『ラムネモンキー』3人の記憶は“封印”している? 判明した過去からのメッセージ、そしてマチルダとの「約束」とは
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さて、終盤に入り、収束へと向かっていくどころか、謎がどんどん増えている。なかでも特に大きな謎が2つ。ともに第1話から登場している言葉である。大晦日、マチルダと最後に会ったときに言われた言葉「約束守りなさいよ」。そして1話ラストでユンが口にした「俺たちのせいだ」。
「約束守りなさいよ」という重要な言葉を思い出しながら、3人は肝心の“約束”の内容を思い出せない。また「俺たちのせいだ」と言いながら、なぜそう思うのか、説明ができない。37年越しの、中身の分からない約束と、理由の見えない罪悪感。
序盤では、本作は妄想豊かなもと中二病の主人公たちによる、映画のように誇張された「記憶の書き換え」を、白馬(福本莉子)や鶴見巡査(濱尾ノリタカ)の力を借りて、本当のことを思い出していく構図だと思っていた。だがこれは、「書き換えの修正」ではなく、記憶の「封印の解除」なのではないか。つまり2つの謎を照らし合わせると、子ども時代のことだから記憶がおぼろげになっているのではなく、3人が自ら何かを“封印した”ことになる。
そしてもうひとつ。「Don’t trust Clark(クラークを信じるな)」と、マチルダからのメッセージに書かれたユンの兄・クラーク=健人(松村雄基)について。今の見え方では、かつて3人が正義の味方だと慕っていたクラークは、悪の手に落ちたように見える。しかし、あれほどまでに「不正は正す」とまっすぐな目で語っていた青年が、なぜ転落を? 最初から「松村さん、あやしい」「やっぱり怪しい」とは思っていたが、ここに来て、転落の理由を知りたくなってきた。ユンらの監視の一方で、ユンの家族が狙われたことへの関与否定も本当だと感じる。最終回へ向け存在感を増しているキャラクターだ。
ところで、ドラマを見ながらずっと気になっていることが、もう一つある。
彼らが開催しようとしていた上映会についてだ。上映会は1989年1月6日予定だったはずなのに、記憶の中では、大晦日に失踪したマチルダや、火事で亡くなった黒江の婆さんの姿もあった。なぜ、完成していないはずの映画の上映会が告知され、中止の貼り紙まで出されたのか。
◆それでも、マチルダには生きていてほしい
謎は尽きず、3人が今現在直面している各々の問題も解決していない。しかし、最終的にはプラスへと転じていく物語のはず。彼らが記憶の封印を解き、回収した先に、何が待っているのか。「上を向いてガンバレ」は、物理的な場所の指示だった。だがさらにその先に、3人への人生のエールへと帰結していく言葉でもあるはず。
真実へと迫る展開が気になるとともに、マチルダへの思いも強くなっている。マチルダは、9話ラストで「沼に埋めた」とされた。
だが、それでも今もなお、彼女は生きているはずだと願っている。(文:望月ふみ)
ドラマ『ラムネモンキー』はフジテレビ系にて毎週水曜22時放送。

