早乙女太一「携わる人たちが楽しめる場所にしたい」 「劇団朱雀」二代目座長としての思い
舞台、映画、ドラマとジャンルを問わずさまざまな作品で唯一無二の存在感を発揮する早乙女太一。二代目座長として「劇団朱雀」を率い、この春、伝統ある大衆演劇の魅力に新たな感性を吹き込んだ、3年ぶりの本公演『OMIAKASHI』を上演する。芝居と舞踊ショーの二部構成で観る者の心を鷲づかみにする早乙女に、今回の見どころを聞いた。
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◆3年ぶりの本公演に、信頼できる多彩なゲストが勢ぞろい
――ファン待望の、3年ぶりとなる本公演。タイトルの『OMIAKASHI』にはどんな思いを込められましたか?
早乙女:「おみあかし」は、神聖なものに捧げるろうそくの火やかがり火といった灯りを指すのですが、その中に人々の心の迷いや痛みを照らしてくれるという意味合いもあります。僕たち「劇団朱雀」は、お祭りのように来てくださった皆さまにとにかく楽しんでもらって、明日を生きるエネルギーや元気を少しでも渡せるように、というのを大切にしているんですね。今回は自分たちが灯す明かりが皆さまの明日を少しでも明るくできるようにと願いを込めてこのタイトルにしました。
生きていく中で常に明るくというのは誰もができることではない。自分もそうですがやっぱり暗い時や靄がかかる時もある。その中で、やっぱり朱雀といえば炎、生命を感じる炎というのがあったので、このタイトルにたどり着きました。
劇団朱雀『OMIAKAASHI』メインビジュアル
――お芝居は、劇団☆新感線の中島かずきさんによる『大江戸早業稼業』です。
早乙女:にぎやかで楽しいお芝居になると思います。今回はゲストが多いので、誰かが主人公というよりみんなにちゃんとスポットが当たるような構成にしたいとかずきさんにお願いしました。なので、各々のキャラクターをしっかり書いていただいています。
そんな中で僕が演じる役柄はとてもさっぱりとした男で、周りに比べたらちょっと薄味な感じになっちゃうかもしれないですけど、真ん中にいる者として、みんながあふれ出すぎないようにしっかりと話の軸を担えるようにいられたらいいなと思っています。
――ご自身と共通点はありますか?
早乙女:どうだろう…。軽業一座を率いている役なので、みんなをまとめてやっていくという立場は似ていますけど…。自分の信念がはっきりしていて、やるべきことが決まっているというところは共通点かもしれないですね。
表の顔がありつつ裏の稼業があって。もちろんいいことではないんですけど、裏稼業としての自分がやるべきことの美学をしっかりと持っている。その迷いのなさは、僕の「劇団朱雀」に対する思いと重なるところがあります。

――先ほどお話がありましたが、今回はゲストに須賀健太さん、浜中文一さん、喜矢武豊さんと豪華な皆さんがそろわれます。
早乙女:健ちゃん(須賀)は何度か朱雀に出てくれていますが、本公演は初めて。以前出てもらったのは大衆演劇の劇場で、毎日演目が変わる公演だったので、言ってしまえば朱雀の原点なんですよね。毎日朝まで稽古をして本番を迎えて、終わったらまた次の日の稽古が始まってという過酷な環境で戦ってくれた仲間です。
劇団朱雀の舞台って結構特殊で、ただ作品を観に来るだけじゃなくて、役者が透けて見える場所でもあると思うんです。役者がどれだけこの舞台に向き合っているのか、お客さまに向き合っているのかというのが観る人にダイレクトに伝わる。そんな中でも健ちゃんは、お客さまにも、もちろん座組のメンバーにもすごく愛されている非常に心強い俳優さんです。
――浜中さんは初参戦です。
早乙女:文ちゃんとは10年ほど前に一度舞台で共演しているのですが、マルチな才能を持っている俳優さん。お芝居では多様なキャラクターを演じることができてふり幅が大きい。なおかつ踊りも歌もできるという、ものすごく多彩な人です。僕たちの舞台は、ただ役者がお芝居をやればいいということだけではなくて、歌ったり踊ったり、とにかく手を変え品を変え色々なことをやってお客さまに楽しんでもらう場所。多面性がある文ちゃんの色々な面を今回見られるのがとても楽しみです。
――喜矢武さんはいかがでしょうか。
早乙女:ゴールデンボンバーは、エンターテインメントをずっとやり続けてきた人たちで、目の前のお客さまにいかに楽しんでもらうかということを突き詰めた人たちだと思うんです。大衆演劇もその時に流行っているもの、お客さまが身近に感じているエンターテインメントを何でも取り入れてお客さまに楽しんでもらう舞台なので、一緒にするのはおこがましいですけど、通じるところがあるなと感じています。
そういった思いの強さというのは、最初に喜矢武さんと会った時にものすごく感じました。運動神経がよくて何をやってもどんどん吸収していくし、チャレンジ精神もある。今回は初めてのフル参戦なのでたくさんチャレンジしてもらいたいなと思っています。

