見上愛&上坂樹里、「看護」という使命への尊敬がさらに深まった<新・朝ドラ『風、薫る』インタビュー>
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――先日の試写会で「自分自身でいるよりも役としている時間の方が長い」とお話されていたのが印象的でした。ひとりの人物の人生を長い時間かけて演じることについて、どのように感じていますか?
見上:大河ドラマ『光る君へ』(2024年)で演じた藤原彰子が、登場当時11歳でした。その時の私は23歳で(笑)。登場時に11歳だった彰子が成長し、子供を産んで、母になる姿を演じた時に、ひとりの人生を長く演じる難しさを体感しました。その成長過程を順番に撮っていけないこともあるので、その中で演じる人物を組み立てていくのはとても難しかったです。
今作では、まだ大きな年齢の変化がある部分は演じていないのですが、人はすぐに大きく成長することはないと思っています。出会いや出来事を積み重ねて新しい価値観を身につけていくと思うので、それに伴う成長や変化を、自然の流れに沿った形で見せていけたらいいなと。その部分は特に意識して、悩みながら撮影しています。
見上愛
上坂:私はこんな長い期間をかけて同じ役を演じるのは初めてで、ずっと悩み続けています。先日の撮影で「時間が経っているから、直美はこれくらいになっているかな?」と思って演じた部分が、監督や所作の先生に「あまりにも肝が座りすぎているから、押さえて」と言われて(笑)。そのバランスがとても難しくて、改めて第一週の台本を読んで初心に戻ってみたり。その初心を大事にしながら、今後も丁寧に演じていきたいと思っています。
――脚本の吉澤智子さんは「バディものをやりたかった」と話していますが、見上さんと上坂さんから見て、りんと直美はどんなバディだと感じていますか?
見上:りんと直美はよくバディになれたなと思うくらい、何もかもが違っていて。生まれや育ちでいろんなことが決まってしまった時代だからこそ、お互いの環境・価値観を知らないので、「自分こそが正しい」と思って最初はぶつかり合うことが多いんです。
そのぶつかり合いの中で、お互いが大切にしているものを知り、なぜこんな考えになるのかを理解し合っていくんです。でも、決して寄り添い合うだけではなくて、時に、遠くから見守るようなことをするんですよね。……もう少しわかりやすく「こんなバディです」と説明したいのですが、難しい(笑)。
上坂樹里
上坂:あまりにもタイプが違う2人なのですが、タイプが違うからこそ通じるものもあると思います。直美は他人と関わる際に表情を作って接する子で、なかなか素を見せないガードが堅いタイプなんですが、りんはそんな直美の奥にある素の部分を掻き立ててくれる強い存在で。私も「こんなバディです」とうまくまとめられなくて申し訳ないのですが(笑)、それはドラマを見てくださった方に感じてほしいです。

