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ポン・ジュノ監督、新作は「究極の廊下映画」 日本漫画の映画化企画も明かす

映画

 国際色を豊かにしたことで、これまでのポン監督作品にあった韓国文化に根付いたローカル色は薄まったが、ポン監督が好んで描いてきた、主人公が一つのことをひたすら追い続けるというテーマは、先頭車両を目指す状況設定とビジュアル面によって、より強調されている。だがポン監督は「僕はこの作品を“究極の廊下映画”と捉えています。2時間もの間、廊下のように続く列車という限られた空間で映画を作るという事に恐怖を感じました。車両によって役割や美術セットにも変化を与えたけれど、形は同じです。観客を飽きさせないためにはどうすればいいのか?と考えて呆然とすることもあった」と初挑戦の連続に苦闘も経験した。

 しかし本作をもってポン監督は、クエンティン・タランティーノ監督から「70年代に最もクールだったスティーヴン・スピルバーグ監督のようだ」と絶賛された。そのスピルバーグ監督は「100人のスタッフの質問に答える」のが映画監督の仕事だと答えたことがあるが、ポン監督も「彼は撮影現場に到着して車から降りる時が一番大変な瞬間とも言っています。それは僕自身もよくわかる。僕が乗った車が現場に到着する前からスタッフたちは『来た、来た』というような目で見てくるし、降りた瞬間に質問攻めが始まります。車をUターンさせて自宅に戻りたいと思ったことも何度もあります」とハリウッドの巨匠と思いを同じくする。

 ポン監督にとって映画監督としての一番重要な仕事とは「皆を説得すること」だという。撮影現場では「スタッフや俳優たちに『これをしてくれ』と言えばしてくれるけれど、それをそのままロボットのようにする人たちではない。俳優は理解して納得しないと動くことはないので、それぞれが思い描いているものを共有できるかどうかが大切。それが監督の苦痛になることもあるし、大変な事。そこが小説家や漫画家とは違うところですね」と述べる。

 日本を舞台にしたオムニバス映画『TOKYO!』の一編「シェイキング東京」でも気を吐いたポン監督。次回作として、日本を舞台にした長編映画も期待したいところだが「好きな日本人俳優もいますし、5、6年の内には長編を撮りたいと思っています。実は日本の漫画を原作にした映画化の提案も受けているんですよ。どの俳優を起用したいか? それは秘密です」と嬉しい企画があることを教えてくれた。

 映画『スノーピアサー』は2月7日より全国公開。

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