なぜ青春映画は4人組が多い? 不朽の名作『スタンド・バイ・ミー』に理由があった
また、別の関係者は「4人は扱いやすい」ときっぱり。「キャラクター的な面もそうですが、例えば、飲食店に入ると4人掛けのテーブルが多いように、4人だと多彩なカメラアングルが可能となり、画にもなりやすい。それで会話劇となると、テンポよく進められ、観客も理解しやすい。これが、6人や8人になってくると、入れ代わり立ち代わりで、見ているほうが大変。舞台だったら可能なんでしょうけどね」と説明する。
そして、前述のプロデューサーは「元祖4人組青春映画『スタンド・バイ・ミー』の影響も大きい」と話す。「あの作品が世代を超えて愛される不朽の名作となったからこそ、4人組の青春映画が増えていったわけです。だからこそ、個人的な話で恐縮ですが、私の世代は『トレインスポッティング』が鉄板の4人組青春映画で、どの世代にも、これ!という4人組青春映画があるはずです。それほど(たくさん)作られているのはもちろんですが、懐かしい気持ちになったり、ほろ苦いけど爽快な気分を味わったりできるのは、4人組青春映画ならではでしょう」。
名作から見るか、最新作から見るか。“懐かしいけど、古くはない”そんな4人組青春映画をたっぷり楽しんでもらいたい。(文:安保有希子)