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「今は文化革命の時期」イ・ビョンホンが憂う劇場の危機と、それでも信じる映画の力

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■映像革命の光と影、映画人としての矜持

 世界的なパンデミックを経て、映像作品を取り巻く環境は激変した。配信サービスの台頭により、視聴形態は多様化し、国境の壁はかつてないほど低くなった。しかし、どんなに時代が変わろうとも、イ・ビョンホンという俳優が作品を選ぶ基準、その根幹にある哲学が揺らぐことはない。

 「環境が変わったからといって、作品を選ぶ基準に変わりはありません。ただ、映画を観る方法や視点は劇的に変化しました。これは『文化革命』と言えるほどの転換期でしょう。ストリーミングを通じて、国や言語を超えてコンテンツが共有される日常が定着しました。普遍的な共感を得られる作品なら、世界中で愛される時代になったのです」。


 ストリーミングの普及は、韓国コンテンツを瞬く間に世界レベルへと押し上げた。言語の壁を超え、普遍的な物語であれば世界中で愛される時代。しかしその光の裏側で、ビョンホンが愛し、育ってきた「劇場」という空間が直面している現実に、彼は複雑な眼差しを向ける。

 「皮肉なことに、ストリーミングのおかげで韓国コンテンツは世界的な地位を築きましたが、一方で映画界、特に劇場はかつてない苦境に立たされています。最悪の時期と言っても過言ではないでしょう。映画人として、この現状には複雑な思いを抱かずにはいられません」。

 世界的な成功と、映画館の危機。このアンビバレントな状況下にあっても、ビョンホンは映画の力を信じ続けている。最後に彼が日本のファンへ送った言葉には、自身のフィルモグラフィーの中でも格別な位置を占める本作への、並々ならぬ自信と愛情が滲んでいた。


 「私のこれまでの作品の中でも、これほど強く観客と感性を共有したいと願った作品は指折り数えるほどです。それほど私にとって愛情深い作品になりました。皆さんもきっと楽しみながら、期待以上の何かを感じ取っていただけると確信しています。ぜひ多くの関心を持っていただきたいですね」。

 インタビュー中、ビョンホンは一語一語を噛み締めるように語った。その姿は、役柄の狂気とは対照的に、映画という芸術への深い愛情と敬意に満ちていた。パンデミックを経てなお輝きを増すビョンホンの演技は“劇場”という空間でじっくりと鑑賞したい。(取材・文:磯部正和 写真:上野留加)

 映画『しあわせな選択』は、全国公開中。

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