Travis Japan川島如恵留、主演舞台『惰性クラブ』に不思議な縁「今まで続けてきたものが結びついている感じがする」
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――演じる主人公・直哉はどんなキャラクターだと捉えていますか?
『惰性クラブ』は、惰性で生きてきてしまった若者たちが集まっている場所ではあるんですけど、直哉自身、その惰性の中で実は抗って生きている、ちょっとした強い部分を持ち合わせているじゃないかなと捉えています。実はいろいろなことに挑戦はしてきたんだけど、挫折をして諦めたことが、一種のコンプレックスとして残ってしまったから、惰性で生きるという選択肢を取ったんじゃないかな。だからその選択はある意味惰性じゃないかもしれないけど、傍から見ると惰性で生きているように見えているという…。直哉は、薄いモヤがカーテンのように目の前にかかった人生を歩んでいる人なのかなと思っています。
そんな直哉が、僕はすごく愛おしいんです。きっと世の中にもたくさん頑張っているのに、頑張ってきたはずなのにタイミングが合わなくて報われなかったりした経験がある方がたくさんいらっしゃると思うんですよね。もちろん僕もそうですし…。そういうことを僕はいろいろな人の力を借りて乗り越えて、前を向くことができたんですけど、直哉は周りと自分を少し切り離して考えちゃっている部分があるのが、もったいないというか…今の僕からすると、「もうちょっと背中押してあげたいな」と思うような、強さも弱さもある可愛いやつなので、そんな直哉の“もどかしさ”をちゃんと表現したいです。
僕は台本を読んでいて、直哉たちに“もどかしさ”を感じました。僕自身は自分にとってマイナスな状況にぶち当たった時に弁明や否定、訂正をできる人間だと思うんですけど、直哉や『惰性クラブ』のメンバーは、「何で言わないの? 本当のこと言えばいいのに…」みたいな、もどかしさがあるんです。
個人的に、そうした“もどかしさ”を芝居で観ることが好きなんです。そこに、役者さんや演出の凄さを感じるというか…。台本を読んだり、宮崎弁の音声を聞いたりしただけで、そうした想像が膨らむので「この舞台はきっと面白くなるだろうな」という確信がありました。
――台本でも、直哉は「……」のセリフが多いですね。
そうなんです。三点リーダー(…)だらけなんですよ(笑)。今は「この時、直哉はどういう表情をするんだろう」「直哉はどういう感じ方をするんだろう」「松本さんが……をセリフにわざわざこれだけ入れて何を伝えたいんだろう」ということを読み解く作業中です。稽古が始まったら答え合わせできるんですけど、その「……」の理由を深掘っていくのが、すごく楽しいですね。
――本作は、『惰性クラブ』のメンバーの会話も重要になってくると思いますが、共演者の方々の印象は?
ビジュアル撮影をした時に、『惰性クラブ』のメンバーの男性3人(広田亮平、富田健太郎、見津賢)にお会いしたのですが、初対面の他愛もない世間話をしたんです。「はじめまして」「おいくつですか?」みたいな(苦笑)。それで、稽古や本番が始まったどこかのタイミングで、「あの時は、まだ初々しい会話をしてたよね、って話をしようぜ!」という話をしていました(笑)。
3人は、僕と年齢が近いんです。でも、俳優さんとしては皆さん僕より先輩ですから「よろしくお願いします!」って弟子入りする形になるのかなとも思っています(笑)。これから関係が育っていくのが楽しみですね。

