐ薬指』山田涼介&長尾謙杜の演技がすごい 葛藤や心の揺れを見事に表現
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これはおそらく、2人を別れさせたい静(松嶋菜々子)の企みによるもの。序盤はいい母親に見えなくもなかった静だが、だんだんと闇の部分が浮き彫りになってきた。
恋の邪魔をするために母親が巨大な権力を行使する…というのは、シンデレラストーリーの王道パターン。静も例外ではなく、東郷をおどして2人の仲をどうにか切り裂こうとする。
第10話で一番苦しかったのが、綾華を拒否する東郷の表情だ。本当は大好きなのに、大好きだという気持ちがバレてはいけない。一緒にいたいけれど、自分といると彼女は不幸になってしまう。そんな葛藤が伝わってくる山田涼介の切ない表情に、心をグッとつかまれた。
また、別れを選んだ東郷に対して、「姉ちゃんのこと幸せにするんじゃねぇのかよ!」と涙ながらに感情をぶつける姉思いな弟・陸。このシーンの長尾謙杜の演技には、「陸くんの繊細な揺らぎが伝わってきて苦しかった」「主演じゃないけどなんか爪痕残したMVPは長尾くんだと思う」「本当に表情の演技が上手い」など称賛の声が上がっていた。
陸の思いもむなしく、別れることになってしまった綾華と東郷。しかも、10ヵ月の時を経て、綾華は何やら神山絢斗(坂東龍汰)といい雰囲気に。東郷に至っては、婚約者までできている。次週の最終話で、よりを戻すことはできるのだろうか。最低だった2人がつかみとる最高の恋を、最後まで見守っていきたいと思う。